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”街歩き”のみで論文は書けるのか
卒業論文の提出を控えている大学4年生です。 社会学を専攻しており、論文の執筆に関して問題を抱えています。 論文の大きなテーマとして 「新幹線の経由漏れが都市開発に与える影響」というものを掲げ、 長野新幹線における小諸市をフィールドにして調査を進めています。 あくまで「鉄道(新幹線)」を主軸・主眼としそれが「まち(小諸)」に どういう影響をもたらし得るのかを、街歩きによって研究したいのです。 そこで問題があります。 「街歩き(フィールドワーク)のみで社会学的な論文が書けるのか」 ということです。 もちろん文献調査や、街歩き後の分析調査は必ずします。 しかし、インタビューやアンケートを活用する学生が周りに多い中、 果たして街歩きだけで論文が書けるのかが不安になっています。 「先生に聞け」という意見が出そうですが、 その前に皆さまの意見を頂戴したいと思い投稿しました。 補足要求等もご遠慮なくお願いいたします。 よろしくお願いいたします。
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私は街歩きでも充分書き上げることができると思います。 ただし佐久市役所、小諸市役所等へ行って商工課や住民課や農政課(正式名称は調べてください)の担当係員へのインタビュー等は必要になると思います。 また地元JAや商店街の長とかへのインタビューも必要になるかと思います。 ただ私が懸念するのは、 小諸市と佐久市を比較することが、果たして望むべきものが得られるかということです。 setagaya11さんは長野県の方ですか? 昔から佐久市と小諸市って仲が悪いんです。 そういった過去の経緯がからんでいて、単に新幹線を通した、通さなかったの問題ではすまないところがありますよ。 佐久平の駅の場所は佐久市に位置しているけど、ほぼ真ん中 (小諸から7キロ、佐久(北中込)から4キロ)に作ったわけだし。 また官公庁も平等に分配配置している。 法務局や税務署や職安が佐久市、社会保険事務所や労働基準監督署が小諸というふうに、できるだけ喧嘩をしないように配置されています。 (HPとかみていないので、監督署と職安は逆だったかもしれないけど) だから個人的には新幹線の有無で、両市が格段に違ってきたというふうには思えないのですが。 どちらかというと岐阜市や大垣市、山口市のほうが良い題材だと思うのです。 岐阜市なんて昔は人口規模が同じだった岡山市や新潟市に、今やかなり差をつけられたからね。 もうすぐ北陸新幹線ができる金沢市にしても、同じく新潟市にかなり差をつけられているからね。 佐久平を知っている人間として、ふと気になったので書き込みました。
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- trytobe
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補足にあるような事実がすでにわかっているのであれば、それを説明する数値データ(各自治体の予算・実績比較、商工会議所などの統計データなど)を集めたほうが「過去との比較」はできるのではないでしょうか。 現状だけを見ても過去の状況がわからないため、鉄道環境の変化が実生活におよぼした影響がなにか、現状からは見て取れないかと思います。(もともと活気があった、なかった、など) その違いを地元の方に尋ねるならば、それはアンケートでありインタビューですから、みなさんがやっているのと同じ手法に落ち着きます。
お礼
ありがとうございます。 統計データなどを地元図書館の郷土資料より、また市役所での官公庁出版物より、 収集したいと思っております。 みなさまのご意見を踏まえた結果、 最終的に街歩きのみで書くのではなく、インタビュー調査を交えて 執筆することにいたしました。 皆様ありがとうございました。
- east-with
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町歩き論文は可能かと判断します。それは、私の解釈や考えですが。 そこですべきことを述べます。 (文献の案内) 若林幹夫 郊外の社会学‐現代を生きる形 ちくま新書 広井良典 コミュニティを問いなおす‐つながり・都市・日本の未来 ちくま新書 まず、作者の紹介をします。若林さんは社会学者で、広井さんは法学者で地域学を研究されています。この2冊は要必読です。内容は郊外を歩いて分析したらこうなった、コミュニティを調べるそういう理論がある事に気付いた。そういう社会学なら、このような本を読むべきでしょう。 後、あなたには全く関係のないのですが、次は土木工学に近くなります。それでも入門書です。地域学を深くおいしく考えるためには都市計画や景観について学ばないといけない。だから、案内します。 日端康雄 都市計画の世界史 講談社現代新書 越澤明 復興計画‐幕末・明治の大火から阪神・淡路大震災まで 中公新書 田村明 まちづくりと景観 岩波新書 それは何だと言えば、都市計画概論というべき本たちです。都市計画は世界的に古代コーマの植民都市や長安の格子状都市、中世の凹凸など一直線ではなく曲線で描かれた都市や城壁、近代以降のバロック都市で田園都市や衛星都市や近隣計画やメトロポリスとメガロポリスなどになります。まったく、あなたには関係ありません。日本の都市計画の父は後藤達也で帝都炎上の後の帝都復興やマッカーサー道路はGHQが日本に短縮させてつくられた道路です。それもあなたには全く関係ありません。景観工学でいわれるのは、近景・中景・遠景という眺め、緑地帯や田畑など緑の要素、水辺、都市の高層ビルやマンション、姫路城(白鷺城)など城や堀の景観、山や河川など自然地理、庭園など造景や修景や借景、中山道や鯖街道の長野県の妻籠宿や岐阜県の白川村の白川郷の合掌造りがあります。