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割引現価主義
割引現価主義というのは時価主義に包含されるのでしょうか?
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時価主義は、資産・負債の評価の基礎に時価をとる会計思考をいいます。 この時の時価は、2種類存在します。一つは再度購入する場合の価値である再取得価格であり、もう一つはその資産からの収入見込み額である正味売却価格などです。 棚卸資産などの場合、この両者はいずれも市場との取引のため、非常に近似した価格になるのでその差を考える必要はほとんどありません。 一方で、有形固定資産のように長期間の使用を目的としている場合、収入見込み額は将来時点(通常は複数時点)での現金収入であり、その貨幣の時間的価値やリスクを織り込むために割引現在価値の総和として収入見込み額を算定します。 この割引現在価値の総和(割引現価)に資産・負債の評価の基礎をおくのが割引現価主義です。 したがって、割引現価主義は広義には時価主義に含まれますが、客観的な価格としてある時点で成立しているわけではない、という意味で時価主義とは異なります。 因みに、経済学の理論的には、取引費用などを無視すればこの両者は一致します。
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いつも懇切丁寧かつ的確な回答を有難うございます。 とてもよく分かりました。