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吸光光度法
吸光光度法で河川の水の中の鉄の濃度を分析したのですが、そのスペクトルの積分値がその鉄の濃度であるのですが、何故その鉄の濃度を実際に求める時にはその極大値のみを使って求めるのでしょうか? 質問が分かりにくくすいません(>_<)
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極大吸収で測定するのが一般的なので、疑問として浮かぶ学生などは少なく、このような質問をされた経験は無いのですが、 吸光度の場合、スペクトルは線ではなく、富士山のように広がる帯スペクトルになります。このような場合、極大吸収の吸光度で検量線を描く場合と、吸収スペクトル全体を積分する方法の2つが考えられます。理論的にはどちらでも可です。 しかし、次の理由で極大吸収での吸光度で検量線を作成します。 1) 極大吸収波長のみでの測定で精確に測定できることが経験的にも知られている。 2) 他の方が書かれているように、不純物の吸収スペクトルと重なれば、誤差が大きくなる。特に、極大吸収波長が重なったりするときは、極大吸収波長に拘らず、その差が大きい波長を選択します。 3) スペクトルを積分するのは、パソコンが無い時代は、波長を少しずつ変え、その吸光度を読み取り、次の波長に移り、・・・の面倒な作業を繰り返す必要があった。 ただし、極大吸収での値が小さすぎるときは、積分する場合もあります。この場合、不純物のスペクトルは無視できるほど小さいことが前提です。 機器分析関連の本には、説明しているものもあります。
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- c80s3xxx
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> そのスペクトルの積分値がその鉄の濃度であるのですが、 違います. 本質的に,吸光光度法では,吸光係数が十分に大きく (感度の問題),かつ,他の共存物質による吸収が小さい (選択性の問題) ことがうれしいのです.白色光でも測定はできますが,波長範囲を狭くした方が上記の条件を満たしやすい,というのが単色光を使う理由.むかしは色フィルタで波長範囲を制限した程度の測定もよくありましたが,今は装置も安く作れるようになったので無理にそんなことをする意味もなく,基本は単色光による測定です. 吸収極大を使うのは感度の問題と,波長確度の問題です.どんな装置でも波長の値にはなにがしかの誤差がありますし,分光系の問題で変動もおこります.また,単色光といっても実際にはある波長幅をもった光が出てきます.そのため,吸光係数の波長依存性が強い領域での測定は,これらの誤差が分析値の誤差に強く影響してしまいます.一方,吸収極大では,吸光係数の波長依存性が 0,そしてその近辺では小さいわけですから,こういう誤差の影響を最小に押さえ込むことができます.この,吸光係数の波長依存性の問題を,なぜみんなして無視するのか,私には不思議でなりません.たしかに今の高い分光光度計は,輝線スペクトルを使って,起動時のチェックで波長はかなりシビアに校正されてはいるのですが,簡易型の分光比色計とかはそんなことはないはずです.
>極大値のみを使って求める 他の成分の「干渉」を避けるため、なるべく吸光係数εの大きい波長で測定します。 なお、その波長に他の成分の吸収があることが予め知られているなら、他の波長での値を使います。