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赤外線はなぜ出ている?
人間から赤外線が出ていることはわかったのですが、その赤外線はなぜ出るのですか? 熱が発生すると副次的に出るものなのでしょうか?
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二酸化炭素CO2が赤外線を吸収するという話はよく新聞やTVで取り上げられています。 二酸化炭素の構造はO=C=Oです。これは基本構造です。CO2がある温度の環境の中に置かれているとC=Oの長さが変わったり、OCOの角度が変わるような振動をします。 この振動の振動数が赤外線の振動数の範囲にあるのです。 水H2Oでも同じです。H-Oの長さが変わったり、HOHの角度が変わったりします。 Oは電気陰性度の大きな元素です。負の電荷が少し分布します。その跳ね返りでCやHには正の電荷が分布します。電荷の分布が変動すれば電磁波を出します。何が振動するかによって振動数は変わります。分子内の原子の振動が赤外線に対応しています。水の分子内振動というのは固体、液体、気体の全てにおいて起こっています。どの状態でも赤外線を出したり、吸収したりしています。 体を作っている分子も同じように分子内振動が起こっています。振動数は赤外線の領域です。 でも電荷の分布が変化するという性質の弱いものも多いですから赤外線を出しているものばかりではありません。水は含まれている率が高いということ、体表面上にはいつでも存在しているということで赤外線放出の担い手の筆頭でしょう。体表にある水の温度は体温と同じであるとしていいでしょうから水から出る赤外線の波長の分布を調べれば温度が分かるということになります。 #3にある、「電子遷移」というのは赤外線には当てはまりません。 原子内の電子が遷移するという時のエネルギーは可視光線、または紫外線の振動数に該当します。 #1の「黒体輻射」という言葉も適当ではありませんね。 この言葉はかなりの前提の上で成り立っているものです。 こういう質問をしているひとに「黒体」と言っても何のことか分からないでしょう。 水も二酸化炭素も黒くはありません。食塩の結晶も赤外線を吸収しますが黒くはありません。 赤外線は可視光線ではありませんので「色」は関係がありません。
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- htms42
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#4です。 #4で「体表の水が出す赤外線が・・・」と書いたのですがら少し「?」の付く内容になってしまいました。 身体を作っている物質の代表はタンパク質です。 タンパク質はアミノ酸の結合したものです。 アミノ酸にはアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)という構造があります。 この部分の振動は赤外活性です。 他のC,Hの部分は振動しても赤外線を放出したり、吸収したりはしないでしょう。 (C、Hだけの構造を持つ分子、メタンCH4,エタンC2H6,・・・は赤外不活性です。) 電気陰性度の高い、N,Oを含む構造がある部分での振動が赤外線の吸収や放出に関係してきます。 脂質や糖にもOが含まれています。脂肪や糖がタンパク質と結合した物質もかなりあるようですから多くの生体物質で赤外線を出したり、吸収したりすることができそうです。 (含まれているOの数の比率は脂肪酸の方が圧倒的に糖よりも小さいです。脂肪酸の赤外線吸収、放出の能力の方が糖よりもかなり小さいはずです。) こういうのを書こうと思ったのは #2にあるような「全ての物質は・・・」という表現が気になったからです。 赤外活性、不活性という話については、#1のdoc sunday様が詳しいはずなんですが。
お礼
更に細く説明ありがとうございます。 厳密に言うと、原子によって変わってくるのですね。
- uzu_sp
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熱そのものが赤外線(電磁波)です。 量子力学の概念を知る必要があります。 物質の(熱:電磁波)エネルギー状態高くなると原子の一番外側を回っている電子が(熱:電磁波)エネルギーでもっと外側の軌道に移ります。 そして元の軌道に落ちるとき軌道の位置エネルギーの差に応じた電磁波(赤外線など)を出します。
お礼
なるほど…電子の軌道がうつるときに電磁波が出るのですか。 量子力学ということは、実験によって完全に同じ結果が出続けるわけではないけど、確率的には一定の範囲に収まると考えてよいのでしょうか。
- BookerL
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すべての物体はその表面温度に応じた電磁波を放射します。これを「熱放射」といい、温度が高くなればなるほど、放射される電磁波の波長は短くなります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E6%94%BE%E5%B0%84 人の体温程度では、その波長が赤外線に相当し、「人間から赤外線が出ている」となるわけですが、これは人間に限らず、同じ温度のものからは同じような赤外線が出ます。部屋の壁からも天井からも赤外線が出ています。 逆に言えば、物体から出る赤外線の波長を測ることでその物体の温度を知ることができ、これを利用したのが「放射温度計」です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%B8%A9%E5%BA%A6%E8%A8%88 温度が数百度程度になると、放射される電磁波の波長が短くなって可視光の領域になり、人間の目には赤く見えるようになってきます。太陽くらいになると、もっと短い波長のものも放射されるようになり、「白色光」になります。
お礼
温度に応じて出る上に、温度によって波長が変わり名前も変わるんですね。 いろいろ参考になりました。
「黒体輻射」をキーワードにお調べ下さい。 特定の温度の物質は嫌でもその温度に依存した波長(分布)の電磁波を放射します。
お礼
どうもありがとうございました。 なるほど温度がある時点で放射されるものなのですね。
お礼
詳しい説明どうもありがとうございました。 分子によって観測のしやすさが変わってくるのですねー