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クライン・ゴルドン方程式の解と光円錐の関係が?

クライン・ゴルドン方程式の自由粒子の解 ψ=Aexp±i(kx-wt)     k=p/h'、w=E/h' ですが、どうやったら光円錐の外で、確率密度ρを0 にできるのでしょうか? 4元確率流密度jμ=h'/2mi(ψ*∂μψ - ψ∂μψ*) 確率密度ρ=j0/c      =E/m0c^2 |A|^2=一定値 なので、xやtにかかわらず=光円錐の外でも、確率密度は、同じ一定値になって しまうように思います。

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回答No.4

ある時空点の値はグリーン関数によって伝播し、グリーン関数は光円錐の外側で0になるのですから、光速を超えて染み出す成分があるはずはないでしょう。波動方程式やKlein-Gordon方程式のような双曲型方程式で特性曲線に沿って影響が伝わり、光円錐の外側は影響領域ではないことが偏微分方程式論で知られています。「初期値が瞬時に伝わる」のは熱方程式のような放物型の場合です。

morimot703
質問者

お礼

返事が遅れたことを、お詫びします。 グリーン関数を勉強して、おっしゃることが、やっとわかりました。 それで、僕の疑問は (x,t)=(X0,0) にあった、粒子の存在確率が光円錐の外で≠0になるか というのではありません。 この場合の存在確率の伝播は、おっしゃるように、光円錐の外では0です。 しかし、僕の疑問は、p=一定の場合、始めからψ(x)が-∞から+∞に広がっているのが 腑に落ちない ということです。 よく考えると、完全性条件<ψ'|ψ>=∫<ψ'|x><x|ψ>dx=∫ψ'*(x)ψ(x)dx =δ(ψ-ψ') ですから、xは-∞から+∞ でないといけないですね。

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  • tee_naka
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回答No.5

[ψ(x),ψ(y)] = 0 というのは、x と y が空間的距離(つまり光円錐の外)にある場合に成立します。 ψ(x) は量子力学の波動関数とは異なって、演算子で表した場の量です。 演算子だから、交換関係を問うことができるので、量子力学の波動関数の交換関係などは聞いたことがないですよね。 まず、そこを押さえておいて欲しいと思います。 さて、交換できないとは、不確定性原理に従う物理量同士ですね。この場合、同じ状態の例えば位置と運動量を同時に測定できないということはお分かりでしょう。 いま、お互いに光円錐の外にある観測者が各々その場所における場の量ψを(これは慣性系によって異なるので要注意ですが)同時に計測した場合、この二つの量ψ(x)とψ(y)は何の因果関係も無いのは当たり前のことでしょう。よって、不確定性原理の対象ではなく、原理的にはいくらでも正確に測定できるということです。 決して、「地点xと地点yで同時測定の結果『すごい小さい量だけども光速を超える染み出し成分』が観測されてしまう」という状況ではありません。 初めエンタングルな状態をお互いに光円錐の外にある距離に引き離したというケースではないですから、そこは誤解されると困ります。  

