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憲兵と民間人
憲兵と民間人 以前読んだ本に、戦時中列車の中である婦人が「今日はお客さん(B29のこと)は来なかったわね」と言ったところ、たまたま乗り合せた憲兵が聞き咎めて顔容が変るまで殴られた、と言う話がありましたが、本当でしょうか。一般に言われているように、憲兵は民間人にも干渉したのでしょうか。
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本当かは、多数の証言や、裁判記録とかがないと分からないでしょう。 教師が生徒の歯が折れるまで殴ることが現在でもあるくらいですから、一定の割合で不良憲兵がいてありえるといえば、ありえます。 そうとはいえ、婦人を殴ったりなどの法律違反や職権濫用をすれば処罰されます。 憲兵は軍の立場から警察に似たこともする場合があるため民間人に干渉することがあります。 憲兵といえば恐いイメージがあり、任務や事件で暴力的なこともありますが、現在の警察と同じで正義感のあるやさしい人も当然います。 憲兵は基本的には、軍人と国内や占領地の犯罪行為などの取り締まりと、市民を保護する治安維持が任務です。 日本憲兵正史や日本憲兵外史、憲兵よもやま物語、憲兵物語では、別のイメージもみられます。
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- goo-par1732
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私は、小説だけの話ではないと思うのですが…。 憲兵が、あるいは警官が何らかの理由を付けて民間人それも女性の顔を殴ったとしても、それが事件になることはない、という時代(私は子どもでしたが)ではなかったでしょうか。 B29が大挙して爆撃してくるような戦争末期では、憲兵の行動も法律もすべて国家権力に都合のよいように解釈されたと思います。 「特攻の母」と慕われた鳥濱トメさんの人生は、映画やノンフィクション作品になりましたが、トメさんが憲兵に殴られてできた顔のアザを化粧で隠していたと、娘さんが語っていたという話を聞いています。 これを裏付ける体験談を見つけました。 [DVD]「俺は、君のためにこそ死ににいく」 カスタマーレビュー http://www.amazon.co.jp/product-reviews/B000TLYCSQ?pageNumber=2 この中に、実際にトメさんを殴ったという元憲兵から話を聞いた人のレビューがあります。 一部引用します。 90代男性(元憲兵の兵長)から話で「憲兵の勤務は3ヶ月間の知覧にいた。鳥浜トメさんを殴った事があった。トメさんは傷とあざだらけの醜く腫れ上がった顔を晒さなければならなかった。理由、機密(知覧基地の住所)なので、軍険抜き(無断)で郵送する鳥浜トメさんを捕まえて連行した」 引用終わり もう一件、「青空文庫」から。 太平洋戦争 総力戦と国民生活 林茂(歴史学者) http://www.japanpen.or.jp/e-bungeikan/guest/sovereignty/hayashishigeru.html 一部引用します。 すでに、軍の公式発表はあてにならないと感じとっていた庶民のあいだでは、短波放送による米軍ニュースや飛行機が投下した宣伝ビラの文言が信じられ、(略) それだけに、戦争の前途を口にするものは憲兵隊につかまり、郵便の検閲をはじめ、一般によく利用されてきた参謀本部の五万分の一地図の回収、短波放送聴取の取締り、宣伝ビラの回収などの防諜活動が強められた。引用終わり 憲兵が民間人を監視していたことは、加藤周一「ある晴れた日に」に 「少数の反戦的な芸術家や知識人が日本の軍国主義の崩壊を待ちながらひっそりと暮らしていた軽井沢では、憲兵が民間人を監視していた」と、あります。
お礼
ありがとうございます。そもそも知りたかったこと=憲兵は民間人の生活にも干渉したのか?については他の方の御回答からも「YES」と言うことで了解しました。 なお、はっきり説明しなかったため誤解があるようなので2点ほど補足致します。 (1)私の読んだ話は小説ではなくノンフィクションです。 (2)「憲兵が民間人に暴行することなどありえない」とは思っていません。鳥濱トメさんの件では、お気の毒ですが当時の状況としては、B29を「お客さん」と口を滑らしたような「ささいなこと」ではありませんね(もちろん、だから殴っていいと言っているのではありませんが)。
No.1さんがおっしゃっているのは、 「軍需工場関連のお使い」(に見える場合?)なのですよね。 本物の配給引き換え証明もあるし、その場合は怒る理由がありません。 敵機を「お客さん」と呼ぶのとは違います。 でも、一般の婦人を人前で無茶苦茶に殴るというのは、そこまでやったんでしょうかね?? 質問者さんと同じく疑問に思います。 口頭で叱責されるぐらいはありそうですが。 一般人に干渉はしたでしょう。 取り締まりも役目の一つだったみたいですから。
お礼
ありがとうございます。 そうですか。原則として(軍機や国体に関わるような重大事でなければ)民間人は職掌外なのかと思っていました。
- k16399638
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父の経験談です。 ウチは東京で精密通信機器を作る軍需工場をやっていました。ヴ式電探とかググッて見てください。 軍需工場には配給券、とくにサケ・嗜好品のが優先的にきます。曾祖父がビール好きだったので、父は銀座の配給所(キリン・ビアホール)によくいかされたそうです。 券を出すと、荒縄に4本大瓶を縛ったのをくれます。それを下げて帰るのですが、ときどき憲兵に 「もしもし」 と声をかけられたそうです。高校生くらいのガキがビールさげて戦時下ウロウロしていたら、まあ当然でしょう。 もちろん逃げたりせず、なんでしょう、と答えると、それはなんですか、とビールについて聞かれます。 そうすると、配給券の引換完了証明があるので、見せるわけです。すると、憲兵も軍需工場関連のお使いだとわかるので、日本的にお辞儀しながら敬礼してくれ、 「時局下、おつかれさまです」 といわれ、 「ありがとうございます。失礼します」 で、オシマイだったそうです。 東京だけなのかもしれませんが、乱暴でむちゃくちゃな人は、見たことがないといいます。学校でも軍事教練を「配属将校」の指導でやるのですが、父曰く、みんなマジメにやっていたから、厳しかったけどムチャクチャはなかった。とくに、ドラマのように誰彼かまわず殴るなんてことはなかった、と言います。 祖父は帝国陸軍師団軍医長少佐でしたが、いちばん威張っていたのは下士官で、将校になると殴るとかはしなくなるものだ、と言っていました。 ただ、地方はどうだかわかりません。あくまで東京のハナシとして聞いておいてください。
お礼
ありがとうございました。 憲兵については、大方はあまり良い印象が無いようですが、御回答のような話も聞きます。人によるのかも知れません。ただ、憲兵にせよ警官にせよ害の無い冗談言ったくらいで、注意はするでしょうが無茶苦茶に殴るなんて言うのは作り話ではないか?(いくら戦時下でも日本は法治国家です)と思い質問致しました。
お礼
ありがとうございます。 仰っるように「禁じられていたがそう言うことも(一部では)あった」と「やっても良かった」とでは千里の差があると思います。60数年もたって当時を知る人も少なくなりましたから、こう言うことの判断は難しいところがあります。