電気化学測定(CV)の準備-蒸留、電極洗浄について
大学の研究室で合成した有機化合物のHOMO,LUMOエネルギーレベルを見積もるために、試料をアセトニトリル等に溶かし、サイクリックボルタンメトリーを測定しています。
酸化波、還元波が出るとありがたいのですがそれらしきものが見られません。改善策を探そうと電気化学の書籍を読むと、
溶媒:アセトニトリルならメタノールと混ぜて蒸留→水素化ナトリウムを添加して還流→さらに蒸留→アルミナカラムを通す
作用電極:熱硝酸などで洗浄→水洗→使用溶媒で前もって電位走査
電解質:過塩素酸テトラターシャリーブチルアンモニウム塩なら、減圧下で100℃にし乾燥させる
などと、かなりの手間をかけて準備するように書かれています。
今まで研究室で測定してきたやり方では、溶媒は市販のドライ溶媒、作用電極はアルミナで磨いて使用溶媒で洗うだけ、電解質は特に乾燥もせず冷蔵庫に保管してあるものを使っていました。アルゴンでのバブリングはやっていました。このやり方を何度も繰り返してそのうち綺麗なボルタモグラムを得たり得なかったりという状態です。よく酸素の還元ピーク(指導教員がそう呼んでいる)が出る問題もよく起こります。
やはり書籍に書いてある通り、準備するべきなのでしょうか?この処理は不要というものがあれば教えていただけるとありがたいです。
綺麗なボルタモグラム(酸化と還元波、出来れば可逆)を得て、ピーク電位が求まればよく、電流値などは用いません。
参考書籍:電気化学測定法(上) 相澤益男、井上徹