こんにちは。
日本は無宗教国ではありません。宗教の自由が保障されているだけです。よく言われるのは日本「人」が無宗教だ、ということですね。
神道はそもそも日本の土着宗教です。縄文時代や、それより以前から今の日本土地に生きていた人々が生活する中で、自然と育まれていった考え方です。ですから、「宗教」か、といわれれば、概念としては間違っていると言って構わないでしょう。ですが、江戸時代に『諸社禰宜神主法度』が出されていることや、明治時代に国教を一度神道だと政府が定めた、という事実を考えると、宗教と分類して構わないと思います。
先述したとおり、神道はそういう自然に対する思念です。ですから、日本における神道の役割はやはり心の支えということになるのではないでしょうか。
神道は身近にあるあらゆるものに神様は宿っており、それに感謝する、ということが基盤にあります。
また、自然の脅威に対して「災害を起こしたりしないで下さい」「天災を起こさないで下さい」、というものから、「作物のために雨を降らせてください」「天気のいい日を続けてください」など、ありとあらゆるお願いをすることもあります。
さらには「織物が美しく仕上がりますように」「上手く土器・陶器焼けますように」「安産でありますように」、など、生活に関わるものも全て祈願できます。あくまで「お願い」ですよ。それを聞き届けるかは神々のみぞ知る、って感じです。
元々人が神に「お願い」をするのではなく、神に人が「感謝」を表すことが主体なので。
皇室は天津神の子孫(神道における最高位の神である天照大御神=太陽を司る女神などが属する、天上の神々たち)であり、民衆は国津神(元々土地にいた神々)の加護を受けているといわれています。(古事記・日本書紀による)日本の別名は大和ですよね。それはつまるところ「広く和む」ということであり、伊勢神宮などは創価学会以外の全ての宗教が参拝に来るそうです。クリスチャンの方などもいるようですよ。
神道における祭儀などは、今は宮内庁が保存している場合が多いです。天皇陛下達はそういった祭儀を行い、日本が平和であるようにとお願いするわけです。天津神はとても大きな光の力を持っているとされ、永遠を象ります。ですから、その子孫である皇室が祈ることで、その力が国に祝福を齎すとされてきたわけです。
奈良時代に仏教が入ってはきましたが、神道の影響は色濃く残っています。それこそしきたりなどですね。それは人々の生活の中に根付くものであり、仏教が入ってきたとしても消えるものではなかったのでしょう。鎌倉時代には神仏習合が既に行われていましたし、神道だから、などとは深く考えなくてもいいと思います。
ただ、周囲に対する感謝の念を忘れずに、ということです。
ただ、やはり宗教のことですので、自分で考え、解釈するのが一番だと思います。
ですから、私の意見も、貴方が解釈するための一つの手がかりであると受け取っていただければ幸いです。