微妙に違います。
「雨が降った時に、傘を差す。」
この「に」は、時や場合を表わす格助詞の用法です。
結果として「時」をさらに強調した表現になっています。
そこで、なぜ強調するのか、という目的が重要になってきます。
「雨が降った時に、傘を差す。」は、
「雨が降った、【そのような時に】傘を差す。」というニュアンスになります。
話者の意図は、「傘を差すのはどのような時か」に関して述べたい、ということになるわけです。
これに対して
「雨が降った時、傘を差す。」は、
「雨が降った時点で傘を差す。」というニュアンスでしょう。
「傘を差すのはどのような時か」という点に関して述べる意図は殆んどありません。
むしろ逆で、
「雨が降った時にはどうするか」という点に関して述べる意図の強い文になっています。
上に述べたことを検証するために、他の例もあげてみましょう。
(ex1)
「雪道でスリップした時に、急ブレーキをかけてはいけません」
「雪道でスリップした時、急ブレーキをかけてはいけません」
前者は、「急ブレーキをかけてはいけないのは、どういう時か」についての文。
後者は、「雪道でスリップした時には、何をしてはいけないか」についての文になっています。
(ex2)
「人間は嬉しい時に、笑います」
「人間は嬉しい時、笑います」
前者は、「人間が笑うのはどのような時か」について述べる意図があります。
後者は、「人間が嬉しい時には何をするのか」について述べています。
お礼
回答ありがとうございます。「に」は「時」を強調している、という風に教えてあげれば良いのですね。分かりやすい解説ありがとうございました。