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バナッハ・タルスキーの定理について、教えて下さい
バナッハ・タルスキーの定理 http://www2.ocn.ne.jp/~atel.a/math/banachtarski.html 数学は全く苦手なので、この定理のことも全然理解出来ていないのですが、 ただ、この定理を使って、実際の物質を2つにしたり大きくしたりすることは 無理だとしても・・・ 例えば経済の分野に何かの形で応用する (経済も数字を扱う分野だと思うので) というようなことは、出来ないでしょうか?
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「この定理を現実に適用して、何かを増やせる」という記述をお探しなら、そういうものはあまり沢山は見つからないでしょう。間違いだからです。これは発想が貧弱だからではなくて、もうちっと根源的な話です。 問題の定理は 「3次元の球を有限個の部分集合に分割してそれぞれを回転する操作のうちで、元の球と同じものをもうひとつ作るような操作が存在する」ということです。 (1) たとえ分割の仕方が具体的に分かっていたとしても、その分割が現実の操作としてできるとは限りません。 例えば、「長さ1の線分を二つに分ける」ということは、「針金を切って二つに分ける」というのとは全然違います。実際、長さ1の線分[0,1]を部分集合{(1/2,1], (1/4, 1/3],(1/6, 1/5], …}とそれ以外との二つに分けることはできるけれど、針金をこのように分けることは出来ません。 問題の定理が適用できるためには、その対象は最低限、無限個の要素を含んでいなくてはなりませんが、現実にはそんなモノはありません。 (2) 問題の定理は「何でも2倍にできる」と言っているのではない。この定理はあくまでも3次元の球についての話です。実際、2次元の球(つまり円盤)についてはこの定理が成り立たないことが分かっています。 現実には数学で言う「3次元の球」や「2次元の円盤」や「1次元の線分」は、モノとしては存在しません。なので、問題の定理は現実のモノには適用できません。 で、「経済だって、『現実のモノ』ではなくて仮想の観念だ」という言い方が出来るというのが、ご質問に経済が出てきた理由なのでしょう。 もし問題の定理が実際の経済に何らか効果を及ぼすのであれば、その効果は通貨に換算できるはずです。ということは、「この定理は通貨に適用できる」ということに他なりません。しかし、通貨は無限個の要素すら持っていません。まして数学で言う「3次元の球」や「2次元の円盤」や「1次元の線分」が持つような変換や構造を持っていません。「通貨を回転する」という表現ができたとしても、その回転が「数学で言う回転」の性質を満たさなければ、それは「名前がたまたま同じ」というだけのことです。 (3) 問題の定理によれば、3次元の球を2倍にするやりかたが存在するのは確かだけれど、そのやりかたは分かりません。 もちろん、もしも経済において「『数学で言う3次元の球』とみなせる観念X(それは無限個の要素を持ち、分割でき、回転できる)」があるのなら、その観念に問題の定理を適用することは可能です。そうして得られるのは、「ある観念Xを2倍にする方法が(どうやるかは分からないが)存在する」という命題であって、何か(モノどころか観念すら)が2倍になることはありません。
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- stomachman
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このサイト内を検索せずに質問するのはどうかと思いますが… 経済におけるバナッハ・タルスキーの定理の応用があるとすれば、それはずばり、「あなたの資産を預けてくれれば、バナッハ・タルスキーの定理を使って2倍にして差し上げます」という詐欺だけでしょう。
お礼
お返事、ありがとうございます。 質問をする前に、教えてgoo!内のサイト検索はしてみたのですが、 残念ながら、求めていたような回答はありませんでした。 バナッハ・タルスキーの定理は、『人の直観に反する』 けれど、 数学の定理としてはちゃんと証明されてるんですよね? だとしたら、経済の分野でも、直観には反するけれど応用するような道は 何かないものだろうか・・・ と思ったのです。 何か発想や視点の転換法があれば良いのですが・・・。
お礼
重ねての回答、ありがとうございます。 う~ん、やっぱり難しいのかなぁ・・・ でも、この問題はこれから先も、一生の命題にして行きたいと思います。 ところでこの定理のことを初めて知った時、 まっ先に頭に思い浮かんだのは、 新約聖書の中に出て来る 「五つのパンと二匹の魚」 の奇跡物語でした。 『五つのパンと二匹の魚』 http://blogs.yahoo.co.jp/ikoi236/27681009.html