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雨に濡れた海棠の出典は?
「海棠の雨を帯びたる風情」「海棠の雨に濡れたる風情」という言葉は何か出典があるのでしょうか?
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#2 ○海棠の雨に濡れたる[雨を帯びたる]風情。 美人がうちしおれているさまを、雨にうたれた海棠にたとえていう。 「ほんに不思儀の御縁にて見ずしらずのわたし迄、いかいお世話と計にてしほるる姿。海棠の雨をおびたる風情也」『浄・神霊矢口渡-四』『故事・俗信ことわざ大辞典 小学館』 しんれいやぐちのわたし 【神霊矢口渡】 http://www.weblio.jp/content/%E7%A5%9E%E9%9C%8A%E7%9F%A2%E5%8F%A3%E6%B8%A1 > 人形浄瑠璃。時代物。福内鬼外(平賀源内)作。1770年初演。通称「矢口渡」。「太平記」に取材し、新田義興(よしおき)の武蔵(むさし)国矢口の渡しでの横死、義興の弟義岑(よしみね)らの苦心談、新田神社の縁起などを脚色。渡し守の娘お舟と義岑との悲恋を描いた四段目の「頓兵衛内」の場が名高い。 《平賀源内が書いた人形浄瑠璃は、歌舞伎『神霊矢口渡』となる》 http://www.photo-make.co.jp/hm_2/ma_16_2.html 太平記 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E8%A8%98 (参考) ○海棠の眠り未だ足らず。 美人が酔って眠ったあとの、まだ眠り足りない様子がなまめかしく、美しいことをいう。唐の玄宗皇帝が楊貴妃の酔後の姿を評したことば。 [出典]「上皇登沈香亭、召太真妃子、妃子時卯酔未醒、命力士従侍児、扶掖而至、上皇笑曰、豈是妃子酔、直是海棠睡未足耳〈楊太真外伝〉」[佩文韻府] ○海棠の眠れるが如し。 《前項(※上記〈楊太真外伝〉です)から》美人を形容していう。「海棠の眠れるが如し、美女を喩也」[譬喩尽-二]『故事・俗信ことわざ大辞典』 譬喩尽 http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/120689/m0u/%E3%81%9F%E3%81%A8/ > ことわざ集。八巻。松葉軒東井編。1787年成立。ことわざのほか、和歌・俳句・流行語・方言なども収める。
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こんばんは。 > 「海棠の雨を帯びたる風情」「海棠の雨に濡れたる風情」という言葉は何か出典があるのでしょうか? 「出典」とは明記されていないのですが、私の所有しております『故事・俗信ことわざ大辞典 小学館』には『浄・神霊矢口渡-四』からの用例が挙げられています。 この辞書は、同じく小学館の『日本国語大辞典 初版』(全20巻45万項目)に基づいています。この用例が「初出」もしくは「調べがつく限りの最も古い用例」の可能性もあるかもしれませんので、ご参考までに引用いたします。 「海棠」という言葉は他にも使用されていたようですが、 海棠 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E6%B5%B7%E6%A3%A0&dtype=0&dname=0na&stype=0&pagenum=1&index=03555202854800 「―や白粉に紅をあやまてる/蕪村」 この句は与謝蕪村の句であるのは間違いないところです。 http://yahantei.blogspot.com/2006/06/blog-post_115146854672402088.html > 蕪村の自賛句(その二二) > > 一九八 海棠や白粉(おしろい)に紅をあやまてる > > 本間本所収。長点句。安永四年(一七七五)、蕪村六十歳のときの作。 「海棠の雨に濡れたる風情」などもある程度の長さの表現である以上、それと同じように「平賀源内」の作である可能性も考えられないことはないと思います。 もっとも、出典と明記されていない以上、その当時から「美人のうちしおれた様子」を形容する言葉として存在していた可能性は否定できませんが^^; 曖昧な回答になりまして申し訳ありません。 以下に引用いたします。 #1
お礼
#1、#2とも大変参考になりました。 ありがとうございました! 「海棠の眠り未だ足らず」も、機会があったら使ってみたい言い回しですね。