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中和滴定、リン酸の第二当量点でのpHの求め方
- 中和滴定におけるリン酸の第二当量点でのpHの求め方について疑問があります。pHの計算方法は第1当量点まではpKa1を使用し、第1当量点から第2当量点まではpKa2を使用しますが、第2当量点でのpHの計算方法がわかりません。
- リン酸の反応式はH3PO4→H+H2PO4、H2PO4→H+HPO4、HPO4→H+PO4となっています。第二当量点で生成されている塩はNa2HPO4→2Na+HPO4となります。電荷均衡と質量均衡を考慮し、第二当量点の式を導く方法を教えてください。
- リン酸を水酸化ナトリウムで滴定する場合、第二当量点でのpHの計算方法が分かりません。リン酸の反応式と生成される塩の式を考慮して、第二当量点の式を導く方法を教えてください。
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#3です。 不均化については検索して調べてください。「重曹のpH」を求める場合と同じ考え方です。 とりあえず高校レベルの解法を記します。 不均化:2HPO4^2- ⇔ H2PO4^- + PO4^3- ;Kd=K3/K2 加水分解:HPO4^2- + H2O ⇔ H2PO4^- + OH^- ;Kh=Kw/K2 不均化で反応する[HPO4^2-]=x、加水分解で反応する[HPO4^2-]=yとすると、 不均化について:(x/2){(x/2)+y}/{C-(x+y)}^2=Kd 加水分解について:y{(x/2)+y}/{C-(x+y)}=Kh Kh<Kd<<1だから、C>>x+yと見做してC-(x+y)≒Cと近似すると、 (x/2){(x/2)+y}/C^2≒Kd、y{(x/2)+y}/C≒Kh 2式からy≒[OH^-]=Kw/√{K2(CK3+Kw)/C}、[H^+]≒√{K2(CK3+Kw)/C}
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- nious
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#2です。 ●水の解離:2H2O ⇔ H3O^+ + OH^- は不均化の一つで珍しい反応ではありません。 特に2分子間でプロトンのやり取りをする場合は自己プロトリシス反応と呼ばれる事もあります。 ●不均化の平衡定数の式は正しいです、もう一度よく確認して下さい。 ●だから「HPO4^-」の酸解離も反応の一つとして考慮しいます。 しかしK3が極めて小さい為に反応を無視しているだけです。
お礼
お返事が遅れました。 niousさん、ご回答ありがとうございます。 不均化の式は正しかったです。 2HPO4→H2PO4+PO4で平衡定数の式を作る際、 「2HPO4」が「HPO4^2」となるとは知りませんでした。 しかしイマイチ腑に落ちません。水の解離ならまだしも、 リン酸塩でなぜこのような反応が起こるのでしょうか? 加水分解でも酸の解離でもないですし。 HPO4+HPO4→H2PO4+PO4 また不均係数K=Ka3/Ka2も不思議です。 右辺の「H2PO4」がka2、「PO4」がka3に対応していることは 何となくわかるのですが、 それならば、分母分子が逆でK=Ka2/Ka3でもいいような気がします。 それとも単に、Ka3の方が後に起こる反応であるので分子に 置いているだけなのでしょうか?(平衡式では分母が前、分子が後の状態)。 あとNo.2で加水分解を考慮した厳密な式を教えて頂きました。 この式の導き方に関してですが、 [HPO4]+[H2O]→[H2PO4]+[OH]より、 Kb=[H2PO4][OH]/[HPO4] [H2PO4]=[OH]であるので、 Kb=[OH]^2/[HPO4]…(1) ここでNaHPO4の全濃度Cを考えて、 C=2[Na]=[HPO4]+[H2PO4] 加水分解で生成した[H2PO4]は微量なので(kb=10^-6.8より)、 C=[HPO4]と近似し、(1)に代入すると Kb=[OH]^2/C となり、これを変形して、 [OH]=√{CKb}…(2) Kw=[H][OH]→[OH]=kw/[H](2)に代入し、変形して [H]=Kw/√{CKb}(kb=kw/ka2) あとは第二当量点の近似式、 [H]=√{ka2+ka3} と足し合わせればよい。 とこのように考えたのですが、 これで合っていますでしょうか?
- nious
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#1です 大雑把な説明ですが「HPO4^2-」に関する反応は以下の3つです。 酸解離:HPO4^2- ⇔ H^+ + PO4^3- ;K3=10^(-12.4) 加水分解:HPO4^2- + H2O ⇔ OH^- + H2PO4^- ;Kh=Kw/K2=10^(-6.8) 不均化:2HPO4^2- ⇔ H2PO4^- + PO4^3- ;Kd=K3/K2=10^(-5.2) 濃度Cが極端に薄くない場合、平衡定数の大きさは反応の進み易さの目安になり、 不均化の平衡定数が最大だから他の反応を無視すると近似的に [H2PO4^-]≒[PO4^3-]と見做せるから、 K2K3=[H^+]^2[PO4^3-]/[H2PO4^-]≒[H^+]^2 → [H^+]≒√(K2K3)、pH≒(pK2+pK3)/2 実際には加水分解と不均化の平衡定数の差がそれ程大きくない為に、あまり良い近似値は与えません。 加水分解も考慮したより正確な式は、[H^+]≒√{K2(Kw+CK3)/C} になります。
お礼
niousさん、再びご回答ありがとうございます。 書いてあることはおおよそわかるのですが、 不均化というのは初めて聞きました。 なぜ溶液中でこのようなことが起こるのかはわかりませんが、 とりあえず式だけ見ますと、 2HPO4^2- ⇔ H2PO4^- + PO4^3- 不均化定数Kd=(H2PO4)(PO4)/2(HPO4) 一方、 Kd=Ka3/Ka2=(H2PO4)(PO4)/(HPO4)^2 と分母がやや違ってきませんか? もう一つ前々から疑問だったのですが、 加水分解定数を導く際、 Kh*Ka2=Kwより、kh=Kw/Ka2になりますが、 ここでなぜKa2の解離を考慮するのでしょうか? 第二当量点ではHPO4の加水分解は10^(-6.8)と となっており、量的にはHPO4≫H2PO4であるわけですから、 溶液中に多量に存在するHPO4の解離定数Ka3の方が 適当だと思うのですが…。 何度もご質問して申し訳ございません。 よろしくお願い致します。
- nious
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なっているって、それ間違いが含まれてるぜ。誤差でか杉。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >誤差でか杉 これはたぶん近似法使っているからです。 濃度Cに対してHやOHがかなり小さく、 無視してもよいという前提で導いています。 この点のことですよね? 3価の酸は近似法で第2当量点を導けるのでしょうか? ちなみに、第1当量点の式は2価の酸と同じ要領で 求められましたが…
お礼
ご回答ありがとうございます。 理解できました。 4回に渡って丁寧に説明して頂きありがとうございました!