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硫酸銅(II)5水和物
硫酸銅(II)5水和物62mgを 空気中900℃で加熱したところ、 質量が20mgになった。 加熱して得られた物質の組成式は? お願いします。
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#8さん、丁寧な回答をありがとうございます。 そして、質問者さん、長々とお付き合いさせてどうもすみません。 私の回答はどうも場違いだったようです。ごめんなさい。 #4(#8)さんと#6さんの回答を参考にしてください。 > 何もわかっていない高校生はこの問題は解く方法が無いのです。 #1さんの回答にある、「銅は揮発しない」という前提が使えないのであれば、確かに解けなくなりますね。 > でなければ、CuS、Cu(OH)2、Cu・H2O、CuH17などの > 化合物も考えられます。 CuSとCu(OH)2 が生成していないことは(銅は揮発しないという前提が使えるのであれば)この実験の結果からわかります。厄介なのは硫化銅(I) Cu2S ですよね。ご指摘のとおり、Cu2Sが得られていても質量は20mgになりますので、組成式 Cu2S は(CuOやCuOHと同様に)実験結果と矛盾しません。ですので、CuOHは論外とすれば、答えは「Cu2SまたはCuO」になります。Cu2SなのかCuOなのかを判別するには、別の実験で確認しなければならない、というのが“何が得られるかが分からない”という立場からの回答になります。ここで「硫酸塩が熱分解すると酸化物になる」という知識を使ってよいのならば、CuSO4が熱分解するとCuOかCu2Oになるので、実験結果と合わせて考えると、答えは「CuO」になります。なお、「加熱して得られた物質」が純物質であることは別の実験から分かっているものと仮定して、答えを導いています(混合物の組成式、というものは高校化学では扱わないと思いますので)。 > しかし、Cu2Oが計算問題の答えとして出題されることはありません。 加熱後に室温に戻してから質量を測る、ということですね。納得しました。私は、加熱しながら質量変化を測る、熱重量分析のような測定をイメージしていました。失礼しました。 > また、CuSO4=160の式量を使うのならばCu=64で計算するべきです。 これに関しては、同意できないです。CuSO4の式量が整数なのだからCuの原子量も整数であるべき(またはCu=160-32-4×16になるべき)、ということであれば CuSO4=160 は CuSO4=Cu+S+4×O=63.5+32.1+4×16.0=159.6を三桁に丸めたものである、と考えてください。センター試験などでCu=64にしているのは、限られた時間の中で筆算しなければならないために、“しかたなく”そうしているだけでしょう。有効数字についてきちんと考えると、Cu=64では丸め誤差が発生する恐れがあるため、回答#5の式中の63.5を64に置き換えることはできません。 > 担当の化学の先生が選択肢が無い方が力が付くと考えてはずしてしまったのでしょう。 「硫酸塩が熱分解すると酸化物になる」 という知識は 「炭酸塩が熱分解すると酸化物になる」 「水酸化物が熱分解すると酸化物になる」 という基本的な知識に比べると ずっと高度な知識だと思うので、選択肢が無いと強烈に難しい問題になりますね。「Cu2SまたはCuO」って答えるとやっぱり×になるのかなあ。
- Saturn5
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No.1、No.2の回答者の方は化学ができる方なのでいきなり式量の計算から 入っておられますが、この問題は加熱によりどういう変化がおきるのかがわかって いなければ解くことはできません。 すなわち、低温では結晶水が離脱し、高温ではSO4^2-が分解することです。 でなければ、CuS、Cu(OH)2、Cu・H2O、CuH17などの 化合物も考えられます。後者の2つは論外だとしても前者の2つは常温で 安定な化合物です。ですから、CuSO4・5H2Oの加熱により、何ができる かがわかっていることが先なのです。 ですから、私は水和の結合力が低いのでまずH2Oが取れるという事実を先に 書き、その後で共有結合のSO4が分解することを書いたのです。 