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日本国憲法と国際法(条約)の関係について

短大の教養科目としての法学で出された課題についての質問です。 「日本国憲法の法理に反する条約の国内法的効力について事例および判 例を列挙して考察せよ。」とあるのですが、事例や判例を探せません。 具体的な事例や判例をご存じの方がおられましたら、教えて下さい。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • botankou
  • ベストアンサー率62% (211/339)
回答No.1

まる三日たっても書き込みがないようですね。 短大の教養科目の課題として出題をするには、あまりにも理論構築に手間取り、法学者の間でも長年議論が分かれている内容をなぜ課題として出してきたのだろう、 私はこの問題を考えた先生の意図がよくわかりません。 質問者様も含めて法学部でもない人たちに対して、いきなりこのような課題をだして法律論争でも期待したのでしょうか。 その前に、このような学説争いの多い問題を出されては、学生側があまりにも複雑すぎて興味をなくすだけだと思います。 そもそもこの内容は教養科目として出されるには複雑すぎて、また憲法98条に対する深い洞察が必要とされる内容であり、 このグーの質問板の中で議論をつくせるような問題ではありません。 国内法と国際法の関係については、長い間の二元論と一元論の対立があるものの、条約の国内法的効力に関する問題は、 それとは別次元の問題として国際法を国内法に受容する仕方の問題ととらえます。 学説でも、日本国憲法においては、条約の国内法的効力を認めていることは明らかです。 かなり前置きが長くなりましたが、質問者様の聞いている判例としては、やはり条約が違憲審査の対象になることを 抽象的に認めた有名な砂川事件判決(最大判昭和34.12.16)でしょう。 最高裁は「条約が明らかに違憲である場合は違憲審査の対象になる。」と「砂川事件(第81条参照)」で判旨を述べています。 その他、拷問等禁止条約やジェノサイド条約について、日本がなぜ批准しなかったかを考察するのも面白いと思います。 国内法と国際法の関係については、長い間の二元論と一元論の対立があるものの、条約の国内法的効力に関する問題は、 それとは別次元の問題として国際法を国内法に受容する仕方の問題ととらえます。 学説でも、日本国憲法においては、条約の国内法的効力を認めていることは明らかです。 そこで次に憲法と条約のいずれかが、形式的な効力において優先するかが問題となります。 そこには憲法優位説と条約優位説という説が対立しています。 通説は憲法優位説を支持しています。もし条約優位説に立つとすれば、 条約が違憲審査の対象となるかという議論がでてきません。 そこで砂川事件判決(最大判昭和34.12.16)の内容が注目されます。 この判例は、日米安全保障条約が違憲なりや否やの法的判断は、 準司法的機能をその使命とする司法裁判所の審査には、原則としてなじまない性質のものだと説いています。 したがって一見究めて明白に違憲無効であると認められない限りは、裁判所の司法審査権の範囲外のものである、と判示しています。 戦後、安保闘争の時期は条約優位説が有力な立場を占めていたらしいのですが、 現在は憲法優位説のほうが優勢なような感じがします。 ただ、憲法優位説だからといって、それを裁判所で審査できるのかというのはまた別の問題で、 統治行為論なるある意味司法権の放棄ともとれるような理論で、条約の違憲判断を避けているみたいです。 いわゆる砂川事件判決(最判昭34.12.16)をみてみると、どうも条約の審査可能性を前提としているということで、 一元論的かつ憲法優位説的な立場にあるのだろうと推測されます。 http://dai18ken.at.infoseek.co.jp/kokusaihou/01-kouryoku.html たいへん長くなりすいません。 でもこの質問者様の問われていることは、これでもまだまだ足りないほどの文章が必要となります。 ちょっと眠気が襲ってきて、うまくまとめることができませんでした。

spoonhat
質問者

お礼

丁寧な回答ありがとうございます。 私には、この課題が難しすぎて今でもよくわからないまま適当に課題を書いてしまいました。 なかなか回答できない質問に答えていただき嬉しかったです。

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