  • boson
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回答No.3

クライン・ゴルドン方程式ではなくて、光の波動方程式  (∂^2/∂t^2)E(t,x)=c^2 (∂^2/∂x^2)E(t,x) でも、光円錐そのもの、つまり  E(t,x)=δ(x-c・t)/2 + δ(x+c・t)/2 を解に持つのは初期条件  E(0,x)=δ(x) で解いたときですよね? 初期条件として平面波を用意してしまったら、クライン・ゴルドン方程式に限らず、 光の波動方程式でも原点からSpace-likeに離れた点に場が振幅をもってしまうのは当然ではないでしょうか? というのも平面波:E(t,x)=Aexp±i(kx-wt) は t=0の初期条件で既に  E(0,x)=Aexp±i(kx) という風に原点以外の領域(つまり、原点からSpace-likeに離れた領域)に振幅を持っているからです。 数式を使わないで相対性理論を説明をする啓蒙書でも t=0で一瞬だけ光る点光源(つまり、初期条件E(0,x)=δ(x)) から広がる球面波(つまり、E(t,x)=δ(x-c・t)/2 + δ(x+c・t)/2 ) を用いて議論しますよね? …………… ただ、ここまで書いておいて申し訳ないのですが... ではクライン・ゴルドン方程式で t=0のときE(0,x)=δ(x)を初期条件として解いたら E(t,x)=δ(x-c・t)/2 + δ(x+c・t)/2 が得られるというかと?いうと、得られないのではないかと思います。 というのもクライン・ゴルドン方程式は質量項のおかげで分散を持つ(波長ごとに微妙に速度が違う)ため、δ(x-c・t)/2 や δ(x+c・t)/2 は指数関数の裾野を引いて(ガウシアンのように)だんだん太くなって行くのではないか?と思います。 つまり、t=0のときE(0,x)=δ(x)の初期条件を用意しても 指数関数の裾野の非常に微小な量とはいえ、光円錐の外側に光速を超えて染み出す成分が発生してしまうのではないか?と。 この話題に関しては Peskinの「An Introduction To Quantum Field Theory」 http://www.amazon.co.jp/dp/0201503972/ の2.4章「The Klein-Gordon Field in Space-Time」に記述があるのですが、 私にはPeskinの主張は 「染み出しはあるけども、Spaec-likeに離れたxとyについて、場の振幅の交換関係[ψ(x),ψ(y)]を計算すると0になるからxでの場の振幅の観測はyでの場の振幅の観測に影響を与えない。だから因果律には影響しない。」 と言っているように読めました。 私の誤読であってほしいのですが...というのも [ψ(x),ψ(y)]=0 とは 「xでの場の振幅の観測行為がyでの場の振幅の観測結果に影響しない、つまり地点xと地点yで場の振幅の同時測定が可能である」 ということを意味していると私は思うのです。 (この場合の「同時測定が可能である」の意味は「自由粒子のエネルギーと運動量は同時測定が可能である」というのと同じ意味での「同時測定が可能である」です。片方の物理量の測定行為が片方の物理量の測定結果を破壊しないという意味です。) だとするならば、地点xと地点yで同時測定の結果「すごい小さい量だけども光速を超える染み出し成分」が観測されてしまうのではないかと... すみません。 点線以下の部分は私も理解できていない部分ですので点線より上の部分だけを正式な回答としてください。

morimot703
質問者

お礼

この問題を EMANさんの掲示板 に出したら、「TOSHIの宇宙」のTOSHIさんから、 回答を頂きました。 > 光円錐という概念は1つの事象(x,t)だけでは定義できません。 2事象(x,t), (x',t')以上あればc^2(t-t')^2=(x-x')^2という円錐が想定できます。  1つの事象(x,t)だけなら光円錐内外領域が定義できないので場にもその期待値にもそうした制約はありません。 < とのことで、おっしゃる通りでした。 尚、点線以下の部分について、私も興味があります。 EMANさんの掲示板 に掲げてみては、いかがでしょうか。   http://hpcgi2.nifty.com/eman/bbs090406/yybbs.cgi?mode=by_date

回答No.2

光円錐の外で0になるのはクライン・ゴルドン方程式の解ではなく、グリーン関数です。相対論の要請は何かと言うと、ある時空点の情報が光速を越えては時空内を伝播しないことです。この電波を表すのがグリーン関数です。実際物理ではグリーン関数はプロパゲーターと言われています。

morimot703
質問者

お礼

この問題を EMANさんの掲示板 に出したら、「TOSHIの宇宙」のTOSHIさんから、 回答を頂きました。 > 光円錐という概念は1つの事象(x,t)だけでは定義できません。 2事象(x,t), (x',t')以上あればc^2(t-t')^2=(x-x')^2という円錐が想定できます。  1つの事象(x,t)だけなら光円錐内外領域が定義できないので場にもその期待値にもそうした制約はありません。 < とのことで、完全に私の 思いこみ でした。 尚、前のお礼に書いた、 <ψ|ψ>=∫<ψ|x><x|ψ>dx=∫ψ*(x)ψ(x)dx=1 これは、相対論的量子力学でさえありませんね。取り違えてました。 そもそも、確率密度を ψ*ψ と定義できないので、     4元確率流密度jμ=h'/2mi(ψ*∂μψ - ψ∂μψ*)     確率密度j0=h'/2mi(ψ*∂/∂t ψ - ψ∂/∂t ψ*) を用いるわけですから。

回答No.1

「光円錐の外で、確率密度ρが0」は、 KG方程式を解く際に仮定する境界条件ではないでしょうか。 的外れなこと言ってたらごめんなさい。

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