No.7さんは「硫酸銅(II)5水和物を空気中900℃で加熱したときに“何が得られる かが分からない”からこそ、実験を行って何が得られるのかを確かめ」と書いておられ ますがm、それでも加熱によりどのような反応がおこるのかがわからねければ解ける ものではありません。 「熱分解の前後の質量比から、得られた物質を推定することができるかどうか』を そもそも、「熱分解」という単語を使うのは反応がわかっておられるからです。 何もわかっていない高校生はこの問題は解く方法が無いのです。 この問題で計算によって分かるのは式量250であるCuSO4・5H2Oが (20/62)倍である80.6程度になるということだけです。 反応がわからねければCuはイオン結合性で必ず残ると言うことさえもわかりません。 No.5の回答者様が言われるようにCu2Oを考慮しなかったのは私のミスです。 1000~1100℃くらいの加熱でCu2Oは生成します。 しかし、Cu2Oが計算問題の答えとして出題されることはありません。 なぜなら、純粋な単体の生成が非常に難しいからです。1000℃以上でCu2O になったとしても、冷える過程の800~1000℃で一部がCuOになって しまいます。私は30年くらい前に中学校でCu2Oは「赤褐色」と習いましたが、 今の教科書は「赤」になっています。当時の技術では精製が難しく、微量のCuO が混入したので赤褐色に見えたのでしょう。話は変わりますが、近年ではゴム状硫黄 の黒はFeSの混入が原因で、本島の色は黄色だということが明らかになりました。 また、CuSO4=160の式量を使うのならばCu=64で計算するべきです。 Cuの正しい式量は63.546だそうですが、センター試験などでは64が使われる ことが多いです。 最後になりますが、この問題はある大学の入試問題です。 その大学では回答に以下のような選択肢がありました。 (1)CuSO4・3H2O (2)CuSO4・H2O (3)CuSO4 (4)CuO この選択肢があれば単純な式量計算の問題になります。 担当の化学の先生が選択肢が無い方が力が付くと考えてはずしてしまったのでしょう。
- 101325
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「高校化学では、CuSO4が熱分解してCuOになることは習うけど、CuOが熱分解してCu2Oになることは習わない。だから答えがCu2Oになることはありえない。この問題は『CuSO4は熱分解によりCuOになる』という知識の有無を問う問題である」 という理解でよろしいでしょうか?>#4さん、#6さん。 もしそういうことであるのならば、確かに、化学の専門家の考え方とそうでない人の考え方の間にはギャップがあるのだろうな、と思います。全ての化学者が同じように考えるかどうかは分かりませんけれども、少なくとも私は、「硫酸銅(II)5水和物を空気中900℃で加熱したときに“何が得られるかが分からない”からこそ、実験を行って何が得られるのかを確かめるのであって、“この条件下では熱分解によりCuOになる”ことが分かっているのであれば、わざわざ実験をする必要はないだろう」と#4さんの回答を読んだときに思いました。私などは、この問題は『熱分解の前後の質量比から、得られた物質を推定することができるかどうか』を問う問題なので、この問題が解けるようになれば、硫酸銅(II)5水和物が例えば硫酸鉄(II)7水和物や塩素酸カリウムなどの別の物質に置き換わった問題も、まったく同じ手続きで解くことができるようになるだろう、と考えるのですけど、高校化学では、硫酸鉄(II)7水和物や塩素酸カリウムが分解して何ができるかを知らなければ解けない、ということになるのでしょうか。 私自身も高校で化学で習ったはずなのですけど、ずいぶんと前のことなので忘れてしまったようです。失礼しました。
- 3cmp66p2
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- 101325
