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シアヌル酸の共鳴構造
シアヌル酸の共鳴構造は、トリオール型とトリオン型のどちらに傾いているのでしょうか? トリオール型:ヒュッケル則を満たす トリオン型:イミド酸よりもアミドの方が普通は安定 どなたかお教えください。
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まず、共鳴構造という表現は、適切ではありません。 トリオール型とトリオン型は、3個の水素原子の位置・結合相手が 全く違い、互変異性といいます。共鳴構造という場合、原子の位置は ほぼ変わらず、二重結合などの結合状態が異なる構造のことです。 互変異性というのは、別々に観測(物によっては分離も)できますが、 共鳴構造というのは、1つのもので、分離することはできません。 たとえば、アセチルアセトンは、ケト型とエノール型がありますが、 気体状態や液体での溶媒によって比率が変わります。 ↓アセチルアセトン http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%81%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%88%E3%83%B3 シアヌル酸の場合 比率はわかりませんが、トリオール型が優勢です。 イミド酸とアミドの差3個分よりも6員環芳香族安定化の効果が大きいはず。 計算上は、溶媒等まわりの分子との相互作用など誤差が大きいため、実測しないと 比率がわからないということです。 トリオール型とトリオン型以外に、ジオールモノオン型とモノオールジオン型 があるはずですが、この2つは、ほぼ0でしょうね。 窒素原子がすべて炭素原子に置き換わった 1,3,5-シクロヘキサントリオンは 1,3,5-トリヒドロキシベンゼンになり、戻りません。 窒素原子の分安定化の効果が落ちるため、トリオン型も少し存在します。
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すいません。遅くなりました。詳しいご回答ありがとうございました。