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「は」の用法の見分け方
日本語の「は」(音は「わ」)には、 いろいろな学説があるのかもしれませんが、 例えば、以下の4種類の分類があると思います。 1.話題設定の用法 2.対比の用法 3.限定の用法 4.再問題化(再審)の用法 3.や4.は、判別しやすいのですが、 1.と2.の違いを、悩むことがあります(特に長文)。 何か形式的な見分け方(「は」の前に「と」や「こそ」が馴染むかどうかを考えてみましたが、しっくりきません。)か、 非形式的でも、判別な容易な見分け方を知りたいと思っています。 よろしくお願いします。
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ずぶの素人なので難しいことはわからないのですが、下記辞書では、 「話題設定(主題提示)」の用法例として 「犬―動物だ」が挙がっています。 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%AF&dtype=0&dname=0na&stype=1&index=17552714511500&pagenum=11 しかし、これとて、たとえば動物と鳥類の差異を小学生に教えているようなシチュエーションでの先生の発言であったりした場合は「対比の用法」になるのではないでしょうか。 回答にはならないのかもしれませんが、 「対比すべきものが文脈の中にあるか否かを確認する」 ぐらいしか思い浮かびませんでした。
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- kine-ore
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#1です。 >お示しいただいた本を読んだのですが、両者が入り交じった例文は、その違いが明確にはわかりませんでした。 そもそもの4種類の分類というこの設問の仕方からして、元本の一つと思われる大野晋の記述を読んで貰えば一番かと思ったのですが残念でした。 それ場合でも、係助詞としての「題目のハ」と、副助詞としての「対比のハ」という、言い切りか否かというヒントも役に立たなかったのでしょうか。 三浦つとむはその著「日本語はどういう言語か」(講談社学術文庫)中の「助詞「が」と「は」の使いわけ」の項において、米言語学者チェイフ発想を敷衍させた大野晋の説明の問題点を指摘し「大野氏の前半後半問答論も既知未知論も、なんら「が」と「は」の使いわけの問題を解明していない」として、「「は」には特殊性を扱う場合と普遍性を扱う場合と二種類の使い方がある」点を強調しています。それはまた「文の言い切り」(陳述)要求の有無ともいえます。 そこから、その文章が記述者の判断・解説としての、主に体言述語文となって「言い切り」がなされていれば、係助詞としての「題目のハ」であるのだと。 一方、記述者として特に「取り立て」た主張を持たない、情景描写のような一般的な用言記述文においては格助詞「が」が用いられるが、その文中で記述者の主観が強調や条件・限定としてあえて介入させる時には「対比・限定・再審のハ」が挿入されると考えてはいかがでしょう。 この問題は、既知の事柄を解説する「題説構文」における係助詞「は」とそこでの「取り立て」としての「が」のありかたと、未知の事柄を提示する「叙述構文」での格助詞「が」とそこでの「取り立て」としての副助詞「は」、といった「は」と「が」の相対関係という構図を描くということになります。(参考:小池清治「現代日本語文法入門」講談社学術文庫) 大切なのは誰かの主張する文法用語の理解ではなく、読み手に通じる助詞の遣い方の習得にこそあるのだという点ではないでしょうか。その点では本多勝一「日本語の作文技術」(朝日文庫)の「第6章 助詞の使い方」は、例文も多くて参考になるのではないでしょうか。
- kine-ore
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1.話題設定の用法 この「題目のハ」は、いわゆる「係助詞」の側面として、広い意味での係り結びの役割を持ち、文の言い切りを要求します。言い換えれば、「~といえば」と題名提示した上で「~となっている/なのだ」などと答えや見解が用意されている構造であり、決して名詞を修飾する句の中には入りません。 2.対比の用法 この「対比のハ」の方は「副助詞」として、名詞を修飾する句の中に自由に入り、仮に直接的な対比の表現がなくても、暗に他の何かと比べての「ハ」であって、決して答えと呼応したり言い切りになったりはしません。 大野晋「日本語練習帳」(岩波新書)の第2章「文法なんか嫌い」では、この4つの「ハの働き」を例文を上げて解説しています。
補足
ご回答、ありがとうございます。 お示しいただいた本を読んだのですが、 両者が入り交じった例文は、その違いが明確にはわかりませんでした。