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示唆熱分析について
示唆熱分析について こんにちは、示唆熱分析についての質問です。 たとえば硫酸銅5水和物で示唆熱分析を行うと、吸熱反応 がおこった後に試料は基準物質に近い温度になり、基準物 質と同じような温度変化をするようですが、吸熱反応と 加熱による温度変化の二行程だけを考えると、基準物質 の温度に試料の温度が近づく理由がわかりません。なぜ、 試料は基準物質の温度に近い温度まで変化するのでしょうか。
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>ひょっとして、温度の上昇が時間と比例するようにセットしたDTAの計測器の加熱って、一定の熱を加え続けているわけではないのでしょうか そういうことです。 一番大きく勘違いされているのは、DTAが何をコントロールしているかということです。 DTAがコントロールしているのは、チャンバー内の雰囲気温度であり、与える熱量をコントロールしているのではありません。 おっしゃるように、水と氷では同じ熱量を与えても温度の上昇の程度が違います。 でもそれは、サンプルに直接熱を与えている場合です。 例えば基準物質を植物油、サンプルを水として、-20℃から80℃までのDTAを取るとします。(水の蒸発は無視します) 徐々にチャンバーを昇温し、雰囲気温度が0℃になりました。 このとき、チャンバー内の気体と水、油は熱平衡状態なのでともに0℃ですね。 さらに雰囲気温度を加熱すると水は溶け始めます。 雰囲気温度が20℃になったとき、全ての水が溶けたとすると、水は0℃、油はチャンバーと熱平衡状態なので20℃です。 ここから雰囲気温度を80℃まで昇温しますが、油は熱平衡状態なので、雰囲気温度の上昇に伴って温度が上がります。 一方水の場合は、雰囲気温度が20℃のときに、水温が0℃と温度差があるため、油よりも熱の流入が多くなります。 つまり、油よりも水に与える熱のほうが大きいわけです。
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結晶水が飛ぶ時に吸熱が認められ、残るのは無水物ですから、「基準物質」になってしまうので同じなのは当たり前ではないでしょうか? そもそも「基準物質」という言葉が何を指しているのかこの文脈からは分かりません。
補足
言葉足らずの質問をして失礼しました。補足させていただきます。 まず基準物質はDTAの基準物質を表したかったもので、アルミナや石英です。 見返してみて質問が悪かったことに気づいたので、もう一度別の表現で 質問させていただきます。例えば、氷が溶けて水になるのも吸熱反応ですが、 一定の熱を与え続けて氷を溶解した場合、氷の温度直線は水の温度直線の延長 線と重なりません。ところがDTAの計測器で観測した硫酸銅の脱水の場合、5 水和物の温度直線は3水和物、1水和物の温度直線の延長線上にあるよう に思えます。 硫酸銅水和物の脱水が、単なる吸熱反応ならば、無・1・3・5水和物の温度直線 が直線上にくる理由がわかりません。なぜ、それぞれの水和物の温度直線は直線 上並んでいるように見えるのでしょうか。 ひょっとして、温度の上昇が時間と比例するようにセットしたDTAの計測器の加熱 って、一定の熱を加え続けているわけではないのでしょうか
お礼
疑問が解決しました。ありがとうございます。 やはり実験器具も調べないとダメですね。