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名古屋で行われた生物多様性国際会議に関する論評
- 生物多様性国際会議での取り組みとは?
- 遡及効力と先進国の恩恵共有の議論
- 生物多様性保全のための国際的な枠組みの必要性
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そのような遡及が新合意に適用されれば、既得権益のある先進国は困ってしまいます。よってこの遡及は新合意から外されたということだと思います。 文の構造は In the end, retroactivity was dropped 遡及は見送られた in favor of はその見送りの理由を説明しています。 "global multilateral benefit-sharing mechanism"とは、先進国が都合よく名付けたメカニズムでしょう。つまり、 to address cases in which genetic resources were acquired prior to the new agreement にあるように この新合意のまえに遺伝子資源が取得されているケースに対処するためのメカニズムで、結局は先進諸国有利のメカニズムでしょう。 in favor of a call for ... で「~への求めに賛成して」つまり、そうした声への賛同が多いためにということです。 「結局、新合意前に遺伝子資源が取得されている現状に対処するための”グローバルな多国間利益共有メカニズム”への支持が多く、遡及(合意内容を遡及的に適用すること)は見送られた。」が大意でしょう。
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(In the end), retroactivity was dropped (in favor of a call for a "global multilateral benefit-sharing mechanism" ). 【この文章の手前ではブラジル人の研究者は昔にアメリカに持ち込んだブラジル産の蛇の毒の解析によって生まれた高血圧薬の恩恵を我々は受けていない。昔に遡り、先進国が受けた恩恵を我々発展途上国にも共有するべきだというようなことが議題にあがり物議をかもしたと書いてありました。】とありましたが、それに続き、反対の結果が生じたということであろうと思います。 【直訳】「結局、その新条約の締結以前に遺伝資源が[いかにして]獲得された[を示す]ブラジルの事例を取り上げようとする『多国間の利益共有というグローバルなメカニズム』の必要性に賛同する過去への遡及性[という考え方]は断念された。」 【意訳】「結局『多国間の利益共有というグローバルなメカニズム』の必要性に賛同する過去への遡及性[という考え方]は断念された。つまり、その新条約の締結以前に遺伝資源が、いかにして獲得されたを示すブラジルの事例を取り上げようとする過去の歴史への遡及性という考え方である。」 (S)=retroactivity (in favor of a call for a "global multilateral benefit-sharing mechanism" to address cases [in which genetic resources were acquired prior to the new agreement]) (V)=was dropped ** (in favor of ~)全部が"retroactivity過去への遡及性[という考え方]"を修飾 ** was dropped=引っ込められた、断念された ** a call for (A) to ~=~する(A)の必要性
お礼
いつも構文の詳細な説明誠にありがとうございます。 また是非ご教授願います。
- kick2max
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>>ブラジル人の研究者は昔にアメリカに持ち込んだブラジル産の蛇の毒の解析によって生まれた高血圧薬の恩恵を我々は受けていない。 >>昔に遡り、先進国が受けた恩恵を我々発展途上国にも共有するべきだというようなことが議題にあがり物議をかもした と流れがあるなら、このように解釈(意訳)しました。 結局 「昔に遡り、先進国が受けた恩恵を我々発展途上国にも共有する制度」の代わりに、 この新条約以前に入手した(外国産生物の)遺伝子を元に生まれた恩恵に関しては、 国際相互恩恵共有制度 を求える議決が行われた
お礼
ニュアンスの解釈で困っていましたので大変助かりました。ありがとうございます。
お礼
完璧な解説ありがとうございます。 ニュアンス的には文頭の否定から入りこの文章は結局ブラジル人研究者の訴えは退かれたというのにin favor~で「好む」「支持する」というニュアンスの先入観から否定したのにこの採決を支持する?と意味不明になってしまっておりました。 原因の因果関係に用いられている接続的内容ということと、新議案の前の権利における参加者の指向性が説明されていた文章なのですね。 本当に助かりました。ありがとうございます。