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226Raを使った放射線測定
表面汚染検査用のサーベイメーター(TGS-136)で、密封されたプラスチックケースに入った226Ra(線源)を測定したところ1cm程度離したところで66,000ありました。ネットで調べたところ226Raはα線とγ線が出ると載っているのですが、なぜβ線を測定するTGS-136で測定できるのでしょうか。226Raはβ線を出すのでしょうか。申し訳ありませんが、ご回答よろしくお願いします。 又、測定器を校正に出したところ、側面のシールの備考の欄に3.6×10-3Bq/cm2/min-1と書いてありました、併せてこの意味もお願いします。
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Ra226は Ra226 (半減期1600年、100%がα崩壊) ↓ Rn222 (半減期3.824日、100%がα崩壊) ↓ Po218 (半減期3.10分、99.98%がα崩壊) ↓ Pb214 (半減期26.8分、100%がβ崩壊) ↓ Bi214 (半減期19.9分、99.98%がβ崩壊) ↓ Po214 (半減期164.3μs、100%がα崩壊) ↓ Pb210 (半減期22.3年、99.999981%がβ崩壊) という具合に崩壊して行きます。 この様に、Ra226が崩壊して、次々に別の放射性物質に変化して行く過程で、β線を放出する物質もありますから、Ra226を封入した線源から、β線が出ていても当たり前だと思います。 Po218、Pb214、Bi214、Po214は、Rn222と比べて半減期がかなり短いため、Rn222が崩壊すると、速やかにβ粒子が2個放出されると見做す事も出来ると思います。 Ra226の半減期は、Rn222と比べて非常に長いため、Ra226の量はあまり変化しないと考えると、ある程度の日数が経過して、Rn222の量が増えると、Ra226からのRn222の生成速度と、Rn222の崩壊速度が釣り合い、Rn222の量の変化が非常に僅かになります。 私の大雑把な計算では、1gのRa226が封入されていた場合、封入されてから23日以降は、約6.5μgのRn222が常に存在する様になります。(6.4μgに減るには33年以上を要する) 6.5μgのRn222は約37GBqですから、この崩壊によって生成したPb214やBi214が放出するβ線だけでも74GBq(740億ベクレル)あるという計算になります。 これは、Pb214とBi214が放出するβ線だけを計算したものに過ぎず、それ以外にも、Pb210やそれ以降の生成核種が放出するβ線の量が、74GBqに加わりますから、実際にはβ線の放出量は更に多くなります。 【参考URL】 ウラン系列 http://www.ne.jp/asahi/radioactivity/mineral/use/keiretu_u.htm
お礼
回答ありがとうございます。 崩壊の順序というか、崩壊の仕方がわかりました。放射線は奥が深すぎるというのが実感です。 なかなか難しいですが、少し勉強してみたいと思います。