反証可能性がある、とは、言っていることが正しいのか間違っているのか判別する方法がある、ということ。
反証可能性のある例:科学の理論のほぼ全てが該当するので例は省略。
反証可能性の無い例:
○キリスト教原理主義者による特殊創造説。
この世界は、天地創造の時(約6000年前)に作られたが、そのときに、あたかも150億年前から存在する
とう形で作られた、という説。
実際に150億年前に誕生したのと区別する方法は無いため、反証不能です。
○輪廻転生
考える条件として、輪廻転生するとき、前世の記憶は失われ、逆行催眠などによっても
記憶が復活しないというのが付随しているものとします。
前世の記憶を誰も持っていない以上、転生してもしなくても何も変わるところが無い(変わるところがあったとして、誰にもわからない)ので反証不可能。
なお、条件を変更し、逆行催眠で前世がわかるのなら反証可能。
(逆行催眠がインチキでなく正しいことがきっちり証明されていることが必要になります。)
まぎらわしい例
○太陽の寿命は、あと50億年。
成否を見極めるまで本当に50億年待つ必要があるかどうか。
現代学の成果では、地球も太陽も宇宙全体も同一法則にしたがうので、これを信じれば、宇宙の星を観測すればよいので反証可能性あり。
○もし人間が鳥のように空を自由に飛べたら、交通費が浮く
条件付の言明で、かつ、その条件が絶対に成立しない場合の文章の正誤を判定する場合。
文章全体としては、数学の論理学の上では「正しい」と確定しています。
よって、反証可能性の議論自体が不要です。
ただし、「もし...交通費が増える」と結論を正反対にしても、その文もやはり正しいため、何も言っていないのと同じです。
だから、反証可能性が無い、というのと、実質的には等価になりますが...