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仮想仕事の原理で出てくるδとは
- 仮想仕事の原理で出てくるδ(デルタ)は、エネルギー原理や仮想仕事の原理において使用される記号です。
- δは微小な仮想変位を表現するためのものであり、演算子ではありません。
- しかし、式(331)などで見かけると理解しづらい面もあるかもしれませんが、有限要素法を理解するための通過点であり、深入りする必要はありません。
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δI=0とか言う書き方のδですね。 日本語では「変分」といえばよいし、そのような解を求める数学的な方法が「変分法」になります。 仮想仕事の場合、点Aから点Bへ物体を移動させるときに、いろいろな「経路」が可能と考えて、そのいろいろな経路ごとの仕事を考えたとします。ある「経路C1」を通った時の仕事をW(C1)、その「経路C1のすべての点を少しずつ変えて作った経路C2」を通った時の仕事をW(C2)として、 δW=W(C2)-W(C1) です。 微小な変化を考え、差をとるところは同じですが次の点で違っています。 ●ΔXは、「1つの点」xの座標をΔxずらした別の「1つの点」x+Δxへの移動を考えますが、δWでは経路C1上の「すべての点」を少しずつずらして経路C2を考えます。C1上のすべての点について変分δXを考えるところが違います。(「δxはその位地Pの関数;δx=δx(P)で、PはC1上のすべての点) 「1つの点の移動」と「たくさん点移動」の違いと考えればいいでしょうか。 ●といっても「たくさんの点の一つ一つ」については「ひとつの点」についてのΔxと同じなので、微分について成り立つ法則はすべて使えます。 ●変分法は確か一番最初に懸垂線の方程式を導くために用いられたと思いますが、それを物理に利用したのが『最小仕事の原理』で、「仕事の変化が最も少ない経路が実際に起こる運動の経路」=経路Cをちょっとずつずらしていろいろな経路をとったとき、その仕事が最小値になる経路⇔数学的には「δW(C)=0で与えられる経路C」が実際に起こる運動になることが仕事と運動の第2法則、数学の変分法を用いて証明できるわけです。 放物線x^2のようなポテンシャルがあるときに、その中で粒子が安定静止する場所は?という例題とかが有ると思います。 解(平衡点)は当然頂点になりますが、その点は接線が傾き0・・・dW/dx=0です。微小変化dxを考えたとき、dW=0です。 δの説明に「仮想的に(思考実験的に)変移を考えるときにδを使う」という説明が有ると思うのですが、ひとつの点を考えるときには上の例のようにどっちでも正しく考えることができるので、「なぜδと区別しなければならないか、その必然性」が良くわかりません。 で、U型の長い溝があって、そこをゆっくり球を転がしたと考えてください。奥行きをyとしたら、奥行きの違う場所ごとに断面を考え、その場所ごとに変移δx(y);yの関数;を考えなければならなくなります。このとき「ひとつの点の移動」である微分小dxと区別する必要があってδを使うようになったということだと思います。
お礼
なるほど変分で、計算はほぼ微分ですね。 ありがとうございます。 今はこのまま先へ進んで、後から必要になったら深く勉強します。 20年くらい前の教科書を見てるのですが、 昔の人はさぞや苦労して勉強したんだろうなと関心します。 では。