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5桁の式量を使っても、3桁の式量を使っても、#1さんの回答の本筋は変わらないです。 硫酸銅(II)五水和物の化学式はCuSO4・5H2O、式量は250、 これが20mgになるには250×(20/62)≒80.6、 式量が80.6 硫酸銅の無水物の式量は160ですから、もっと少ない事になります。 銅は揮発しないとして、銅の原子量は63.5を引くと、 残りは80.6-63.5=17.1≒17 酸素一つと水素一つ。 #2の私の回答も変わりません。 酸化銅(II)の式量÷硫酸銅(II)5水和物の式量×62mg =(63.5+16.0)÷250×62mg =19.7…mg ≒20mg 何らかの事情により手計算(筆算)で答えを出さなければならない状況なのだとしたら、5桁の式量を出すのは確かに不親切かな、とは思います。ですけど、有効数字が2桁の問題である、と分かっているのであれば、与えられた式量を3桁に丸めてから筆算すればいいんじゃないかな、とも思います。もし有効数字が2桁の試験問題に5桁の式量が与えられていたのであれば、それは不親切を通り越してイジワルかも?と私も思いますけど、このQ&Aコミュニティーでは、5桁の式量を3桁に丸めるのは、回答者するべきことというよりはむしろ質問者するべきことだろうと私は考えます。 > 詳しい計算をせずとも質量が半分以下になるのはCuOに > 変化したときだけですので、CuOが正解です。 質問文にある条件を多少変えてもう少し温度を上げると CuO → 0.5 Cu2O + 0.5 O2 の分解反応により酸化銅(I) Cu2O が得られます。#2と同じような計算をすると 0.5×酸化銅(I)の式量÷硫酸銅(II)5水和物の式量×62mg =0.5×(63.5×2+16.0)÷250×62mg =17.7…mg ≒18mg となりますから、もし問題文が「加熱したところ、質量が18mgになった。」であったならば、CuO ではなく Cu2O が正解になります。たとえCuOの分解反応について知らなかったとしても、Cu2O は高校化学でも習うでしょうから、詳しい計算をせずとも答えが出る、と考えるのは危ないです。
- Saturn5
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CuSO4・5H2O のH2O を結晶水と言います。 これは銅イオンに水素結合に近い感じで結合しているのですが、 これはCu2+とSO42-のイオン結合より弱いので、加熱すると 解離していきます。また、SO4も高温では分解し、最終的に CuOになります。 (常温)CuSO4・5H2O (102℃)CuSO4・3H2O (113℃)CuSO4・H2O (150℃)CuSO4 (650℃)CuO ということで、答えは上記の5通りしかありません。 また、詳しい計算をせずとも質量が半分以下になるのはCuOに 変化したときだけですので、CuOが正解です。 高校化学でCuSO4・5H2Oがよく使われるのはCuSO4=160 5H2O=90であって、式量の比がわかりやすいからです。 あまり細部の数値にこだわると本質が見えなくなります。
- htms42
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有効数字が2桁の問題に5桁の数字を出してきて答える! 専門家のレベルに疑問を感じます。
- 101325
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考え方は#1さんの回答にあるとおりです。ですけど、水酸化銀 AgOH が極端に不安定であることを踏まえると、水酸化銅(I) CuOH が900℃で安定に存在する、と考えるのは無理があります。ですので、加熱して得られた物質は、CuOHに式量が近い、酸化銅(II) CuO であると考えます。 検算すると 酸化銅(II)の式量÷硫酸銅(II)5水和物の式量×62mg =(63.55+16.00)÷249.70×62mg =19.75…mg ≒20mg になりますから、組成式 CuO は(CuOHと同様に)実験結果と矛盾しません。 加熱後の質量の値だけからはCuOHなのかCuOなのかを判断できませんけど、この二つの物質の安定性を比べると、CuOHではなくCuOが得られたと判断できます。
硫酸銅(II)五水和物の化学式はCuSO4・5H2O、式量は249.70、 これが20mgになるには249.70×(20/62)≒80.55、 式量が80.55 硫酸銅の無水物の式量は159.62ですから、もっと少ない事になります。 銅は揮発しないとして、銅の原子量は63.55を引くと、 残りは17 酸素一つと水素一つ。 CuOH になっちゃいますね。