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行列の説明
行列の説明 行列の説明で、店名と商品名と値段を使って。2×2行列と1×2行列の掛け算を説明してあるのがよくあります。 ですが、2×2行列と2×2行列の掛け算について、そういう具体的な説明をしてあるのを見たことがないです。 2×2行列と2×2行列はなぜあのような計算ルールになっているのかがわかりません。 また、2×2行列と2×2行列の掛け算をするとなにが出てくるのかという意味もわかりません。 2×2行列と2×2行列の掛け算について、具体的な例でそのルールの意味と計算することの意味を教えていただけないでしょうか。
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あなたの言っている「2×2行列と1×2行列の掛け算の説明」とは次のようなものでしょうかね。 ある菓子屋では小麦粉と砂糖を原料に製品aと製品bの二つを作っている。 いま単位グラムあたりの小麦粉と砂糖の値段を合わせて、 x= [ 小麦粉の値段 ] [ 砂糖の値段 ] という1×2行列(ベクトル)を作る。 また、製品aに使われる小麦粉と砂糖の量、製品bに使われる小麦粉と砂糖の量を合わせて A= [ 製品aに使う小麦粉の量 , 製品aに使う砂糖の量 ] [ 製品bに使う小麦粉の量 , 製品bに使う砂糖の量 ] という2×2行列を作る。 すると製品aと製品bを作るのにかかる材料費は y = Ax としたときのyで求まる。 こんな感じですかね? ではもう少し進めて次の様に考えてください。 さらにその店では製品aと製品bをいくらかずつ詰め合わせてセット1とセット2という二つのセットを作っている。 いま、セット1に入る製品aの個数と製品bの個数、セット2に入る製品aの個数と製品bの個数を合わせて B= [ セット1に入る製品aの個数 , セット1に入る製品bの個数 ] [ セット2に入る製品aの個数 , セット2に入る製品bの個数 ] という2×2行列を作ると、セット1とセット2を作るのにかかる材料費は z = By としたときのzで求まる。 やっていることは基本的に先ほどと同じですね。 さて、今年に入って小麦粉の値段も砂糖の値段も変わったのでセット1とセット2の材料費を計算し直すとします。 先ほどと同じ計算を繰り返せば材料費を求めることは出来ますが、セットの材料費を出す前にいちいち製品a,製品bの材料費を出さなければいけません。 そこで、製品に使う材料の量やセットに入る製品の数は変わらないんだから、小麦粉と砂糖の値段からセットの材料費を一発で出す方法はないかな?と考えます。 つまり z = Cx となるような行列Cを求めたいなと言うことです。 そこでzの求め方から順に見てみましょう。 セットの材料費zは z = By で求まるんでしたね。 さらに製品にかかる材料費yは y = Ax で求まりますね。 これを合わせると z = By = B(Ax) = BAx となります。 つまり C = BA となるようなCを求めれば良いのです。ここで行列と行列のかけ算が登場しましたね。 先ほども書いたようにBAという行列が、小麦粉と砂糖の値段からセットの材料費を一発で計算出来る行列になるためには、教科書に載っているようなかけ算の計算規則になるのです。 このことをもう少し数学的に説明すると、 Aという行列は、原材料費ベクトルxを製品材料費ベクトルyに変換する行列です。 y = Ax という計算をすることでxがyに変換されると考えるわけです。 同じくBという行列は、製品材料費ベクトルyをセット材料費ベクトルzに変換する行列です。 z = By という計算でyがzに変換されます。 これらを二つ合わせた z = Cx = BAx を考えることはAという変換とBという変換を続けて行う。即ち変換を重ね合わせる事です。 Aという変換とBという変換を重ね合わせて作られた行列Cは、原材料費ベクトルxをセット材料費ベクトルzに変換する行列です。 このように行列をベクトルに掛けるという事は、行列によってベクトルを変換すると考えられるのです。 特に行列によって表される変換を"線型変換"と呼びます。 この言葉を使うと、行列同士のかけ算とはつまり「線型変換の重ね合わせ」と言うことができます。
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- Tacosan
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行列は線形写像に対応します. んで, 行列の積は線形写像の合成に対応します. 以下, 2次元の場合のみで考えます. まず点P(x, y) から点Q(z, w) への線形変換 (1) z = ax + by, w = cx + dy を考えます. これは行列 A = (a b; c d) を使って (1') (z; w) = A (x; y) と書けます (書きにくいので, 各行を ; で区切っておきます). 次に, この点Q からまた別の点R(u, v) への線形変換 (2) u = pz + qw, v = rz + sw を考えると, これは行列 B = (p q; r s) により (2') (u; v) = B (z; w) と書けます. ここで「点P から (点Q を通らず直接) 点R へ行く」線形変換を考えることにします. これもある行列 C を使って (u; v) = C (x; y) と書けるのですが, (1'), (2') から形式的に (u; v) = BA (x; y) となります. なので, BA という「行列の積」を C であると定義しています. C の各成分は (1), (2) から z, w を消去 (というか (1) を (2) に代入) すれば求まりますね.