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「冬ざれ」を「冬ざれていく」と使うのは正しい?
日本語について教えてください。 「冬ざれ」を辞書で調べてみたところ、 俳句の季語として使われているようで、 それ以外では、 「冬ざれの街」「冬ざれの一日」という使い方をされているようです。 これを、「冬ざれていく毎日」「日ごとに冬ざれていく」というような 使い方をされているのを聞き、違和感を感じております。 言い方としてはとてもスムーズなんですけど。。。。 この使い方、正しいのでしょうか? よろしくおねがいいたします。
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山本健吉によれば「冬ざれ」について、「元来「冬されば」の誤用だが、慣用も古く、定着した。「冬され」とも言う。「冬ざるる」とも用いるが「冬さる」は冬になることである」(「基本季語500選」講談社学術文庫)として、本来は「冬され」で「冬になれば」で初冬の季語なのだろうが、「濁って発音されると「曝(ざ)る」(日光や風雨にさらされて、白ける)の意味がかぶさって来て、冬枯のものさびしく荒涼たる景色の形容となる」とも指摘しています。 一方、「古語大字典」(小学館)では、二項が立てられています。 1.「冬去る」(自動詞ラ行4段)冬になる。 こちらの方であれば、自動詞として活用は自由です。 2.「冬ざれ」(名詞)冬のさなか。景物が荒れ果てて寂しいさまをいう語。 こちらは状態の名詞ですから動詞としての活用には問題があります。むしろ形容名詞として、冬ざれ的・冬ざれらしいとするか、形容動詞として「冬ざれたり」の活用をとる手段も考え得るかも知れません。 どうしても動詞として遣いたいとあらば、山本健吉説のように「冬去る」「冬ざるる」とするか、連語「ざり」(係助詞「ぞ」+動詞「あり」)と見做して「けり」を下接する手立てもなくはないかもしれません。その時は統語的に「冬にざりけり」といった用法になるでしょう。 いづれにせよ「冬ざれていく」といった現代仮名遣いでの活用スタイルは無理と言わざるを得ないと思います。 また、どうしても「冬ざるる」を選びたくなければ、類似した季語「冬枯(ふゆがれ)/枯るる」や「霜枯(しもがれ)」「冬野/枯原」「寒柝/寒笛」「沍(い)つる/凍割るる」など他の季語を選ばれてはいかがでしょう。
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- kogotokaubewe
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yahoo!辞書で「冬ざれ」を検索(「辞書検索」を撰んで下さい)すると、 「パートナーサイト「ジャパンナレッジ」の検索結果」が表示され、 小学館の『日本国語大辞典』の「冬ざれる」という動詞の説明の一部が表示されます。 2.ふゆ‐ざ・れる【冬─】-日本国語大辞典 〔自ラ下一〕ふゆざ・る〔自ラ下二〕(名詞「ふゆざれ(冬─)」の動詞化)冬になって風物が荒れさびれる。《季・冬》*鬼城句集〔1917〕〈村上鬼城〉「大石や二つに割れて冬ざるる」*冬の蠅〔1928〕〈梶 ... 以下の説明は、ジャパンナレッジで見られますが有料ですので、最寄りの図書館にお出かけになって、『日本国語大辞典』をご覧になってみて下さい。 普通クラスの国語辞典では載ってないかも知れません。 まあ、辞書的には問題はないということになるのではないでしょうか。
お礼
『日本国語大辞典』という存在すら知りませんでした! ラ行下二段活用をおさらいしてみようとおもいます。 ありがとうございました!!
お礼
冬去るとして考えるか、 冬ざれとして考えるかで、 変わってきますね! 専門的なお答えで、 私には難しかったですが、 とても勉強になりましたし、 言葉の奥深さにふれてもっと勉強したくなりました。 ありがとうございました。