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遺書の証拠能力
遺書の(伝聞)証拠能力についての質問です。 以下の事例での遺書に証拠能力は認められるでしょうか。 XはP女を殺害したという被疑事実で逮捕・勾留され、取調べ中に、実はYに教唆され殺人を犯したことを供述した。(供述書面に録取かつ署名・押印) Xの供述に基づきYは逮捕・勾留を受け取調べを受けたが、被疑事実を否認、また326条に基づく上記供述録取書面についての同意もしなかった。 Yの公判期日にXを証人として尋問する予定であったが、証人尋問期日の前日にXは次のような遺書を残して自殺した。 「Yさんには迷惑をかけました。 P女殺しは私一人がやりました。 Yさんの指示ということで自分の罪を軽くしたいと思ったのです。 ごめんなさい。」(署名・押印なし) この場合の遺書をYの公判において証拠として認めることはできるのでしょうか? まず、署名・押印がないので321条1項3号には認められないと思います。 それでは、323条3号の「特信情況」のもとに作成された書面として証拠として認められるのかどうかがわかりません。 確かに、遺書などは通常嘘をつくことなどが考えられないから証拠として認められるような気がします。 しかし、323条3号について「これは前2号に準じる書面であるから、類型的な信用性があるものでなければならない」(上口裕 刑事訴訟法)とあり、認められないような気もします。 このような遺書は、326条の同意がない限り証拠として認められないのでしょうか?
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