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こういう場合弁護士は・・・
あくまで例えばの話です。 ある殺人容疑者が取調、公判で「俺はやってない、何も知らない。」と言っていたくせに、担当弁護士との1対1の拘置所での接見で「実はやったのは俺なんです。」と白状したとします。 弁護士にしてみたら今後とるべき選択肢は以下の2点しかありません。 A 殺人の事実を裁判で公にした上で、尚も容疑者(被告)の人権を守るべく弁護する B 殺人の事実を一切秘密にし、公判に臨む 倫理からいうとAが然るべき行為だと思いますが、実際はBを採る弁護士が多数いるんじゃないかという気がします。過去の事件、報道では上記のような事例は聞いたことないし、現実問題としてどちらが法曹界では常識なのか私には分かりません。 ここまでシビアな局面では弁護士として現実的にとる姿勢はどちらでしょうか。法曹界にお詳しい方、または弁護士の職務にお詳しい方、宜しくお教えください。御願い致します。
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- hekiyu
- ベストアンサー率32% (7193/21843)
弁護士てのは、被告人にとっては、この世で唯一とも 言える味方です。 その弁護士が被告人にとって不利益なことを したら、被告人の味方は皆無になってしまいます。 被告人に不利な証拠を集めるのは検察の仕事であって、 弁護士の仕事ではありません。 弁護士が被告人に不利なことをしたら、被告人との 信頼関係は崩れてしまいます。 だから、証拠を隠滅するようなことは許されませんが 被告人が、俺が犯人だ、と言ったからといって、 それだけで、それを公にすることは弁護士倫理に反します。 では、更に、被告人が決定的な証拠を隠していて その隠し場所を弁護士に伝えた場合はどうでしょう。 難しい問題ですが、学者の間では、それでも弁護士には その証拠を公にする義務は無いとされているようです。
- きゅう(@aaz1233)
- ベストアンサー率43% (21/48)
ご質問ではすでに「公判」で「やっていない」と言っているというですから,弁護人としては被告人と同意見と言わなければならないと思います。 被告人が「実はやったのは俺なんです」と言ったとしても,憲法38条3項によれば自白だけで有罪となることはないので(=有罪となるのであれば別の証拠があるわけですから),弁護人が「倫理として」Aの選択肢をとらなければならない,ということにはならないと思います。 また,守秘義務を負っている弁護人が,被告人の承諾もないのに,面会の際に,被告人が○○と言っていた,ということを明らかにすることは許されないと思います(弁護士法23条は,法律で別段の定めがあるときを除き,職務上知り得た秘密を保持する義務があると規定していますが,刑事手続に関する法律に,被告人が面会の際に供述した事実を公にすることを許可する旨の規定はなさそうですので。)。 そもそも,被告人が「実はやったのは俺なんです」と供述したとしても,弁護人としては,通常それを裏付ける事実まで収集することは困難と思われますので(強制的に捜査する権限もないため。),「白状」したかどうか,つまり,捜査官にはウソを言っていたが弁護人は本当のことを言ったかどうか,を検証するすべはないのではないでしょうか。
お礼
回答有難うございました。 仰せの通りで、仮に被告が「やったのは俺なんです」と言ったところで裁判には十分な証拠が必要ですし、そもそも立証は検察や警察等の職務ですよね。弁護士の職務は被告との信頼関係が必要最低条件なんでしょうから、何を見聞きしたってわざわざ被告の不利になるような事は絶対にしないのが真実なんでしょうね。 勉強になりました。
- Mokuzo100nenn
- ベストアンサー率18% (2123/11344)
専門家ではございませんが、自分の思うところを言わせていただきます。 弁護士の仕事は依頼人に有利な事実(証拠・証言など)を提示して依頼人の利益になる様に働くことであって、依頼人に不利な事実をあえて開示する義務はないと思います。 検察も被告に有利な証拠は開示する義務が無いのが現状ですので、上記の対応で双方がバランスすると思います。 入手した事実(=情報)の一部をどちらかの有利の為に選択的に無視することが許されないのは裁判官だけでしょう。
お礼
御回答誠に有難うございました。 仰る通り、弁護士側の『出来れば無罪に』という思惑と検察側の「出来れば有罪に」という思惑の双方のバランスで裁判は成り立つんでしょうね。世間に知れると大騒動に発展しかねない事実もぐっと弁護士の胸に留めておかなきゃならない事もあるでしょうから、相当なストレスといつも背中合わせの職務とも言えるでしょう。 勉強になりました。
お礼
御回答有難うございました。 仰る通り、被告との間の人間関係が最低条件になるんでしょうから、被告に不利な事は相当重大な事実が判明しても決して公にされることはないんでしょうね。 勉強になりました。