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予測BS(予想BS)の立て方とその手順について

予測BS(予想BS)を作成しようと思っているのですが、 どのように作ったらいいのか、さっぱりわかりません。 どなたか、予測BS(予想BS)の立て方とその手順について 教えてください。

みんなの回答

  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.2

kankanoyagさんの会計知識がどの程度なのかわからないので、いちおうPLとBSは多少読めるレベル、という前提でお話しします。 こんな企業があったとします。2005年の売り上げは16億円であったけれども、06年には15億円、07年には14億円とだんだんと減少してきました。 過去5年間のPLは以下の通りです。 (単位:百万円)   05年 06年 07年 08年 09年 売上 1600 1500 1400 1300 1180  売上原価 1280 1200 1190 1105 1003 粗利 320 300 210 195 177 販管費 230 231 230 197 198  減価償却費 15 15 15 15 15  人件費 120 121 122 107 108  その他 95 95 93 75 75 営業利益 90 69 -20 -2 -21  営業外費用 3 3 3 3 5 経常利益 87 66 -23 -5 -26 法人税等 34.8 26.4 当期純利益 52.2 39.6 -23 -5 -26 このデータから何がわかるでしょうか? 売り上げが年々減少しています。これは不況によるものかもしれません。 09年でそれまでよりも少し余計に落ちていますが、これについてはあとで触れます。 粗利も年々減少していますが、07年でがたっと落ちています。この年に何かが起きたのです。粗利率の推移を見ましょう。 粗利率は05年と06年は20%でしたが、07年以降は15%に減少しています。 これは、仕入先との力関係で仕入れ値の値上げを受け入れざるを得なかったために、原価が上昇し、粗利が減少したと考えられます。このため、07年にはいきなり2千万円の営業赤字になってしまっています。 08年には販管費が大幅に減少しています。赤字になって社長の尻に火がついたのです。コストを削減しようとしました。しかし減価償却費は減らすことができませんから、人件費とその他のコストを削減しています。人件費は15百万円減少しています。ということはおそらく2名リストラしたのでしょう。 そのおかげで赤字を2百万円に減らすことができました。 しかし、人員削減したということは、人手が少なくなる、ということです。そのため、09年の売り上げが落ちてしまいました。その結果21百万円の営業赤字となってしまいました。 09年には営業外費用が増加しています。営業外費用の主なものは支払利息ですから、借金をしたのかもしれません。 08年と09年のBSは以下の通りです。 08年 09年         08年 09年 流動資産 440 465 流動負債 330 386  現金・預金 80 105  仕入債務 150 136  売上債権 185 185  未払金 50 50  棚卸資産 175 175  短期借入金 130 200 固定資産 285 270 固定負債 200 180  建物・土地 200 190  長期借入金 200 180  備品 65 60  その他 20 20 純資産 195 169   資本金 15 15   資本剰余金 30 30   利益剰余金 150 124 総資産 725 735 負債・資本合計 725 735 やはり、短期借入金が増加しています。 08年は現金が8千万円しかありません。売上の1月分にも満たない額です。資金繰りが厳しいので7千万円借りたのですが、売上低下と利息の増加で、現金は2千万円しか増加していません。 以上から、 不況によって売上が落ちているところへ、仕入れ先の値上げで赤字に転落。あわててコスト削減とリストラに走ったのだけれどもそれが裏目に出て売上がさらに低下して赤字も拡大。資金繰りを借入で賄おうとしたのだが焼石に水。困ったなぁ。 というストーリーが読み取れます。いや、読み取ってください。こういう経緯があって、どうやって会社を立て直したら良いのか、どんな対策を行うとどんな結果になるかを予想するために、予想PL,BSを作るわけなのです。 まず最初に、現状がどのくらい危険なのかを把握するために、このまま何も手を打たなかった場合にどんなことが起きるか、どんな未来が待っているかを調べる予想決算書を作ります。 次に、ある対策をとった、という条件でもう一つの予想決算書を作り、その対策によって現状が改善されるかどうか、もう一つの未来を調べます。 さらに、別の対策をとったらどうなるか、3つ目の未来を調べるための、3つ目の予想決算書を作ります。 このようにして、考えられるいろいろな未来を調べるために、いろいろな条件で予想される決算書を複数作り、どの対策をとったときの未来が一番良いかを調べて、とるべき対策を決めるのです。 ではまず、何も対策を立てなかったときの予想PLを作ります。 PLの最初の売上高はどのくらいでしょう? 09年は1180百万円でした。可能性は3つあります。売上は08年までずっと100百万円ずつ減少しました。ですから、1180から100を引いた1080百万円かもしれません。 