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タミフルの予防投与でウイルスが耐性をもつ機序って?

抗ウイルス薬の予防投与によって、ウイルスが薬剤耐性を持つという話があります。 新型インフルエンザについては、薬剤耐性への懸念からタミフルの予防投与は控えるべきとの見解があるとか。 一方でヘルペスウイルスの場合は、アシクロビルの予防投与を行う治療もそれなりにエビデンスがあるようで、保険適応されているとの話もあります(口唇ヘルペスだとダメみたいですが)。 私は素人なので、予防投与によってなぜウイルスが耐性をもつのか、その機序を知りたいのです。 どなたか解説をいただければうれしいです。 どうぞよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • fisker
  • ベストアンサー率31% (103/324)
回答No.3

ウイルスに暴露されていない状態で抗ウイルス薬を予防投与しても、当然ながら耐性ウイルスが発生することはありません。 WHOが9/25に発表したbriefing note 12で触れられているのはウイルスに暴露された後で予防投与を受け、にも関わらず発症した場合は耐性ウイルスが増殖している可能性が高いということです。いくつかの報道を見ましたがいずれも翻訳が不適切(不十分)に感じました。日本感染症学会が医療従事者への予防投与を推奨していますが、WHOにしろアメリカのCDCにしろこれは否定していません。 尚、ウイルスは非常に変異のスピードが速いため抗ウイルス薬を治療に用いると一定割合で耐性ウイルスが発生します。機序としては一般的な選択圧による耐性獲得と同じです。ただし、このメカニズムで発生したタミフル耐性のインフルエンザウイルスは一般に感染力が弱く、自然に消滅するため大きな問題にはなりません。逆に言えば、耐性ウイルスの発現は避けようがないため、それが強い感染力を持たないように抗ウイルス薬はデザインされています。昨シーズンから蔓延している季節性のタミフル耐性インフルエンザウイルスについては、タミフル使用による選択圧で発生したものではなく、通常の突然変異で偶然に耐性を獲得したものであることが確認されています。 WHOもCDCも抗ウイルス薬の予防投与を推奨はしていませんが、Webページで公開されている原文を読む限り耐性ウイルスの危険が理由というわけではありません。アメリカを含め多くの国、地域では治療用にも十分な抗ウイルス薬の備蓄がなく、無駄遣いはできないという事情もあるのだと思います。

noname#183534
質問者

お礼

コメントありがとうございます。 原著を読まれたのですね。 インフルエンザの場合の予防投与というのは、ウイルスに暴露される環境にいた人が予防投与を受けると、そういうことだったのですね(その点を理解できてすっきりしました)。 ヘルペスウイルスにおける予防投与の場合は、潜伏感染している人に対しての予防投与という意味になるので、一口に「予防投与」といっても状況がいろいろですね。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • qt-hunny
  • ベストアンサー率23% (4/17)
回答No.2

 引用します。  ごく簡単に言えば、強い免疫力が形成されていないまま、タミフルを飲めば、ウイルスは弱体化したまま、多様性をもつようになり、そのなかで、タミフル耐性をもつ株だけが、急激に増殖していくようになる。……そう推察できる。 http://openblog.meblog.biz/article/1800766.html

参考URL:
http://openblog.meblog.biz/article/1800766.html
noname#183534
質問者

お礼

コメントありがとうございます。 示して頂いた参照リンクの内容は大変興味深く、わかりやすいものでした。 参照リンクをを読んで、いろいろとまた新たに疑問も沸いてきました。 ありがとうございました!

  • ga111
  • ベストアンサー率26% (247/916)
回答No.1

予防的に使っていると、以下の機構による変異が助長されやすい(選択圧がかかり、逆に耐性ウイルスが出現しやすい)とういことかとおもいます。お答えになっているかどうか分かりませんが。 >ウイルスの変異 [編集] >A型インフルエンザウイルスは、ウイルスの中でも特に突然変異によって変異型ウイルスが出現しやすいものの一つである。インフルエンザウイルスが変異する場合、特に重要視されるのはヘマグルチニンとノイラミニダーゼの、二種類のスパイクタンパク質の変異である。これらのスパイクタンパク質はウイルス粒子表面にあるため、ヒトに感染したときに体内の抗体が結合して中和する標的(抗原)になるが、ウイルスに変異が起こると過去の感染によって作られていた抗体と反応しなくなるため、感染を起こしやすく、また重症化しやすくなる。またヘマグルチニンが大きく変異すると、レセプターとの結合性が変わった結果として、それまでヒトに感染しなかったトリや他の動物のウイルスがヒトに感染する場合もある。この他、M2タンパク質の変異によって、抗ウイルス薬の一つであるアマンタジンに対する耐性ウイルスの出現も報告されている。 インフルエンザウイルスが変異を起こしやすい理由は、他のウイルスと異なり突然変異のメカニズムを二つ持っているためである。このメカニズムはそれぞれ連続変異、不連続変異と呼ばれる。 連続変異 [編集] 連続変異(抗原連続突然変異)は、抗原ドリフトとも呼ばれ、ウイルス核酸が一塩基単位で変異を起こすものである、、、 不連続変異 [編集] 不連続変異(抗原不連続突然変異)は、抗原シフトとも呼ばれ、A型インフルエンザウイルスなど分節した遺伝子を持つウイルスのみに見られる突然変異の機構である。、、、、

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/
noname#183534
質問者

お礼

コメントありがとうございました。 Wikipediaからのコピーですね。 Wikiの説明では、私の頭の中ではすっきり理解ができないので質問をさせていただいたのですが。。。 予防投与ということはウイルスに感染していない状態であり、それがなぜ耐性ウイルスに繋がるのかがよく理解できません。 他にコメントもつかないので、もうちょっと自分で勉強してみます。 ありがとうございました。

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