- ベストアンサー
病理?
病理?って何? 実験動物の病理検査とはどのようことを目的にしてやるのでしょうか? 遺伝子に何か以上かあれば組織を検査する必要がある? また,その手法はどういうものが一般的なのでしょうか? 自分がきいたことがあるのは,HE染色?免疫染色?どちらも何がどう違うかも分かりません. そして,何見たい組織を取り出すとき(採取・保存)もいくつか方法があるのでしょうか? (ホルマリンは何か特定の染色法だけにすときの保存方法?) 大学生2・3年生位のレベルで教えていただきたいです. よろしくお願いします.
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
病理と生理は互いに反対語、病気か正常かという意味の違いです。 正常では存在しない組織像を検出することが病理標本の製作目的です。 標本を作製するときにはまず固定操作が必要です。ホルマリンなどの固定液を使用して組織を固定します。固定とは組織を生体の時と同じように保存する(生体時と同様に固定する)ことです。ホルマリン処理をすると組織が長い時間変化(腐敗)することなく生体時の状態を保てるのです。固定操作の次にミクロトームを使って切片を作製し、スライドグラスに貼付けます。その次にHE染色や免疫染色を施します。 HE染色とはヘマトキシリンーエオジン染色のことで、2つの色素を使って組織を染め分ける方法です。ヘマトキシリンは青色の色素で、核、リボゾーム、小胞体などを染め出します。エオジンは赤色の色素でミトコンドリアを多く含む組織(筋肉、コラーゲンなど)を染めます。この2色染色で標本を色分けして顕微鏡観察を行うわけです。HE染色は組織標本の基準となる染色法法であらゆる組織検査で多用されています。 免疫染色とは、特定の抗原に対する抗体を作製しておき、その抗体に特定の色をつけることによって組織中の抗原の存在を証明する方法です。例えばセロトニンという化学物質の抗体(セロトニン抗体)を組織に振りかけると抗体はセロトニンとだけ結合します。この抗体に色をつけておけばセロトニンが発色したように見え、組織のどこにセロトニンが存在するかが判明します。特定の病気で発現する生理物質の抗体を作製すれば、組織がその病気に罹患したものであるかどうかが容易に判定することができます。 見たい組織を取り出す方法にはいくつか方法があります。生の組織を切り出してホルマリンなどの固定液に浸漬する方法、またはすぐに急速冷凍し凍ったまま切片を作る方法、心臓から固定液を還流し全身を固定してから目的の標本を取り出す方法(還流固定法)などです。 固定液にもたくさんの種類があります。もっともよく知られているのがホルマリン液ですが、これは非常に多くの組織学的標本作製に用いることができるために汎用されています。他に目的にあわせて特殊な固定方法が用いられます。電子顕微鏡ならグルタルアルデヒドと四酸化オスミウムなどです。 がんばってください。
お礼
詳細にご回答いただき,ありがとうございます. 回答内容の分からない箇所は,ネットで調べながら読もうと思います. いろいろな手法・種類の手技があるんですね…. 難しい(汗)