- ベストアンサー
「馬鹿」という言葉の由来
「鹿をさして馬という」や「サンスクリット説」などいろいろな説がありますが、皆さんはどれが正しいと思われますか? できれば、理由も合わせて回答してもらえるとありがたいです。 回答お待ちしています。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
白居易=白楽天が贅沢を凝らした居宅を風刺した詩 『杏為梁-分を超えた居宅を刺す』に由来があります。 全唐詩 -> 卷四百二十七 -> 『杏為梁-刺居處僭也』 http://ctext.org/text.pl?node=188901&if=gb#n188905 の4にあり。 「君不見馬家宅,尚猶存,宅門題作奉誠園。 君不見魏家宅,屬他人,詔贖賜還五代孫。 儉存奢失今在目,安用高牆圍大屋。」 この冒頭に見える"馬家”が日本語の"バカ=馬鹿”のもとです。 馬家→バカ→馬鹿・・・当て字です。 詩の背景は:役人が調子に乗って私邸を豪華奢侈に飾り立て、皇帝に没収されたりする官僚が多く、その典型だったのが馬さん宅=馬家。[己の分際を弁えず考えの浅いつまらぬこと]⇒[これが狼藉の意味に通じます]をした馬家は屋敷を没収されそれきり。まさに馬さんは愚夫です。いかにして日本語のバカにつながったかは以下にご案内の書をご覧ください。音韻面にも論及しています。 以下は、 『全国アホ・バカ分布考』なる本からかいつまんでの引用です。 バカの由来の核心は、とりあえず該書の第7章372-403頁をご覧ください。 学術論文ではありませんが、然るべき素養のある著者が、日本文学さらに漢文文献に当たり、日中の文学者の知恵も得て調査、推論し、可能な限り文献の裏づけをとったものです。アホについても同様の論考がなされており興味深い読み物です。 バカの由来は諸説あることご指摘のとおりです。一般に目に付く説の中には、文献に照らして、説得性ある説明がなされたものはありません。 該書から参考です、 とりわけ■”梵語”由来説は牽強付会に過ぎませんし殆ど思いつきの域、■柳田国男の"ヲコ”説は直感主義で論拠が荒っぽく学問の外です。 ■『文明本説用集』馬鹿バカの項には・・・「母娘」「馬娘」「破家」とも書く、「とんでもない」の意味で「狼藉之義也」・・・とありますが、実は”バカ”の本義はここで指摘されている通り狼藉なのです。これは重要な意味をもちますが”馬鹿”とともに当て字として見過ごされています。 ■『史記(秦始皇本紀)』の故事「馬を指して鹿・・・」については、日本語でバカを馬鹿と書くようになってから後づけで探した材料でしょう。出所も権威あってそれらしく見えます。しかし、根拠を説明できた人はいないようですし、何よりも、馬鹿はbakaの音にはなりません。鹿=kaはやまとことばです。 私が冒頭で『杏為梁-刺居處僭也』を由来としたのは、15年前に『全国アホ・バカ分布考』初版に出会って以来、この分野の書や記事に留意してきたにも関わらず、該書以上に論拠と文献を示した説得力あるものに出会っていないからです。異見と論拠があれば是非学びたく思います。 以上の次第で、"バカ”日本語漢字表記”馬鹿”の由来は、 「君不見馬家宅」の馬家と考えています。 ご参考: 『全国アホ・バカ分布考 ― はるかなる言葉の旅路 新潮文庫』 松本修 ¥820 (税込) 582p . かつて「探偵ナイトスクープ」なる番組があり、賞を総ナメにしたほど好評でした。「全国のアホ/バカの境界を探る」ことがきっかけで、プロデューサーであった著者が著したのが該書です。放送は1991年、以後研究を続け出版したのが1996年。 *該書では『白氏文集』から詩を引用していますが、webで全文検出できず上述URLから引用しました。内容は今回の課題に関する部分は一致しています。
その他の回答 (1)
- lions-123
- ベストアンサー率41% (4360/10497)
>「馬鹿」という言葉の由来 ↓ 中国の故事来歴や論語を由来とする熟語や比喩が我が国には多く伝承され流布されて来た事と、由来としての面白さ・リアリティ・含蓄の深さから、私は趙高の鹿を馬と言って献じたとされる故事・逸話を由来と考えるのが、自然であり、妥当だと思います。 ※秦の趙高が2世皇帝に「鹿を馬であると言って献じた、群臣は趙高の威勢を恐れる余り、皇帝のお尋ねに、馬ですと答えた。一方で皇帝に嘘を答えるわけには行かず、鹿と答えた者は趙高によって暗殺された故事に由来する」 ※権勢に阿り、本心や真実を曲げて発言・行動する事から、馬鹿(バカ)と言う言葉の語源とされた。 ◇馬鹿の語源 http://gogen-allguide.com/ha/baka.html
お礼
回答ありがとうございます。 僕もlions-123さんの言うとおりだと思います。 >中国の故事来歴や論語を由来とする熟語や比喩が我が国には多く伝承され流布されて来た事と、由来としての面白さ・リアリティ・含蓄の深さから、私は趙高の鹿を馬と言って献じたとされる故事・逸話を由来と考えるのが、自然であり、妥当だと思います。 この意見には頷くところが多いですね。 ところでwikipediaには、この由来が信憑性に欠ける説として取り上げられています。 しかし僕はlions-123さんと同じく、この説が最も語源に近いのではないかと考えます。
お礼
回答ありがとうございます。 このような由来があるとは知りませんでした。 馬鹿には、愚かという意味もありますからその点でも信頼できる情報ですね。