#2,#4です。
2変数関数のテイラー展開の本来の展開法はA#2の通りですから、授業で欠落した所をA#2の方法でマスターしておいてください。
下の参考URLにn変数関数のテイラー展開、2変数関数のテイラー展開がしっかり詳しく載っていますから、復習(勉強し直して)して置くことをお勧めします。
>x = y = 0 のまわりのテイラー展開
これは 点(x,y)が点(0,0)の近傍で f(x,y)をx,yについてのべき乗展開で近似する事(2変数関数のテイラー展開と言います)を意味します。
今の質問の問題の場合は正攻法(偏微分を使う方法)ではないですが
f(x,y)=exp(5x-6y)=exp(5x)*exp(-6y)
と変形できることを利用すれば、簡便な一変数関数のテイラー展開法を用いてf(x,y)をテイラー展開することもできます。そうすれば正攻法である偏微分を使わないですみます。
1変数関数のテイラー展開(マクローリン展開)は理解しているものとしてf(x,y)を
x=y=0のまわりでテイラー展開して見ましょう。
【展開法 1】
f(x,y)=g(x)h(y)
g(x)=exp(5x),h(y)=exp(-6y)とおいて
g(x)をx=0のまわりでテイラー展開(つまりマクローリン展開)すると
g(x)=1+5x+(25x^2)/2 +(125x^3)/6 +(625x^4)/24 +(625x^5)/24 + ...
次にg(y)をy=0のまわりでテイラー展開(つまりマクローリン展開)すると
h(y)=1-6y+18y^2 -36y^3 +54y^4 -(324y^5)/5 + ...
従ってx=y=0のまわりのf(x,y)のテイラー展開(つまりマクローリン展開)は
f(x,y)=g(x)h(y)={1+5x+(25x^2)/2 +(125x^3)/6 +(625x^4)/24 +(625*x^5)/24 + ...}
*{1-6y+18y^2 -36y^3 +54y^4 -(324y^5)/5 + ...}
=1+5x-6y+(25/2)x^2 -30xy+18y^2 +(125/6)x^3 -75(x^2)y +90xy^2 -36y^3 + ...
のように求まります。
【展開法 2】
5x-6y=zとおいて、
f(x,y)=exp(z)=p(z)
z=0のまわりの 一変数関数p(z)のテイラー展開(つまりマクローリン展開)を求めると
p(z)=1+z +(z^2)/2 +(z^3)/6 +(z^4)/24 +(z^5)/120+(z^6)/720 + ...
z=5x-6yを代入してもとの変数x,yに戻す。
f(x,y)=p(5x-6y)
=1+(5x-6y)+((5x-6y)^2)/2 +((5x-6y)^3)/6 +((5x-6y)^4)/24 +((5x-6y)^5)/120 + ...
2項定理を用いて(5x-6y)^n の項(n=2,3,4, ...) の展開をすると
f(x,y)=1+5x-6y+(25/2)x^2 -30xy+18y^2 +(125/6)x^3 -75(x^2)y +90xy^2 -36y^3 + ...
と x=y=0のまわりのf(x,y)のテイラー展開が求まります。
【展開法 3】正攻法:偏微分を用いる方法(A#2の方法)
定数項
f(0,0)=1
x,yの1次の項
{xfx(0,0)+yfy(0,0)}/1!=5x-6y
x,yの2次の項
[{x∂/∂u+y∂/∂v}^2*f(u,v)](u=v=0)/2!
={(5^2)(x^2)-2(5*6)xy+(6^2)y^2}/2
=(25/2)x^2 -30xy+18y^2
x,yの3次の項
[{x∂/∂u+y∂/∂v}^3*f(u,v)](u=v=0)/3!
={(5^3)(x^2)-3(5^2*6)x^2*y+3(5*6^2)xy^2-(6^3)y^3}/6
=(125/6)x^3 -75x^2*y+90xy^2 -36y^3
...
従って
f(x,y)=1 +5x-6y +(25/2)x^2 -30xy+18y^2 +(125/6)x^3 -75x^2*y+90xy^2 -36y^3 + ...
以上いずれでも同じ結果が得られます。
お礼
とても丁寧な回答ありがとうございます。 参考URLもとても助かります。 しっかり復習し直したいと思います。