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日本文化と,禅宗について
日本文化において,禅宗の役割とは? 私は,浄土真宗でして,そういった環境にいますと,禅宗は,厳しい規則のある宗教で,日本文化の役割についてはほとんど無視できる気もするのですがいかが思われますか? 何か,日本文化に影響を与えたのでしょうか?
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>何か,日本文化に影響を与えたのでしょうか? 極めて大きな影響を与えています。 鎌倉時代の執権、北条時宗が深夜に至るまで坐禅修行したことは良く知られています。他にも禅に傾倒し、その影響を受けた権力者や文化人は、枚挙に暇がないほどです。鎌倉時代以降、京都五山、鎌倉五山などを中心として、禅が盛んになったのは、このような支配階級や知識人の深い帰依と支援があったからこそであり、逆にいえば、禅にはそのような人たちの心をとらえる何物かがあったからに他なりません。 近世では、山岡鉄舟も剣禅一如の境地を極めた人物としてよく知られています。 禅は禅僧のみのものではなく、現在でも、各地の修業道場には老若男女を問わず多くの一般参禅者が熱心に集い、修行に励んでいます。実際、禅を支えているのはこうした一般参禅者による「居士禅」であり、こうした人たちが、「実践の宗教」である禅の心を一般社会で生かすことによって、禅は今日でも社会に少なからぬ影響を与えていると私は考えます。 私自身も学生時代に数年間、修行道場に通い、老師の指導を受けて参禅しました。その当時お世話になった先輩居士の中には、その地方の教育界、実業界などで指導的な立場の方もいました。 禅宗ではは坐禅・読経のみならず、食事・清掃などの日常的業務も、すべて「真実の自己」を究明する機会としてとらえ、そのために一挙手一投足に至るまで、厳しい規則があることは、おっしゃる通りです。しかし、学問であれ芸道であれスポーツであれ、何事によらず道を求めようとすれば、先人が苦労して作ってくれた「形」に従うことは当然必要であるし、それが最も合理的でもあるのです。禅の道場の規則が厳しいと言っても、一旦納得してしまえば当たり前のことばかりですし、自らの心を磨くために必要かつ妥当なものであることは、すぐに理解できます。 禅の修行者には質実・清廉・謙虚・勇気・忍耐・報恩などを重んずる気風があります。これらは禅の宗風から生まれ、守られてきたものですか、実社会でも尊重される普遍的な道徳でもあります。これらは武士道にも取り入れられ、長く日本の支配階級の倫理道徳を支えてきたと思います。 先にお二人の回答者の方が指摘された有形の文化遺産も、もちろん貴重なものであり、禅と日本文化との深い関わりを示すものです。しかし、それにも益して、禅のもつ深い精神性が日本文化に与えた、そして現在でも与え続けている影響は、計り知れないほど深いものがあると、私は考えています。 蛇足ですが、禅は自力、念仏は他力と言われますが、必ずしもそれだけでしょうか。禅にも他力的な要素があり、念仏にも自力的な面が皆無とは言えないでしょう。 禅の修行者が厳しい修業に自ら飛び込み、先人の智恵の所産を体得しようとすることは、形こそ違え、「仏にすべてを任せる」という親鸞上人の教えと、根本において何ら異なることはないものと思います。
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- jakyy
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、書道、茶道、水墨画、庭園などが知られています。 【禅画、水墨画】 特に水墨画は有名ですね。 雪舟ら多くの禅僧が山水画を描きました。 【庭園】 庭園では禅の精神にのっとった飾り気のない石庭、枯山水の庭などが作られました。 【茶道】 栄西により抹茶による喫茶法が伝えられ、安土・桃山時代には千利休をはじめとする多数の茶の宗匠が禅を学び、その精神を生かしたわび茶を生み出されました。 【書院造り】 住宅内部の座敷飾りとして、床、棚、付書院などを持ち、明障子や襖を多く用いました。これは、禅院の書斎の影響を受けているものと思われます。
- pippy
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建築様式も文化の一つと言えると思います。 「書院造り」は「禅宗」と密接な関係を持っているようです。
お礼
早速,ご返答いただきありがとうございます。 日本家屋が禅宗とかかわりがあるなんてこれっぽちいも知りませんでした。ありがとうございます!
お礼
気づかないだけで,本当は,日本の文化に信じれないくらい,沢山入っていたんですね。 このことが分かって,この質問をして本当に良かったと思っています。 この場をかりて,お礼礼申し上げます。たくさんの投稿ありがとうございました。