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斜面を下る物体の運動について
中学3年です。 斜面を下る物体の運動についての質問です。 物体の衝突時の速さは、 高さは変えずに 物体の質量を変えた場合も 同じになるのでしょうか。 よろしくお願いします。
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■垂直落下 垂直落下では、(空気抵抗を無視すれば)重いものと軽いものは同じ速さで落下します。 「それでも地球は回っている」と言ったガリレオが、ピサの斜塔で実証=実験で証明=した伝説が有名です。大小2つの球を同時に落としたら、2つ並んで空中を落下して行き、同時に着地した、と伝えられています。 落下する物体には重力だけが作用しており、他に力が働かないので、下図の一番左の黒矢印のように、物体はどんどん速く落下していきます。 最初は1秒間に5mだけ落下し、次の1秒間に15m(最初からだと20m)落下し、次の1秒間に25m(最初からだと45m)落下し、次の1秒間に35m(最初からだと4秒間で80m)落下します。(数字は近似値) つまり毎秒10mづつ速くなって行きます。 この割合を「加速度」と言い、高校と大学では、加速度を使って力を求めるような計算を沢山やらされます。 並べて落とした2つの物体は、重いものも軽いものも同じ速さで落下する、とは、同じ加速度でどんどん速くなって行きながらも、どの時点でも2つの速さが等しいと言う意味です。 ■斜面落下 下図中央の斜面ABを物体が滑(すべ)り落ちるとき、(空気抵抗と摩擦(まさつ)抵抗を無視すれば)重いものと軽いものは同じ速さで滑り落ちます。重いのと軽いのを2つ同時に滑らせれば、並んで滑っていきます。 落下中の物体に働く力は、「重力」(赤)と「垂直抗力(こうりょく)」(緑)の2つだけです。(「重力」は、地球の万有引力が地上の物体に及ぼす「力」です。) この2つの力を合成すると、「合成力」(紫)1つに置き換えることができます。 合成力は斜面に沿っており、物体は合成力の方向に滑り落ちて行きます。 重力と合成力が作る直角三角形は、斜面のABCと同じ形状です。(形が同じで大きさが違うことを「相似(そうじ)」といいますが、中3で習うかな?) 赤矢印の重力の長さは、実は質量に比例して長くなります。(重力=質量×重力加速度) 赤が大きくなると、直角三角形が相似なので、緑も紫も同じ割合で大きくなります。 合成力(紫)が大きくなったので、重いものも軽いものと同じ速度で滑り落ちることができます。(下図右) 斜めに落ちていく場合、物体を引っ張る力は紫の矢印で、この矢印の長さは角Bが緩(ゆる)いほど小さくなりますから、角Bが小さくなるほど、滑り落ちる速さは小さく(遅く)なります。 ■斜方投射(高校用) 物体を斜め上の空中に放り投げる「斜方投射」はこれとは事情が違います。 落下を実質的に妨害する垂直抗力がないので、鉛直方向だけ考えれば「鉛直投射」と同じ運動をします。 ■慣性(高校用) 質量が大きい(重い)ものほど、外から力を受けても簡単には加速や方向転換しないぞ、と抵抗する性格をもちます。 同じ加速度を得ようとしたとき、質量は力に対する抵抗力として働く、と解釈できます。 質量のこの性格を「慣性(かんせい)」といい、この性格を強調する場合は、ただの質量を「慣性質量」と呼び換えます。
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- sky-plane
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物体の質量以外は変えずに空気抵抗も無視できるものとすれば、すべての物質にかかる重力はすべて等しいとされています。 つまり、物が落ちていく速さに差はないということです。(空気抵抗無視の場合) この場合も同様で坂を下るときの斜面との摩擦や空気抵抗などを無視できて物体の質量以外変えなかった場合は速さは同じになります。 つまり、衝突時の速さも同じになります。