1:>無条件降伏と言うものが戦後あったそうですが、無条件降伏と言うのは本当に効力を発揮し得る法律だったのでしょうか?
無条件降伏が行われた戦争の条件が全て同じではないので、総論で評価はできません。
質問をするなら、推測でなくて質問者様が知っている無条件降伏が行われたとする特定の戦争を指定して下さい。
前提となる、情報・条件の提示は質問側の義務です。
ドイツも無条件降伏をしていますが、これはヒトラーが死亡し、戦争の被害で政府組織自体が壊滅した為のもので、日本はポツダム宣言の受諾時でも政府は存在しています。
回答1:質問として成立していないので、回答自体が不可能
他の方も仰っていますが、「無条件降伏」とは戦闘を停止する為の条件であって、それは法律ではなく当事国間の承認(というか受諾)によって成立するものです。
現代でも、国家の主権より上位にあり、国家に強制力を行使できる法的な権限(実力ではない)を持つ存在はありません。
誤解している人が多いのですが、国連は単なる意見の調整機関(話し合いの場)で、国家に対して強制力は持っていません。
国連は独自の収入源がないので、自由に使える実力(軍隊)もありません。
これも誤解している人が多い事ですが、
戦争の終了は、「降伏」ではなく「講和条約」によるものですが、こちらは「条約」で、国際社会では、国家間の契約としては最重要なものとされています。
「降伏」とは「講和条約」の前に、
「勝負は決まったから、とりあえず戦闘は停止して講和条約の条件を話し合う」
為のものです。
戦争には、勝負がつかずに、「疲れたから、条件を話し合ってこの辺で手を打つ」
為の「講和」もあり、このときは「降伏」自体が起こりません。
2:>効力がなかったと言う説の論理を展開した場合、効力を発揮させる為の条件付けとして下限をどのようなラインに設定する必要があるのでしょうか?
回答2:回答1より、無条件降伏とは、戦争当事国間の合意でしかないので、効力そのものはありません。
なので、「効力を発揮させる為の条件付けとしての下限」の明確なラインなどは存在せず、戦争ごとに、当事国間の関係(戦況の優劣)で決定します。
しかし、無条件降伏をした側が、後になって反故にすれば、また戦争状態にもどるでしょう。
そして、その場合は、更に酷い状態になると思います。
また、日本は無条件にポツダム宣言を受諾したのではありません。
そもそも、ポツダム宣言の受諾=無条件降伏 ではありません。(動画参照)
ところがポツダム宣言を理解しない人が、それを無条件降伏と誤解して、その結果、無条件降伏という言葉だけが一人歩きしているんです。馬鹿げたことです。
ポツダム宣言には、「Following are our terms」(我々の条件は次の通り)となっており、
それには「日本国政府は直ちに全日本軍の無条降伏を宣言」となっています。
↑では、軍隊の無条件降伏=武装解除ですが、軍組織の解体や消滅ではありません。
そして、軍=国家・政府 ではない以上、ポツダム宣言によって、日本という国家が無条件降伏したという事にはなりません。
しかし、この宣言の調印時に、連合国は国際法上「休戦協定(条件付降伏)」である文書を「降伏文書」と名付け、「休戦」を「降伏」に摩り替えました。
更にその後、米国政府は「日本との関係は、契約基礎の上に立っているので無く、無条件降伏を基礎とするものである」という通達を発表しました。
これは、米国は正式に締結した国際条約を反故にしたことになります。
日本はこれに抗議しましたが、軍が降伏し武装解除されていた為に、抵抗できず、
結果として、国家そのものが無条件降伏したことにされてしまいました。
補足
文字通りに解釈しての回答は、ルポルタージュ(wikipedia第二定義の意味)を理解していて、とても感心します。 主だった例も挙げていただき親切な回答でした。 自分は日本以外にある事を知らなかったので、質問文が不十分でしたが日本を想定して質問しました。 動画もまた時間ある時に見ておきます^^ 親切な回答有難うございました^^