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特性方程式のとき
漸化式で特性方程式(でしたっけ?)のときあAn+1-△=○(An-△)って言う形に持っていきますよね。そのときに問題のAn+1、Anを違う数にも関わらずxなりαにおいて1次方程式を解いて、An+1-△=○(An-△)の形にするやり方ってありますよね。なぜ同じ文字においてもちゃんと答えが出るんですか?この証明を教えてください。高校のとき数学の先生がこれはむちゃくちゃ難しい証明だといっていました。そんなに難しいんですか?
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A[n+1] = p A[n] +qで、A[n+1]とA[n]を両方とも同じ数xとおいて解くと何故か解けてしまう、不思議に感じるのもごもっともだと思います。 しかしこれはトリックでも何でもなくて、以下の説明を読めば納得いただけると思います。 そもそもの式変形の動機が、与えられた漸化式 A[n+1] = p A[n] +q (1) を A[n+1]-α= β(A[n] -α) (2) という形(本質的に等比級数と同じこと)に持ち込もう、というところからスタートしているわけです。 (2)を展開して(1)と睨み合わせれば β=p (3a) -αβ+α=q (3b) という連立方程式になります。 (3a)はそのままですし、(3b)からはα=q/(1-p)が得られます。 これは方程式 x=px+q の解に他なりません。ですからトリックでも何でもなく、必然的に導き出される解き方なんです。 さて同じことなのですが、数学的背景も含めて別の角度から説明してみます。 いま 7 n-3 m=0 (4) という、nとmについての方程式を考えてみます。nとmは整数とします。 これは簡単に解け、(n,m)の組合せとして (0,0) (3,7) (6,14) (9,21)..... が得られます。 ところがこれを 7 n'-3 m'=1 (5) と書き換えてみたらどうでしょう。右辺がゼロでないので今度はそう簡単には解けなくなります。とりあえず試行錯誤的にやると(1,2)という解が見つかります。残りの解も試行錯誤で見つけることはできなくないですが、もっと簡単に見つけられないでしょうか? (5)式に、(4)の解(の一つ)を辺々足してみます。 7 (n+n')-3 (m+m')=1 (6) これが(5)と本質的に同じ問題であることにご注意下さい。 今(n',m')の組合せの一つとして(1,2)が見つかっていますからこれを代入します。 すると 7(n+1)-3(m+2)=1 7n-3m=0 (7) となります。これは(4)と同じ問題です。これを解いて見つけた(n,m)の組に(1,2)を足せば(6)の解、すなわち(5)の解になるわけです。例えば (1,2)と(3,7)を足して (4,9) (1,2)と(6,14)を足して (7,16) ..... といった具合です。(5)の解を試行錯誤的に探すよりずっと見通しが良くなっています。 今度は漸化式について考えてみます。もし漸化式が(4)と似た 7A[n+1] - 3A[n]=0 (8) という形なら、移項して A[n+1] = (3/7)A[n] とし、簡単に解くことができますね。 ところが 7B[n+1] - 3B[n]=1 (9) すなわち右辺がゼロでなくなると、上の問題と同様に急に面倒臭くなります。 さて上の整数の問題と同じようなうまい方法はないでしょうか? すなわち7B[n+1] - 3B[n]=1を満たすような解を何か一つ見つけてきて、簡単な方程式(8)の解を足し合わせる方法は使えないでしょうか? 結論から申し上げるとその方法はこの場合でも使えます。 (9)の解はたくさんありますが、最も簡単なものとして「常に定数であるような数列」というのがあります。その定数をBとしましょう。 Bは(9)を満たさなくてはなりませんから、直ちに 7B-3B=1 B=1/4 を得ます。これは特性方程式そのもので、「A[n]もA[n+1]も同じ数xにおいて方程式を解く」というのは実は「右辺がゼロでない漸化式の解を何か一つ探してくる」という作業をしていたことに相当するのです。 さて戻って、(8)と(9)を辺々足した方程式を作ると 7(A[n+1]+B[n+1]) - 3(A[n]+B[n])=1 (10) を得ます。これ(9)と本質的に同じ方程式です。いまB[n]の解の一つとしてB[n]=1/4(nによらず定数)を見つけましたから、これを代入すると 7(A[n+1]+(1/4)) - 3(A[n]+(1/4))=1 7A[n+1] - 3A[n]=0 (11) となり、簡単な方程式(8)に帰着します。(11)の解はA[n]=C×(3/7)^n ですから、(9)の解はC×(3/7)^n +1/4ということになります。(Cは定数で、ご承知の通り初項もしくはそれに代わる条件によって決定されます) (9)と(10)は本質的に同じ方程式です。面倒臭い(9)を直接解く代わりに(10)の解を一つ見つけておいて、簡単な方程式(8)の解を足し合わせればそれで解けたことになるのです。 後半は何だかトリックのように感じられたかも知れませんが、これはトリックどころか数学では非常に本質的な話なんですよ。今回は複雑になるので端折りましたが、この先微分方程式の理論にもつながっていくのです。 (注記: 上記は線形方程式(漸化式)にのみ適用できる議論で、非線形方程式(漸化式)には適用できません。「線形とはどういうことか?」も、機会があれば学ぶでしょう)
その他の回答 (1)
n→∞のときnでもn+1でも同じようなものでしょう。 だったらa_nもa_[n+1]でも同じになるでしょう。 とりあえずその程度の理解でいいと思います。
お礼
どうもありがとうございます。
お礼
非常に勉強になりました。大変納得しました。本当にありがとうございます。またよろしくお願いします。