妻籠は「壊さない・貸さない・売らない」の住民憲章で閉鎖的コミュニティーで観光地になりました。妻籠は江戸時代の宿場町があり、江戸時代は参勤交代の大名行列、明治は旅行者に愛され、戦後は過疎化して村の存続が問題になり、学者や若者たちが宿場町の残る景観で観光地として復興しようとしました。そして、妻籠は文化財保護法の伝統的建造物群保存地区の指定を受けます。現在は村の高齢化など若者が都市に流出し、考えないといけません。でも、あなたには全く関係ありません。社会学の学生にそんな話をしても、共感や理解をしてくれるわけがないです。最低でも土木の学生に話せばよかった。 調査法 アンケート法 まず、質問票の作り方。例えば、次の質問票がある。あなたならどう答えますか。 (例)寺の社寺林をどうすべきか もっとよりよくすべき・現状のまま保全すべきなくすべき・なくすべき そんな質問は書いてはいけません。質問文は可笑しくない。ただ、解答例が悪い。よりよくすべき・現状維持は答えやすい。廃止すべきは答えにくい。その回答欄はある意味、もっと社寺林を活用すべきという人が多いと決めつけて質問していることになる。いわゆる誘導尋問のような質問です。だから、「廃止すべき」という項目は、最低でも「全く利用しない・利用しない」のいずれかにすべきです。極端や右翼や左翼のような質問項目は回答者の心理にこんな事を答えるべきではない、思いとどまろうとさせてしまいます。だから、本音は聞けませんから、存続派と廃止派で常識的でない方の部分はゆるく質問する。それが大切です。 そのアンケートの解析は統計解析法で行い、単純な計算式で行うべきでない。それは四則計算ができない。だから、「ある項目の回答者/全回答者」で計算すべきという事だけです。 フィールドワーク まず、昭文社のエアリアマップという一枚に広げて使う地図で6つ折りになっている地図は要購入。Yahoo地図やGoogle地図では不可。あなたは知らなくて当然ですが、地図の精度が問題になります。1:25000の地図でないと作業しずらいのですよ。Yahoo地図で200メートル調べましたで論文にならない。半径25キロメートル以上を半年かけて調べましたで論文になる。つまり、対象地域の規模の問題です。 さらに、折りたたみ地図に1回ずつ行った範囲を蛍光ペンで示す。そして、対象範囲が客観的に言える。 建築学みたいになるけど参考に。高層ビルの階数を数える。人間を数える。植木の種類と数を累積する。公衆電話の数を数える。民家の数を数える。民家の階数を調べる。木造やコンクリートなどの構造で調査する。商店街でシャッターを閉じている店舗の数を数える。商店街の行列が多い店舗と種類をメモする。大型店と商店街の相乗効果を人を数えて法則性を考える。なんて、変質者レベルの事をしないと論文は書けない。 論文執筆法 12000字から20000字程度。論文は次の通りに書く。 題名 氏名 連絡先 キーワード 序論 目次 本論 結論 参考文献 謝辞 でも、社会学の書き方があるので、そちらを参考に。 後、その方法に対し指導教員との間にトラブルが起きても私は責任を一切負いません。調査法も土木ですから。だから、社会学に関する調査法は各自、「社会学研究法」という類の本を読んで勉強してください。
お礼
ありがとうございます。 土木工学の視点からみることには気が付きませんでした。 "まったく関係ありません"などというところまで細かく紹介していただき、嬉しい限りです。 >半径25キロメートル以上を半年かけて調べましたで論文になる。 やる気と覚悟はあるのですが、提出まであと1ヶ月強と、如何せん時間がありません。 街歩きだけで論文を書くとなると、やはりそれだけの汗かき仕事が必要になるのでしょうか・・・。 ちなみに、「アンケートorインタビューを行わない」という前提の質問でした。
そういった論文を書く時というのは、何か疑問か問題定義があってのことですよね? 「新幹線の経由漏れが都市開発に与える影響」という着眼点はどういった発想から生まれたのでしょうか。 そこのところによっても変わってくると思います。
お礼
ありがとうございました。
補足
補足要求ありがとうございます。 小諸市は佐久市と、長野新幹線がどちらを通るのかをめぐって争っていた経緯がありました。 結果的に新幹線は佐久に通り、小諸は経由地から漏れてしまいました。 問題はそこからです。 小諸は「新幹線が通るのではないか」という期待を裏切られ、 平行在来線の経営分離という負の遺産も負わざるをを得なくなりました。 そういった「鉄道(の負の面)がまちに与えるもの」(他にもあるとして)が、 地域にどのような影響をもたらすかを、街歩きを通して見つけたくなったのです。 補足になっていなければ御指摘ください。
お礼
ありがとうございます。質問の意図としては 「インタビュー・アンケートをせずに、街歩きのみで論文を書けるか」 ということでした。伝わりづらく申し訳ございません。 >果たして望むべきものが得られるか 仰る通りです。それもずっと懸念してまいりました。 「こんな状態でした」という結果報告では論文にはなりません。 漠然とした問題意識はあるものの、どうすれば「論文になるか」と。 しかし望むような結果が得られずとも、論文が「社会学的に意義がある」 ものならば、それで良いとしたいと思っております。 私は東京在住・出身で、長野県には住んだこともなく、親戚もおりません。 ただサークル活動等で何度も(2年間で10度以上)足を運ぶにつれ、 「卒論はぜひ長野をフィールドにしたい」という気持ちが浮かんできたのです。 ちなみに「佐久と小諸の比較」を問題にしているのではなく、 小諸にフィールドを絞った「鉄道からの影響」を主軸としています。 (佐久はあくまでも補足的なフィールド) 確かに「通ったからor通らなかったからどうだ」という単純なことでは済まされない問題ですね。