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絵画におけるグロテスク趣味?
絵画作品などについての好悪の別に関しては、もちろん、まさに、人それぞれに違いないと思っていますが、私個人としては、「暗黒的」な、とでも言うのでしょうか、いわゆる「ブキミ」「グロテスク」と評されるような作品は、それにもイロイロなものがあり、まぁオモシロいと言えばオモシロいなと思いはしますものの、大概は「メシがマズくなる。。」というのが本音でして、購入したり室内に飾るという、恒常的つきあいまでは、およそ欲しません。 ところで、これは身内の発言で、「グロテスク」な絵を、あるいは、これは恩師の発言ですが、「汚い濁り方」をした色調を好む者は、その性格も、濁ったかの如き癖の強い人物であることが多い、などというようなことを言っていました。要するに、良くは言わなかったということなのですが (一例を挙げますと、私が、かつて学んだ――そこは、ある特殊な職業人を養成する学校でしたが、そこの先生が何かのおりに、技能習得上の必要で用いる、特殊な道具の外観色を、生徒の それぞれ何色を選んだかということを話題にされたことがあって、黒を始め、えび茶色のような、複雑味の強い色調のものを購入した生徒を叱ったという、奇妙な出来事がありました。 幸い?私は、ふだんから好む、透明感のあるブルーのものを選んで購入しており、それを、好ましい性格の表れの一端、などと言われたのですが…だったら最初から、先生の気に入る色のものしか買えないようにしておけばいいでしょうに、とか思いましたけども…叱られた学生たちは、むくれ顔でした) ブキミ、といっても「ブキミかわいい」とか、グロテスク、といっても、どこか耽美の香を感じさせるものもあり、一概に言えないことは承知しているつもりですが、やはり、ふつう多くは目を背けたくなるであろうような陰惨・陰鬱な雰囲気や題材の作品を大いに気に入り、自室内などに飾ろうとまで思う人は、変わり者と呼ばれるような、どこか尋常でない感覚の持ち主ということはあるのでしょうか? 実際に、こうした作品を強く好む人からの心境も伺いたいところですが、やはり、自分の内面を如実に代理表現してくれているといった共感や、ある種の快感があるのでしょうか?
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- apricotman
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お礼
アドバイス戴き、ありがとうございます。返事が出遅れてしまい失礼しました。 字数制限のため、補足欄も使用しています。 >懐かしい世界観 そうですか!意外な感じですが、自分自身の感覚を振り返ってみて、なるほど、とも思いました。 今回の質問で一番お伺いしたかった部分に、まっ先に答えていただきました。 >私にとって描くという行為は『なりたい自分』を目指す手段といったような感じ なるほど、そういう感じですか。 私も、絵は見るのも描くのも大好きなんです。 子どもの頃から、好きな画家の画集を眺めていると、きっと自分にも、こんなふうに描けるはず!と、なんとも言えない全身ムズムズするような期待感が湧き起こってきて、矢も盾もたまらず夢中で絵筆を振り回してみても、、、 やっぱりヘタの横好きなんだなあと自分で思い知るしまつ。そのたびに、なんだって、世界の超一流とされる画家の絵を見ては、自分にだって描けそうだ、なんて荒唐無稽な期待感に駆られるのだろうか、と自分で苦笑しました。 >教師は職業人として使えるよう、生徒を一定の品質にフォーマットをかけるのが仕事ですし、~略 >美大でさえ、個性を伸ばすと言いながらも結局は学問である以上フォーマットなので、個人的な好ましい・好ましくないが基準 職業であること、学問であることと、個性…。 美術や芸術分野だけでなく、いろんな分野で、現場の人の葛藤ってあるようですね。もともと個人的に好きだからという動機があったら特に葛藤するんだろうなと思います。売れるか売れないか、とか。 >スプラッタ映画が好きな人の性格は割と普通…っていうのは有名な話 >光と闇があって、人間らしいと 芸人さんは私生活では案外とムッツリまじめ、とかも聞きますね(笑 そう言えば、私も、品良く女性らしい雰囲気の人に、グロテスクなエイリアンがワサワサ出てくる映画を見に行きましょうと誘われてビックリ、次には映画館で並んで座っている彼女が、その映画のグロい場面を見てはケラケラ笑っているのに二度ビックリ、といったことがありました。 うーん、そうしてみると、どういう加減でか、何かしら、どこかバランスをとろうとしているんでしょうか。 音楽でも、明るい雰囲気のを好むか、暗い雰囲気のを好むか、自分自身が、年齢や情況、そのときの気分で、大きく揺れることがあるのに思い当たりました。 参考になります。
補足
