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芳香族アミンの塩基性について

こんばんは。  p-トルイジンとアニリンの塩基性に関する問題を解いていたのですが、どうしても自分にはわからない疑問が生じたので質問させていただきます。  p-トルイジンとアニリンではどちらが塩基性が強いかというものなのですが、p-トルイジンのpKa値は5.10で、アニリンは4.62ということがわかりました。  このようになる理由について考えたのですがo-トルイジンについても考慮するとどうしてもわかりません。自分は以下のように考えました。考え方の違いなどご指摘いただきたいです。  芳香族アミンの塩基性はアミンの電子供与性によるもので、ベンゼンは求電子置換反応を起こしやすく、いわば電子が不足しているものであるのでアミンの電子供与性を中和してしまう。そしてそのベンゼンによる効果を電子供与性のメチル基が軽減しているためにp-トルイジンのほうが塩基性が強くなる。    しかし、o-トルイジンのpKaは4.45となっておりアニリンのほうが塩基性が強いため上記の考えでは合致しません。これはオルト位にメチル基がつくため、置換基間で相互作用がおこると考えるべきなのでしょうか? 以上、よろしくお願いします。

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noname#160321
noname#160321
回答No.1

pKaも熱力学的な平衡安定化の有利不利を表しています。 o-トルイジンではプロトン化されていない状態でアミノ基のlone pairがフェニル基と共役するためにはアミノ基がsp2にならねばなりません。 するとo-メチル基との立体反発が起きます。 つまりo-トルイジンの非プロトン化状態のエネルギーはアニリンより高いのです。 それによりプロトン化した場合と、プロトン化しない場合のエネルギー差は小さくなり、それだけプロトン化によるエネルギー差は小さくなりpKaも小さくなります。 pKaが小さいとは共役酸の酸性が強いということですから塩基としては弱くなります。

ss0401
質問者

お礼

ありがとうございます。 混成軌道についても復習しなおしてみます。

その他の回答 (1)

noname#98277
noname#98277
回答No.2

アミン化合物の塩基性の強さを比較する時用いるpKa値は、実は共役酸のpKa値なのです。これは教科書にも書いて有りますが、通常「プロトンの出しやすさを見るpKa値」と間違えてしまいます。本来は、pKbHとすべきものなのですが。 それはともかく、 PhNH3^+:pKa(pKbH)=4.62 p-CH3C6H4NH3^+:pKa(pKbH)=5.10 o-CH3C6H4NH3^+:pKa(pKbH)=4.45 アミニュームイオン(アンモニュームイオン)を安定化させる電子供与性基のCH3基が有るほうが酸性が弱くなる(つまり、塩基性が強くなる)ので、アニリンとp-トルイジンは理解できます。 問題は、o-トルイジンですね。 これは、o-位のCH3基と-NH3^+基と立体障害による不安定かが起きてプロトンが離れやすくなるーすなわち酸性が強いー塩基性が弱くなるーと考えます。 アニリンと比較しても僅かにアニリンの方が酸性度が弱いという事は、CH3基の障害はよほど大きいものだと想像がつきます。

ss0401
質問者

お礼

ありがとうございます。よくわかりました。

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