ANo.3 の補足に関して.
まだまだ不完全ですが, ANo.2 の補足と比較すると, だいぶ良くなってきました.
注意点を, ひとつ.
ANo.1 でかいたのは略解で, いろいろ省略していますが, あなたは完全な解答をかく必要があるのを, 忘れないでください.
>(1) x, y ∈ Iに対して、
> x=2a+(1+√-5)b
> y=2c+(1+√-5)d
もう少し, 日本語を補う必要があります.
また, a, b, c, d に関して, きちんと説明が必要です.
>x+y=2a+(1+√-5)b+2c+(1+√-5)d
> =2(a+c)+(1+√-5)(c+d)∈ I
2行目は,
= 2(a + c) + (1 + √-5)(b + d) ∈ I
です.
おそらく, これで減点されないと思いますが, いちおう, a + c と b + d が, どちらも整数であることをコメントしたほうが, より安全です.
>(2) r ∈ R, x ∈ I に対して、
>rx=2(ra)+(1+√-5)(rb)∈ I となりました
>
> よって、IはRのイデアルである.
この部分は, 大きな勘違いをしています.
R = Z[√-5] = { a + b√-5 | a, b ∈ Z } ですから,
r ∈ R は, r = s + t√-5 (s, t ∈ Z), という形であって,
必ずしも, r ∈ Z とはなりません.
以上の点に注意して, 全体を修正すると, 以下のようになります.
(1) x, y ∈ I, ただし,
x = 2a + (1 + √-5)b, y = 2c + (1 + √-5)d, (a, b, c, d ∈ Z)
とする.
このとき,
x + y = 2(a + c) + (1 + √-5)(b + d)
であり, a + c, b + d ∈ Z
よって, x + y ∈ I
(2) r ∈ R, x ∈ I, ただし,
r = s + t√-5, x = 2a + (1 + √-5)b, (s, t, a, b ∈ Z)
とする.
このとき,
rx = 2(as - at - 3bt) + (1 + √-5)(bs + 2at + bt)
であり(途中の計算式を省略しているので, 御自分で補ってください),
as - at - 3bt, bs + 2at + bt ∈ Z
よって, rx ∈ I
(1), (2) より, I は R のイデアルである//
以上で, 大体いいのですが, I が空集合でないことを, 最初にコメントしてください.
空集合は, イデアルとみなしませんので.
A, B がともに R のイデアルのとき,
'"A の元 と B の元 の積" の有限和'全体からなる集合は, R のイデアルになります(確認してください).
このイデアルを AB とかき, イデアル A と イデアル B の積といいます.
(ii) も, それほどの難問ではないので, まずは御自分で, 挑戦なさってください.
あと, 回答者も間違いをやっているかもしれないので, 発見したら, 遠慮なく指摘してください.
数学において, 他人の間違いを発見するのは, 非常に大切なことです.
補足
(i)挑戦してみました (1) x, y ∈ Iに対して、 x=2a+(1+√-5)b y=2c+(1+√-5)d x+y=2a+(1+√-5)b+2c+(1+√-5)d =2(a+c)+(1+√-5)(c+d)∈ I (2) r ∈ R, x ∈ I に対して、 rx=2(ra)+(1+√-5)(rb)∈ I となりました よって、IはRのイデアルである. (ii) A, B がともに R のイデアルのとき, A と B の積 AB の定義は, 知っていません.