しかし、人員削減をして1300から1180まで1180/1300減少したので、減少率に1180を掛けた1071かもしれません。あるいは120減少したので、1060かもしれません。 この3つの数字のうち、予想PLにはどの数字を採用したら良いのでしょうか? わたしは1060を採用します。本当にそんなに売上が落ちるのでしょうか? そんなことは誰にもわかりません。しかし、売上が1080百万円のつもりで対策を立てて、いざ蓋をあけてみたら1060百万円だったらどうでしょう?改善対策はうまくゆかず、倒産してしまうかもしれません。しかし。1060のつもりで対策を立て、実は1080であったとしたら、事業がうまくゆきますから、うれしいですよね。 危険を見積り、対策立案に役立たせるための予想ですから、重要なのはその数字を元に立てられた事業改善対策が安全であることです。予想が当たるかどうかはどうでもいいのです。外れても安心できることが重要なのです。 さて、売上は1060百万円とすることに決まりました。減価率が85%で粗利は15%としましょう。販管費は人件費を1増加させ、他は変化なしとみなします。営業外費用も現状のままとします。 以上から予想PLは 売上 1060  原価 901 粗利  159 販管費 199  減価償却費 15  人件費 109  その他 75 営業利益 -40 営業外費用 5 経常利益 -45 となります。 次に予想BSを作ります。 現金は利益によって変化しますから、最後に調整します。売上債権と棚卸資産は変化がないので、変わらないとみなします。固定資産は減価償却費分だけ減少させます。 仕入れ債務は、売上が120減少すると見積もったので、それに合わせて、14減少して122になるとみなします。短期借入金は、全額を借り代えることとします。長期借入金は20減少して160とします。 資本金、資本剰余金は変化しません。利益剰余金は当期純利益がー45の赤字ですから45減少して79となります。 これで貸し方の負債資本合計が656百万円になります。借り方の資産合計が656百万円になるように現金を増減すると、現金は41百万円となります。 これで何も対策をとらなかった場合の2010年度予想PLと予想BSができました。 流動資産 401 流動負債 372  現金・預金 41  仕入債務 122  売上債権 185  未払金 50  棚卸資産 175  短期借入金 200 固定資産 255 固定負債 160  建物・土地 180  長期借入金 160  備品 55  その他 20 純資産 124  資本金 15  資本剰余金 30  利益剰余金 79 総資産 656 負債・資本合計 656 これと09年のBSを使って、10年の予想CF計算書を作ることができます。 かろうじて倒産を免れてはいるけれども、吹けば飛ぶような今にもつぶれそうな状態になることがわかりました。今年中に対策を立てなければなりません。 さあ、どうしましょう? ここで耳よりな話が飛び込んできました。仕入れ担当の社員が仕入れ先に値引き交渉をしていたのですが、条件付きで元の価格に値引きしてくれそうだというのです。 条件というのは現金払いにすることです。現在は、20日締めの翌月末払いで支払いをしていますが、これを仕入れの都度現金払いにすれば、以前のような粗利が20%になる価格で売ってくれるというのです。 この条件を飲むべきでしょうか? そこで現金払いにしたときのもう一つの未来がどうなるのか、予想決算書を作って調べてみましょう。 先ほどと同じようにして、ご自分で作ってみてください。 奇妙な決算書ができるはずです。その決算書とそれに関するご意見をここにコメントしてください。 コメントが寄せられましたら、正解と第三の未来、3つ目の予想決算書の条件を提示します。

kankanoyag
質問者

お礼

詳しい解説ありがとうこざいました。

  • damoi-39
  • ベストアンサー率30% (145/473)
回答No.1

    損益計算書(P/L)      売 上 高      売上原価     ーーーーーーーーー       売上総利益      販 売 費      管 理 費      研 究 費        ・        ・     ---------       営業利益       営業外収益      営業外費用     ---------       経常利益      特別利益      特別損失     ---------       税引前当期利益       法人税等充当額     ーーーーーーーーー       当期利益(収益から費用を差し引いた残りが利益)←これを貸借対照表の資本の部の剰余金の下に記載します。      貸借対照表(B/S)    (借方)     (貸方) ーーーーーーーーーーーーーーーーー    資産の部    負債の部 ーーーーーーーーーーーーーーーーー   現金・預金    支払手形              買掛金   商品・材料    借入金              未払費用   建物・機械   --------------ー            資本の部   ーー-------------   株式・国債    資本金              準備金   貸付金      剰余金             (当期利益) ーーーーーーーーーーーーーーーーー B/Sはこのように組み立てて予測(予想)することができます。

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