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トルク定数と誘起電圧定数について
トルク定数Kt[N・m/A]と誘起電圧Ke[V・s/rad]は同じと簡単に記載されていますが、 同じとなる詳細な説明が書籍等でもなかなか見つかりません。 単位系含め詳細な説明を頂けないでしょうか。
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- xpopo
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モータ巻き線(1ターンの)に加わる磁束密度をB(T(テスラ))、電流をI(A)、巻き線の 有効長をL(m)とすると、巻き線に発生する力F(N)はフレミングの左手の法則から、 F = B*L*I (1) で表されます。巻き線に発生するトルクT(Nm)は巻き線の半径をR(m)とすると、 T = 2*R*F = 2*R*B*L*I (2) で与えられます。ここで巻き線の巻き数(ターン数)がNならば、式(2)のトルクT(Nm) は、 T = 2*N*R*B*L*I (3) で表されます。 ここで、モータの電機子は通常3極以上の構成になってますので、電機子電流Ia(A)は 巻き線を2つの流れに分流されます。したがって式(3)は T = 2*N*R*B*L*I = 2*N*R*B*L*(Ia/2) (4) ここで巻き線部の磁束密度Bが一定の場合、磁束φは巻き線が形成する円筒 の側面積の1/2に磁束密度を掛けた値になりますので、磁束φは φ = π*R*L*B (5) で与えられます。式(5)を使って式(4)を書き換えて、 T = (N/π)*φ*Ia (6) と書き換えられます。 ここで Kt = (N/π)*φ (7) とおいて、式(6)を書き直すと、 T = Kt*Ia (8) という、トルクTは電機子電流Iaに比例するという関係式が導かれます。 次に、モータが回転した場合に発生する逆起電力を計算してみます。 まず、モータ巻き線(1ターンの)に加わる磁束密度をB(T(テスラ))、その磁界中を横切る 巻き線の速度をv(m/s)、巻き線の有効長をL(m)とするとフレミングの右手の法則に より巻き線に発生する起電力e(V)は、 e = v*B*L (9) で与えられます。ここでモータの回転速度をω(rad/s)、とすると巻き線の速度v(m/s) は v = ω*R (10) で与えられますので、式(10)を式(9)に代入して、 e = ω*R*B*L (11) と書き換えられます。ここで巻き線のターン数がNなら、磁界中にある電線の数は2N本に なります。また、ブラシが整流子片と接触する位置で巻き線は2分され、それらが並列に 接続されますので実質的な電線の数は2N/2=N本になります。 したがって、巻き線の発生電圧eは e = ω*R*B*L*N (12) で表されます。ここで式(5)を使って式(12)は、 e = (φ*N/π)*ω (13) と書き直されます。ここでKeを Ke = (N/π)*φ (14) と置いて式(13)は e = Ke*ω (15) と表されます。式(15)はモータの逆起電力eはモータ回転数ωに比例するという関係式になります。 結論としてトルク定数Kt[N・m/A]と誘起電圧Ke[V・s/rad]はそれぞれ、式(7)と式(14)から 以下のように表され、同じものだということが分かります。 Kt = (N/π)*φ (7) Ke = (N/π)*φ (14)
- Ae610
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詳細と言えるかどうかは質問者側の判断になるが・・・、 以下のURLなど確認してみられては如何・・・!? ---------------------------------------- http://motorlab.seesaa.net/ ---------------------------------------- ↑で、用語;「逆起電力定数」のところで、一応式の上で「トルク定数」と「誘起電圧定数」が等しい事が示されている。 (但し、損失等は無いものと仮定しているようである) (・・・参考にならぬようであればご容赦!)