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マウス臓器の保存
マウスを使った研究をしています。飼育しているマウスが死亡した後、肝臓・膵臓・腎臓を保存し、後にHE染色(膵臓はインスリン染色も)で観察する予定です。保存の方法として、ホルマリン保存と凍結保存する方法の2つを考えています。マウスが死亡してから保存するまで長いと半日程度経過してしまうことがあるのですが、ホルマリンと凍結とどちらの方が望ましいのでしょうか。分かりづらく、大変申し訳ありませんが、宜しくお願いします。
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再度回答します。 大変分かりやすい回答有難うございます! 実は、病理に関しては「ど素人」な為、本当に知識がありません。 実際の方法は、ケージ内でマウスの死骸を確認後、開腹して臓器を摘出し、ホルマリンかOCTコンパウンドに漬けます。ここまで全て常温です。凍結の場合、OCTコンパウンド内に臓器をいれ、液体窒素で凍結後に-80℃のディープフリーザー内で保管しております。 ↑ ここまでは大きな問題があるようには感じません。 ただ、いつ死んだのかという点に対してどのように判定されているんでしょうか? 病理解剖用なら、死ぬ理由があると思いますが、死ぬのは特定の時間帯なのでしょうか? それならば別にいいんですが、たとえば病理マウスが夜中の12時に死んでいた場合、質問者様が朝10時に観察を行おうとした場合に、死後10時間はたってしまうことになります。 そうした場合に各組織で分解が始まることも考えなければなりません。 実際に病理切片を作成する時には業者へ提出してしまうため、切片作成法について確認する必要がありそうですね。臓器は3日以上保管しなければならないので、凍結の方が無難でしょうか。 業者さんに切片作製をしていただいている場合、現状ではパラフィン>凍結だとおもわれます。 何よりパラフィンのほうが切片を作製しやすいので。 凍結よりも形態維持がしやすい点などが挙げられます。 しかしながら、業者さんに頼む場合、業者さん側がサンプルに対して固定した状態で渡してほしいという要望があるのか? それとも固定しない状態でも切片を作製してもらえるのかどうかは業者さんに聞かないとわからない点なので、普段病理解剖を依頼している業者さんに、サンプルをどうしたらいいのか聞いてみてください。 実は、膵臓のインスリン染色が一番見たいものなのですが、半日以上経過すると評価に値しないでしょうか?もし、その様なら、死にそうな段階で安楽死させて新鮮な臓器を採取する方が確実かもしれませんね。 インスリン染色は残念ながら行った経験がありません。 ただ、すい臓は酵素の塊のような組織で、生存・死後に関係なく酵素の働きが即座に失活するようななま温い組織ではありません。 ですから半日以上置いた場合に、死後直後のサンプルと比較した場合に顕著とまでは行かずとも、有意差が出る可能性も捨て切れません。 ですから、質問者様が回答したように、死に掛けている検体が居るのでしたら、安楽死させて見るのも一つの手ではあります。 しかしながら、直接の死因が病因性のものであるかどうかの判定は難しくなるのは必定です。 しかしずっと観察しているのも難儀なことですしね。 指導担当の方いらっしゃるのでしたら、その方に聞いてみるのもいいかもしれません。 濁した回答ですいません。 大変助かりました。有難うございました。
切片はどの方法でおこなっているのでしょうか? 凍結切片でしょうか? それともパラフィン切片でしょうか? 切る状態にもよって保存方法を変える必要性もあります。 肝臓・腎臓などは死亡してから分解が始まるまでそこまで短時間ではないのですが、すい臓は分解が早く、早めな対応が必要になります。 即座に固定を進めたいところですが、固定した状態でどれくらいの期間をおくのかも、また問題になります。 、 もし採取した臓器を長期間(臓器の採取をしてから3日以上置くとした場合)使用予定がない場合は、ホルマリンに漬けっぱなしにしていると過固定の状態になります。 回答主は、4%PFAで固定をした経験がありますが、しすぎて過固定になった経験があります。 固定にも室温でやるのか4℃でやるのかなど色々条件が変わりますが。 なった場合にHE染色程度では大きな差が出るとは考えられませんが、たとえば免疫染色などでは反応性が下がるとの報告例もあります。 実際に私は抗体が反応しにくい状態になった経験があります。 ですから、他の回答者様からの回答もいただくとおもいますが、どのような条件でおおなうのかをもう少し細かく記載したらより詳細な回答が得られると思いますよ 実験がんばってください。
お礼
kuririn311様 大変分かりやすい回答有難うございます! 実は、病理に関しては「ど素人」な為、本当に知識がありません。 実際の方法は、ケージ内でマウスの死骸を確認後、開腹して臓器を摘出し、ホルマリンかOCTコンパウンドに漬けます。ここまで全て常温です。凍結の場合、OCTコンパウンド内に臓器をいれ、液体窒素で凍結後に-80℃のディープフリーザー内で保管しております。 実際に病理切片を作成する時には業者へ提出してしまうため、切片作成法について確認する必要がありそうですね。臓器は3日以上保管しなければならないので、凍結の方が無難でしょうか。 実は、膵臓のインスリン染色が一番見たいものなのですが、半日以上経過すると評価に値しないでしょうか?もし、その様なら、死にそうな段階で安楽死させて新鮮な臓器を採取する方が確実かもしれませんね。 大変助かりました。有難うございました。
お礼
kuririn311様 一度ならず二度までも大変分かりやすい回答有難うございました。 >ただ、いつ死んだのかという点に対してどのように判定されているん>でしょうか? >病理解剖用なら、死ぬ理由があると思いますが、死ぬのは特定の時間>帯なのでしょうか? これに関しては、かなりアバウトです。と申しますのは、毎朝9時頃にマウスのケージをチェックして判定します。例えば、9月13日朝には生存しており、9月14日朝に死亡確認した場合、9月13日午前10時頃から9月14日午前9時頃までの約23時間幅があるのですが、9月14日死亡と定義します。仮に、毎日21時頃にチェックするとしても最高で12時間程度死後経過時間が生じる可能性があります。 >しかしながら、業者さんに頼む場合、業者さん側がサンプルに対して>固定した状態で渡してほしいという要望があるのか? 普段依頼している業者には、OCTコンパウンド内に凍結したまま渡しています。 kuririn311様の仰るとおり、膵臓の自己融解は激しいと思いますので、現状のやり方の見直しをした方が良いのではないかと考えております。 大変参考になるご意見有難うございました。