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フェルマーの定理
私は数学は苦手な文系人間です。ただ最近、中2の息子が「フェルマーの定理」に興味を持っていると言い出しました。何か書籍を求めたいのですが、周辺の知識もないと、ましてや中2のレベルでは、輪郭の理解ですら難しいと思います。勿論、数学者の方々が何世紀にも渡ってチャレンジしてきた大命題を、素人が完全には理解できないのは分かっていますが、せめて解法が見つかるまでのあらましや、理解の元になる考え程度は、子どもにも理解してほしいと、親莫迦ながら思いました。そこで、「これを読むといいですよ」と思われる書籍を、私にご紹介頂きたいと思います。受験参考書は多く見られますが、研究書の類は正直あまり目にすることがなく困っています。どうかよろしくお願い申し上げます。
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フェルマーの大定理といわれるのは、nが3以上のとき、自然数のn乗を 2つの自然数のn乗の和に分解することはできないというもので、式で 書けば、x^n+y^n=z^nを満たす自然数の組(x,y,z)は存在しない、と いうものです。 n=2の場合は、ピタゴラスの定理で、3^2+4^2=5^2の(3,4,5)など、 x^2+y^2=z^2を満たす自然数の組(x,y,z)は無限にあります。 ところが、3乗以上になると解が一つもないというものです。 問題の意味自体は中学生でも、また小学生でもわかります。 証明に成功したアンドリュー・ワイルズも小学生の時にこの問題を 知って、いつか解きたいとずっと考えていたようです。 一般向けの読み物としては、「フェルマーの大定理(サイモン・シ ン)」が一番有名かと思います。 日本人数学者も証明に深くかかわっているので面白いと思います。 証明を数学的に厳密に理解するには、大学数学程度では全然足りず、 研究者になって最先端の数学をやるくらいでなければ、無理と思いま す。 私も原論文(100ページ位)をダウンロードして持っていますが、最初 のほうから、ほとんど何もわかりません。 ごく大雑把にいえば、x^n+y^n=z^nが自然数解(x,y,z)を持つとする と、それに対応したある楕円曲線というものが考えられ、しかし、これ が楕円曲線に関するある一般的な性質を満たさないから矛盾が起こる、 という背理法による証明のようです。 フェルマーが本の余白に「この定理を証明したが、それを書くにはこの 余白はあまりにも狭すぎる」と書いてから、ワイルズが証明するまで約 350年という長い歳月を要したわけですが、この定理によって、新たに 他の定理が証明されるとかいったことはなく、単独の超難問であったた め、多くの超一流といわれる数学者が、中途半端な取り組みでは解決で きず、これに取り組んで一生かかっても何の成果も得られないといった ことを避けたため、本気で取り組まず、これだけ解決が長引いたという 方もいます。 フェルマーは証明はできていなかったと考えられています。ワイルズの 証明では、フェルマーの時代にはなかった数学がほとんどですので。 他にも問題の意味は簡単であるが、何百年も解決されていないものに、 ゴールド・バッハの予想とか奇数の完全数は存在しないなどもありま す。ちなみにフェルマーの小定理というのもあり、これはとうの昔に 証明されています。
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- alpha123
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フェルマー(1601-1665)の定理で有名なのはディオファントスの本(の訳書)に書き込んだメモです。(ディオファントスは古代ローマ時代のギリシア人数学者) 3以上の自然数nに対してXn+Yn=Znを満たすような自然数、X、Y、Zはない (XnはXのn乗のこと) n=2では3、4、5で成り立つ。3の2乗(9)と4の2乗(16)で5の2乗(25)です。 n=3では成り立つXYZは見つかっていない(整数の解はない)。 n=4 の場合はフェルマーが、n=3 の場合はオイラー(1770)が、n=5 の場合はディリクレとルジャンドル(1820)が証明した。。n=6は3乗に置き換えられることが証明されていた。 nが奇数で素数のときすべてで解がないことが1995年証明された。 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%AE%9A%E7%90%86-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%A2%E3%83%B3-%E3%82%B7%E3%83%B3/dp/4102159711
お礼
ありがとうございます。質問を出してから、改めてサイトを検索してみました。ご指摘のサイトも行き当たりましたが、もっと他の書籍のサイトも探してみようと思います。
数学に理系も文系も関係ないはずだというのが、私の持論ですが、 一般向けと云う言い方が妥当かどうかは別として、 数式の意味を多少は理解出来る人一般に向けて書いたと思われる 講談社・ブルーバックス・足立恒雄著 「フェルマーの大定理が解けた!・オイラーからワイルズの証明まで」 があります。 説明上必要な数式は使わざるを得ないので当然入っていますが、 文章だけ追っても楽しめるでしょう。そのような工夫を著者はしています。
お礼
ご回答をありがとうございました。書籍のサイトで当たってみます。ただ、つくづく、文系の書物の方が理系の書物の量を上回っていると実感しました。
- ANASTASIAK
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フェルマーの定理といっても一つではないですよ。 簡単なものから超難度のものもあります。
お礼
すみません、あまり字数が多くなってはいけないと思ったのと、こうした問に応えて頂くなら、ライプニッツがフェルマーの小定理を証明したことなどは前提に、最終定理に関するお答えを頂戴できると思いましたので、言葉が足りず失礼致しました。最終定理に関しての質問です。宜しくお願い致します。
お礼
ご丁寧な回答と、貴重なご意見をありがとうございました。そうですか。フェルマーの書き込みは嘘だったということですね。私が知っている話では、そもそもフェルマーの提唱した幾つかの定理自体、彼の息子さんが発表して初めて耳目を集めたとか。ただ、文系の私には、そうした嘘というべきものであっても、理数のジャンルで話を作ることができること自体、すごいことに思えます。遥か昔、確立・統計という単元で躓いて以来、私は数学に関する分野に臆病になってしまいました。とはいえ、息子に莫迦にされないように、これを機会に少しは頭をその方面に使いたいと思います。