べクシンスキーという画家は知りませんでしたので、ちょっと調べてみました。ポーランドの人なんですね。 「損壊される身体」を一貫的モチーフとし、夢または白昼、心に浮かんだ心象風景の一瞬の記憶を描いた云々とありました。なかなかのシュールぶりですね。偶然、私の別の質問では、「欠損」ということについて尋ねております。 写真、彫刻も学んでいたという影響は、作品にも窺えるように感じました。いまどきのCG撮影で制作された映画の一場面のような感じも受けます。そうしてみると、べクシンスキーの世代を考えるに、これは、ふだんから思っていたことなんですが、いまどきの若い世代が持て囃す感覚なんて、きのうきょう突然起こったものじゃなく、前の前の世代から、すでに、準備されてたものなんだ、と ベクシンスキーは、何やら因縁めいた話ですが、凶悪な殺人事件の被害者として亡くなったとか。 19世紀の画家で、フリードリッヒという、やはり幻想的な作風の画家がありましたが、私は、実物の『山上の十字架』を見たときに、その神々しさに思わず立ちすくんだ記憶があります。 フリードリッヒは、子どもの頃に河でおぼれかかっている彼を弟が助けようとして死んだことが終生のトラウマとなったことが作品に影響しているそうですが、彼の場合、作品にもたらしたものは、人生の出発点で直面したことであるのに対して、べクシンスキーの場合は、人生の最後の事件を予感していたかのようなモチーフだと思いました。 私は、ベックリンあたりも、わりに好きなんですが、べクシンスキーには、ちょっと似た雰囲気に感じる作品もありました。 やはり、私の好み、とまでにはなりませんけれど、それでも、この作品は、やや緑がかったような美しいブルーの色が、ひときわ幻想的で、印象に残りました。ゴシック趣味の雰囲気が漂うようであり、船でありながら、十字架が前面に強調されているせいなのか、最初、棺桶かと思いました。 http://blog-imgs-21-origin.fc2.com/j/a/n/janssen1929/20080619235219.jpg あと、初めて、F・ベーコンの作品を見たのはカラー写真でだったと思いますが、そのとき、「ワッ、見ちゃいけないもの見ちゃった」と思いつつも目が釘付け状態になったことを憶えています。『ベラスケス「法王インノケンティウス10世の肖像」習作』は特に、そんな感じで、いかにも禍々しい雰囲気で、到底、部屋に飾っておきたいとは思えませんが、ひとたび見たら、目を背けたいのに凝視してしまうのです。おかしな心理ですね。 http://blogs.yahoo.co.jp/mymws251/GALLERY/show_image_v2.html?id=http://img2.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/11/9a/mymws251/folder/560237/img_560237_8272224_0?1255486603 これは、若い頃の私が、突発的出来事が起きた日々の、ある一夜に見た夢なんですが、 就寝中その夢のなかで、少女とも少年ともつかない、なんとも哀しげな、西洋人らしき名前を叫ぶように呼び続ける声と共に現れ出た人の顔が、半分だけ極彩色の鳥になりかけていて、響きわたる呼び声は、だんだんとトーンが高まっていき、最後は悲鳴のような声で終わりました。と同時に目を覚ましました。 いまだに、その声のトーンと色彩の猛烈な鮮やかさが記憶に残っていて、自分で、いつか描いてみたいなと思っています。 私が特に好きな画家であるモローにしても、けっこうグロテスクで陰惨な作風ですよね。 >自分が描くと暗くなって気分が落ち込むので暗い絵は描きたくありません。 これも興味深いことと思いました。 私の母などは、暗い絵は、ひと目見るのすら厭だと言ってました。もっとも、母は描く手のない人でしたが、音感と色彩感覚には、すぐれたものがあったようです。 私でしたら自分が描くのと、他人が描いたものを見るのと、一部の例外はあっても、大概の場合において格段の違いはないように思うんです。 >暗いからって黒とは限らない事 >自分で色の作り方を鍛えさせるために、最初から濁った色を選ぶなっていう事なら ああ、私も、学校時分の美術の時間に、絵の具の色を、そのまま使うのではなく、自分なりの色を作りだしてみよう、と教えられたことを憶えています。 ですが、私が質問本文で述べた学校のことや先生と言いますのは、美術関係とは一切関係ない分野なんです。誤解させてしまったようです、ゴメンナサイ! 母には、衣類の色調などに関しては、むしろ、複雑味のある少し濁ったくらいの色調のもののほうが、垢抜けたセンスを感じるものだよ、というふうに聞かされましたけれど。 >ちょっと暗くしたいから黒を使おうくらいにしか考えてなかったので、暗いからって黒とは限らない事を学べました。 なるほどです! トレンツリャドは、私も、初めて見かけたとき、その色彩が印象に残って、わりに好きな画家なんです。 ☆