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三国志演技に出てくる諸葛孔明が南蛮行中遭遇した4つの毒泉(唖泉、滅泉、黒泉、柔泉)は実在したの?
こんにちは、お世話になります。 三国志演技を読んでいて、とんでもなくスゴイ毒泉が出てきて気になったのですが、本当に実在したのでしょうか? http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%9F%E7%AF%80 唖泉:飲むと、口きけなくなり、10日以内に死ぬ。 滅泉:浴すると、皮膚がただれ、肉が腐る。 黒泉:手足を漬けると、手足をつければ黒くなり激痛が襲い動かなくなる。 柔泉:飲むと、喉をおかされて骨がばらばらになる。 フィクションな気がしてしょうがないです。 教えてください、よろしくお願い致します。
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『三国志演技』自体がフィクションです。『三国志演技』は元末明初の時代に羅貫中が書いたとされる時代小説であまりに出来がいいため、作り話であっても史実と混同されています。中国人ですら混同していると言う話を聞いたこともあります。日本に出回っている三国志のほとんどは『三国志演技』です。 『三国志演技』のもととなっているのは晋の時代に陳寿が書いた『三国志』です。陳寿は元々、蜀の人間で劉禅に降伏を勧めた譙周が彼の先生です。さらに陳寿が書いた『三国志』に南朝宋の裴松之が異説や挿話を列記して史実を補充した注をつけました。『三国志正史』と言われています。「魏志」倭人伝も陳寿が書いた『三国志』の中にあります。 『演技』と『正史』の内容の違いを大雑把に抜き出すと ・「桃園の誓い」の話が無い。 ・『演技』では張飛が督郵を木に縛りつけ鞭打って劉備がそれを止めているが、『正史』では劉備が鞭打っている。 ・美女・貂蝉はいない。呂布が董卓の侍女と密通していたとはかいてある。 ・「赤壁の戦い」の記述がほとんどない。 ・黄忠が夷陵の戦いの二年前に死んでいるので参加していない。 ・関興や張苞が活躍している話は無い。 ・魏の武将で『正史』では戦が元で死んでいる訳ではないのに『演技』だと戦死や傷が元で死んでいる事にされている人が多い。 ・陳寿は孔明を政治家としては評価しているが軍事で臨機応変に長じていなかったと評価している。 孔明の南征ですが大雑把に調べましたが『正史』のなかには毒泉の話はちょっと見つかりませんでした。『正史』では李恢・馬忠が南征で活躍しています。馬忠が東路軍を率い、孔明と李恢が西路の本軍をひきいたとあります。 『演技』の記述で孔明の南征の戦術を云々する本があるが、それは全く無意味だと『正史』の解説本に書いてありました
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- acephale
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『三國志演義』は明の時代に出版された小説です。 歴史書である『三國志』が陳寿によって編纂されてから、 1000年以上経ってから成立しておりますので、 歴史書のほうにないようなものはほとんど後世の脚色、 フィクションと言ってしまってよいでしょう。 清朝の章学誠というえらい学者さんが「七実三虚」といってまして、 『三國志演義』の3割は虚構であるということなんですけれども、 実際にはフィクションの割合はもっと高いと主張している学者もいます。 件の毒泉も歴史書には記録がありませんので、後世の創作と考えてよいかと思います。 余談ですけれども、 西晋の陳寿によって編纂された歴史書『三國志』は正史ともいわれますが、 これは清朝の乾隆帝という偉大な皇帝が二十四史といって、 二十四の歴史書を正統なものとして公認したことによるもので、 これがすなわち正しい歴史ということを意味しているわけではありません。 それ以前にも正史という言葉はありましたが、 それは紀伝体で書かれた歴史書という程度の意味で、 スタンダードスタイルの歴史書というぐらいのものです。 このあたりの事情は『隋書』経籍志という隋朝の図書目録を読めば分かります。
お礼
御回答ありがとうございます。 >件の毒泉も歴史書には記録がありませんので、後世の創作と考えてよいかと思います。 やっぱり、歴史書の方には載っていませんでしたか。 >それ以前にも正史という言葉はありましたが、 >それは紀伝体で書かれた歴史書という程度の意味で、 阿Q正伝の序文を思い出しました。 ここら辺のネーミングセンスは、現代とちょっと違いますね。 まあ、人間が書く以上、どんなに努力してもある程度偏った見解の元に書かれたり、偽情報と正しい情報の完全な区別は不可能ですから、もともと歴史書の方もそのつもりで読んでいます。 色々と勉強になりました、改めて御回答に御礼申し上げます。
- bismarks05
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実在したとは思えません。 実在しなかったことを証明する方法はありませんので、なんとも言えませんが、ちょっと簡単に検証してみましょう。 >飲むと、口きけなくなり、10日以内に死ぬ。 発音障害は脳卒中などの特徴ですが、脳卒中などを誘因する伝染病がその時代にあったとは思われません。(化学兵器の開発時代ならばあるはずです) ついでに、当時の兵士は生水を飲むことは想定できませんので、煮沸してもNGな伝染病を想定すると、ファンタジーと思われます。 >浴すると、皮膚がただれ、肉が腐る。 入浴によって皮膚に炎症がおこるケースはあるでしょうが、肉が腐るというのは、ファンタジーな話。 濃硫酸・濃塩酸・王水に入浴するような変わり者が居たとは思えません。 >手足をつければ黒くなり激痛が襲い動かなくなる。 ペスト(敗血種ペスト)が該当しそうですが、激痛はしないでトロトロと死亡するはずです。http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/page_i/i01-3.html >飲むと、喉をおかされて骨がばらばらになる。 骨がバラバラになるような伝染病はかなりファンタジーです。 該当する疾患が想像できません。 さて、本旨ですが、 三国志演技ではなく、『三国(志)演義』が正。 『三国志』という歴史書がある以上は、魏書はあくまでも魏書であって、「正史」と断定することはできません。 あくまでも「三国志演義」という歴史書のオリジンは、陳寿の「三国志」です。 (ちなみに、「演戯」はあります。三国志が京劇の演目とされていて、京劇の教本で「三国志演戯」があるそうです。) 簡単にいえば、三国時代の「正史」と言えば、西晋の母体になる魏の「魏書」ですが、 「三国志」は正史もクソもない歴史書籍です。 「三国志」という歴史書物はあっても、”三国志”という歴史はありません 分かりにくいかもしれませんが・・・(すいません、横道になりました)
お礼
御回答ありがとうございます。 やっぱり、こんなスゴイ生物兵器も毒薬も毒泉も存在しませんよね! 僕も、そんなすごい天然の生物兵器があったら、、、しかもそれを治す薬があるとしたら、、、現代医学よりもすごいですよね。 非現実的だと思いました。 改めて、御回答に御礼申し上げます。
お礼
御回答ありがとうございます。 正史の中には、やっぱり毒泉の話はありませんでしたか! そうじゃないかと思いました。 >『正史』では李恢・馬忠が南征で活躍しています。 馬忠は兎も角、李恢が、、、、。 両名とも演技では、殆ど活躍していませんよね。 やっぱり、演技はフィクションの要素が多いんですね! 勉強になりました、改めて、御回答に御礼申し上げます。