• 締切済み

ヤコビ行列

ヤコビ行列はなんなのか何の意味があるのか全く分かりません。教えてください。

みんなの回答

  • KENZOU
  • ベストアンサー率54% (241/444)
回答No.1

簡単のために2変数のケースを考えみます。多変数の場合も同様に考えて拡張できます。 さて、変数x,yが共に別の変数u,vの2変数関数としますと x=x(u,v) より dx=(∂x/∂u)du+(∂x/∂v)dv (1) y=y(u,v) より dy=(∂y/∂u)du+(∂y/∂v)dv (2) となりますね。これを行列(マトリックス)で表すと |dx|=|∂x/∂u ∂x/∂v||du| (3) |dy| |∂y/∂u ∂y/∂v||dv| となります。(3)は変数u,vの微小増分を変数x,yの微小増分に変換する変換行列となります。この変換行列をヤコビ行列と呼び、またその行列式を関数行列式とかヤコビアンと呼んでいます。 ところでヤコビ行列のメリットですが、例えば多重積分の、直交座標変数から極座標変数に置き換える場合がありますが、まさにその際、変数の変換行列としてヤコビアンが活躍することになります。 この状況を以下に簡単な具体例で示します。 [例]球の体積(V)を求める。 x=rsinθcosφ,y=rsinθsinφ,z=rcosθ (4) V=∫dxdydz=∫Jdrdθdφ (5) ここでJはヤコビアンで J=   |xr xθ xφ|  (但しxr=∂x/∂r、以下同様)   |yr yθ yφ|   |zr zθ zφ| の行列式を計算すると J=r^2sinθ (6) となります。これを(5)に代入して、積分範囲に注意して積分を実行すると(r,θ,φはそれぞれ独立変数ですから楽に積分が実行できます) V=(4/3)Πr^3 (7) と求まります。(5)式の変数x,y,zを積分することから考えるとはるかに楽に求めることができますね。

関連するQ&A