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間欠泉に沸騰石
もしも、噴出していない状態の間欠泉に十分な量の沸騰石を投入したならば、噴出を防止できるのでしょうか? どうぞお答えお願いします。
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全く防止出来ないと思います。 間欠泉の仕組みに関しては、幾つかの説があります。 その1つである空洞説という説では、地下の空洞に溜まった地下水が、地熱で加熱されて水蒸気となり、その水蒸気が地下の空洞に大量に溜まり、その水蒸気の圧力で、地上へ通じる穴の中に溜まっている水が押し出されると、空洞の水蒸気がその穴を通じて地上へと噴出し、空洞内の水蒸気が減って、圧力が低下した処で噴出が止まり、空洞に再び水蒸気が蓄積するまでの間、噴出が休止する、と言うものです。 このタイプの間欠泉では、水蒸気が地下に溜まる事によって噴出が起きるのであり、突沸によって噴出が起きる訳ではありません。 沸騰石は緩やかに沸騰させる事で突沸を防ぐ働きをするだけで、水が水蒸気になる事を止める事は出来ませんから、沸騰石を投入しても、地下で水蒸気が溜まる事を防止する事は出来ず、従って、空洞説のタイプの間欠泉に、沸騰石を投入しても、噴出を止める事は出来る筈もないと思います。 間欠泉の仕組みには、空洞説の他にも垂直管説という説もあります。 こちらは、縦穴に溜まった地下水が、地熱で加熱されて高温となっても、水圧によって沸騰する温度が高くなっているために、100℃を超える高温となっても、液体の水の状態を保っていたものが、水の熱対流等の何らかの要因で、高温の水が地下の水圧が高い所から、水深が浅い、水圧の低い所へと上昇した際に、圧力が低下するため、液体の状態を保てなくなり、一部が水蒸気に変わります。 生じた水蒸気の泡は、浮力によって水深が浅い所に向かって上昇しますが、水深が浅くなるほど水圧は低下しますから、水蒸気の泡は膨張して体積を増します。 こうして、縦穴の上部における水蒸気の泡が占めている体積の割合が増えますと、水蒸気は水と比べて単位体積当たりの重さが軽いため、泡がある所よりも水深が深い場所では、泡が無い時と比べて水圧が低下します。 水圧が低下するのですから、その場所に存在している高温の水が液体の状態を保てなくなり、更なる水蒸気の泡が発生し、ますます水圧が下がって行く事になります。 こうして連鎖的に水蒸気の泡が発生し、上昇した水蒸気は膨張して、上部の水を押し出して地上に噴出します。 例え沸騰石を、この垂直管説タイプの間欠泉に投入しても、生じる泡を細かくする事が出来るだけで、生じる水蒸気の泡の総量自体を減らす事は出来ません。 そして、水深の深い所で生じる水蒸気の泡の量が変わらなければ、その泡が水圧の低い所にまで上昇して膨張した後の、泡の体積の合計量も変わりませんから、水と水蒸気の混ざっている割合も変わりがない事になり、泡が原因で起きる水圧の低下する程度も、沸騰石が無い場合と比べて、全く同じ程度となりますから、間欠泉は同様に噴出する事になる筈だと思います。 【参考URL】 間欠泉 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%93%E6%AC%A0%E6%B3%89
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- 井口 豊(@Iguchi_Y)
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沸騰石というのは,突沸を防ぎ,穏やかに沸騰させる目的の石(あるいは,人工物)です。 そのため,内部は,いわば,スカスカの状態にあります。 間欠泉に十分な量の沸騰石を入れても,噴出自体は防げず,おそらく,じわじわ(あるいは,ぼこぼこ)と湧き出る状態でしょう。 もちろん,高く吹き上がるのを阻止,という役目なら可能かもしれません。