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相続中に発生する株式の配当金を受取れる相続者
父が2010年の1月5日に亡くなりました。父は株式を多く持っており、同年の10月に兄弟で分割協議が終了させ、各相続人で株式を分けました。(株式の分割は均等ではありません)この時決算配当と中間配当を受取る相続人の件で、見解が分かれています。(1)一つの意見は、当該の株式を相続したものが、民法の909条の遡及効で配当金もその人が受取る権利があるとの主張していることと、(2)もう一つは、相続開始後のこれらの配当金は法定果実として、相続遺産では無く、相続開始後から兄弟の共有財産となるので、必ずしも当該株式の相続人が受取る権利は無いというものです。要は、配当金については、兄弟で1/3づつ分けようというものです。これは平成17年に最高裁での判例が出ているとのことですが本当でしょうか? 相続中の家賃収入などは、法定果実として必ずしもその不動産を相続した人が受取るとは限らないとなっていますが、株式の配当金についてはどうなんでしょうか? 細かいことで申し訳ありませんが宜しくお願いします。
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- takeup
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「法定相続分」です。ご兄弟同志の相続ですから対等額ですね。 相続開始から分割実行までの遺産は、共有関係にありますから共有の財産から生まれた果実は共有であるが、遺産そのものとは別個のものであるから、後に行われた分割協議の影響を受けない、ということです。 したがって、これをどう分けるかは当事者の自由だが、話がまとまらなくて家庭裁判所に申し出たら法定相続分で分けるように決める、ということになります。
- takeup
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お礼をいただき有難うございました。 追加のご質問について結論から申し上げると、 相続財産は相続開始時に存在していた財産に限られ、相続開始から遺産分割までにその財産から発生した果実(配当とか家賃など)は各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し、その帰属は、後にされた遺産分割の影響を受けない。つまり、相続財産とその果実とは異なる財産だということです(通説・判例)。 ご質問のケースですと、相続財産は先に分割協議をされた通りで良く、配当は分割までの遺産共有時代に発生した共有財産(民法898)だから各相続人が相続分に応じて分配すれば良い、ということになります。 ただし、全員が合意すれば別途の分割によっても良いということになります。 民事訴訟による分割とは家事問題ではないので、裁判するのであれば家裁ではなく地裁となるということです。
お礼
ありがとうございます。よく分かって来ました。 もう一つだけ質問させてください。相続の用語のことはよくわからないのですが、「各相続人が相続分に応じて分配すれば良い」とは、具体的にどの様な分配なのでしょうか? 相続分とは「法定相続分」や「指定相続分」のことを指すのでしょうか?
- takeup
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ご質問で引用の最高裁判例は[最判平成17.9.8]かと思いますが、 この要旨は、相続開始から遺産分割までの間の共同相続にかかる不動産から発生した家賃は、各共同相続人がその相続分に応じて確定的に取得し、その帰属は後にされた遺産分割の影響を受けない、というものです。 遺産分割における遺産から生じた果実および収益は相続財産ではないので、当然に遺産分割の問題ではなく、その分割は民事訴訟によるのが原則とされており、上記判例もその線上のものであると考えられます。 しかし、相続人全員がこれも相続財産に含めて分割することに合意している場合はこの限りではないことも従来どおりです。 ご質問の株式の配当金についても同様です。 なお、通説・判例がこういう判断をするのは、遺産から生じる果実・収益を含めた全遺産の分割手続を行うためには当事者の立証だけでは不十分で、遺産管理の立法手続きの整備が必要とされるための、実務的な配慮によるものと考えられています。
お礼
回答ありがとうございます。 補足に入力してしまったので、再度お礼入力で確認です。 今回の配当金については、相続人全員による遺産分割の協議が必要であり、または協議をした上で配分を決めるということでしょうか? つまり当該株式を相続したからと言っても民法909条を根拠にその株式の配当金を全員の相談・協議無しにそのまま当該株式を取得した人のものにはならないと言うことでしょうか? また、民事訴訟による分割とは具体的にどの様なことなのでしょうか?
補足
今回の配当金については、相続人全員による遺産分割の協議が必要だ、または協議をした上で配分を決めるということでしょうか? つまり当該株式を相続したからと言っても民法909条を根拠にその株式の配当金を全員の相談・協議無しにそのまま当該株式を取得した人のものにはならないと言うことでしょうか? また、民事訴訟による分割とは具体的にどの様なことなのでしょうか?
お礼
大変ありがとうございました。結構クリアーになりました。やはり基本は細部についても曖昧にせず、よく話し合うことが必要ですね。