小生自身は神社の近くで神道の墓地を見たことはありませんが、No.7の回答者さんが御指摘なさっておられるのですから事実存在するのでしょうし、存在しても少しも不思議ではありません。
小生自身が仏教徒ですから墓地と言うと、どことなくお寺、即ち仏教の墓地を連想しがちですが、神道とお墓地は決して無関係のものではありません。
貴方の疑問を勝手に「神社と墓地」ということに解釈して説明しますが、神道にも墓地はあります。ただ、日本人のほとんどは祖先祭祀と神の祭祀を区別しているようで、神道の信者でありながら仏教の信者でもあるということから、祖先祭祀は墓地も含めて仏式で行う人がほとんどです。
「ほとんどです」と書いた根拠は、家の中に神棚がありながら葬儀や法事をお坊さんに頼むことが当たり前のようになっているからです。
では神道の墓地はどうなるかといいますと墓石の形は仏式の墓石と変わりません。ただ墓石に刻まれるのは例外なく「☆★家之奥都城」という言葉です。「奥都城」は「おくつき」と読んで、神道の墓地です。大きな霊園などに行くと、「☆★之墓」みたいな仏式の墓石が並ぶ中にポツンポツンと「☆★之奥都城」という墓石を見かけることがありますから注意して見られたらいいでしょう。
神道の墓石が仏教の墓石と変わらないのは、恐らく神道には仏教のような教義がないからです。仏教にはお釈迦様の教え、阿弥陀様の教えの阿弥陀経、観音様の教えの観音経というような経があり、それが仏教の教義です。またイスラム教にはコ-ランに書かれた教義があり、キリスト教には聖書という教義がありますが、日本の神道には教義がありません。つまり、日本の神様たちは「あれをしなさい。これをしてはいけない」というようなことを一切言わないのです。神様が何も言わない代わり、人間たちが勝手に考え想像して「ああだ、こうだ」やってるわけです。
日本の神様が教義というものを持たないために非常に面白い現象があります。これは誰も気がつかないことで小生だけが言ってることですが、暴力団映画を見ると彼らの事務所(と言うか、溜り場と言うか)、そのような場所には必ず伊勢神宮の神様を祀る神棚がありますね。ご存知のように伊勢神宮の祭神は天皇家のご先祖です。その天皇家のご先祖を日本人が敬愛して止まない皇室ご一家と、その正反対にある暴力団が共に祀るという不思議な現象があるのです。皇室は何も言いませんが、自分たちの先祖神を反社会的存在とされる人たちが祀るのを迷惑に思われているのではないかと小生などは推察しています。
どうして天皇家と正反対の人が天皇家の先祖神を祀るという不思議なことがおきるのかと言うと、それは伊勢神宮の神様が「暴力団に祀られるのは迷惑だ。止めてくれ」と言わないからです。つまり日本の神様は何もいわないため教義という拘束されるものがないからです。蛇足になりました。
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