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歴史と文化とは
歴史と文化の関係について教えてください。 文化が歴史を形成すると聞いたことがありますが、どうしてでしょうか?
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歴史とは、多くの「過去の出来事」の中から後代の人間が「調査・選択・復元」した「物語」。 文化とは、知識、信仰、芸術、道徳、法律、慣習など、人間が社会の成員として獲得したあやゆる能力や習慣の複合体。 上記は、それぞれの「言葉」にある多くの「定義」の中から、「文化と歴史」の関係を説明するために、私の独断で選んでみました。 下記にその理由を述べておきます。 文化というのは、ある社会集団によって共有された有形・無形の事象のこと。 そして、人間は多かれ少なかれそうした「事象」に「規定」されて生きています。 「歴史」というのは、過去の「事象」について「調べて・選択し・著述」されたモノ。 当然、著述者はある社会の成員であるのだから、その社会の「文化」に「規定」されることになります。 そうしたある種の「文化と歴史」の因果関係を述べるときに、 >文化が歴史を形成する と言われることがあります。 例を出してみると、 過去の事象 A・空海が日本で仏教真言宗派を開いた B・800年にローマ教皇がカール大帝に王冠を授けた 上記は両方とも実際に起こった(とされる)事柄です。 でも、日本人にとってはBよりAの方がより重要な出来事といえます。 それは何故かといえば、我々日本人は仏教文化圏という社会の成員だからです。 一方、欧州各国にとってはAよりBの方がより重要な出来事といえます。 それは何故かと言えば、彼ら・彼女らは「キリスト教文化圏」という社会の成員だからです。 もし、信長や秀吉、家康らが「キリシタン禁止令」をせずにキリスト教布教が成功し、キリスト教文化圏の一つとなっていたら、AよりもBの方がより重要な出来事として日本でも記述されるようになっていたかもしれません。 とまぁ、「歴史」というのは「調査・選択・記述」という行為ですので、特に「選択・記述」という段階に「文化」というのが大きく影響を与えることとなります。 否、そもそも「調査しよう」という動機が「文化」に影響された結果であることも多々あるため、その時点ですでに彼・彼女らが属する社会の文化に規定されているとも言えます。 こうした事を捉えて、「文化が歴史を形成する」と言われる理由です。 ではでは、参考になれば幸いです。
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- tanuki4u
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歴史上の出来事に対して、何を残すべきか、何を評価すべきか。 これを決めるのが「文化」という判断基準。