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成功する研究者には何が大切なのでしょうか。
研究という名にあこがれるだけの名ばかり研究者が増加していることに危惧しています。努力という言葉も、研究のために寝食忘れるという言葉も死語になりつつあります。果ては大学院生で同棲だの研究を馬鹿にしていると思える輩が出る始末。そこで質問があります。 成功する研究者に必要な能力とは何でしょうか。子どもの頃から身につけるべき能力とは何でしょうか。天性の勘(感性)ってものも必要でしょうか。 その能力は20代でも取得できる物なのでしょうか。
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単なる技術者と研究者の違い。 それは、マニュアルを忠実にこなす者と、マニュアルのないところで活動するものの違いでしょうネ。 文系・理系に係らず、ブルーカラーとホワイトカラーの違いと言えるかもしれません(アメリカではマニュアル通りにしか仕事をこなせない銀行員はブルーカラーとして認識されていますネ。マニュアルを作る立場の上級官吏職だけがホワイトカラーです)。 研究者という種族は結構嫌な性格のもので、他人の意見はまず疑うことからはじめるという習性を持つものです。マニュアルがあっても、それは妥当であるのかを、まずは疑って検証しなければ収まらないという厄介な種族と言えるでしょうネ。 他人の研究成果についても、論文の行間を読むのが習性となっていますネ。 研究者に必要なことは; 問題点を見つけ出す能力。 どんな些細なことであっても、あらゆるものに問題点は潜んでいます。それを問題点として認識する能力は欠かせません。 次いで、その問題点を解決するための手法を考える能力がなければどうしようもありません。いくら、問題点が見つかっても、解明のために何をすればよいかがわからないと、何も進みませんからネ。 本当の研究者として生きるためには、時間は常に足りないものです。土日祝日なんて関係ありませんし、1日24時間のすべてが研究のためにあるものです。 勿論、息抜きは必要です。私の場合はこのOKが息抜きの場の一つなのでしょうネ。 科学的な知識は相続財産ですから、前の世代の研究者達の血と汗と涙の結晶である理論などを基礎知識として習得することができます。そして、それを如何に応用するかということも大切な能力です。 子供の頃から、最も必要とされることは、好奇心でしょう。何事にも疑問を持ち、調べようという意欲は大切なものです。子供に『これは何?』と聞かれて『木や』と答える親の環境では、中々育たないかもしれませんネ。 感性は後天的に生活環境の影響を受けて作られるものです。ですから、資質さえあれば、二十代であっても、研究者であるための能力を取得することは可能であると信じています。勿論、どうあがいてもダメな場合もありますが、多くの場合は、よい指導者(親を含めて)に恵まれなかっただけであり、いくつかの例で、当然のことと思っている事象の中にも問題点が沢山あるということを示す事によって、開眼するものです。 私の研究者としての座右の銘は『論文を読まなくなったらオシマイ』というものです。発表される論文は莫大な量です。けれども、少なくとも関連分野については読まなければなりません。 英語やドイツ語や中国語で書かれた論文を辞書を使わずにあっという間に読めるほどの能力を身につけているのであれば、別に同棲していようが、何をしていようが構わないでしょう。けれども、自分の意志で院に進学し、研究者としての道を歩む気持ちがあるのであれば‥。それだけの語学力・専門力・理解力がなければ、とうてい、他のことに割くことができる時間はないと思うのですが‥ 私の関係している某K大学の院生さんレベルであるならば、問題ないのですけどネ。勿論、理系の院生ですが、英語・フランス語・ドイツ語・ロシア語・中国語あたりは辞書なしで日本語と同じ位に読むことが出来、更に、一を聞いて二十を知るというような頭の回転を持っています。でも、そこまで行かないレベルであるならば、そういうレベルに達するまでは勉学と研究に専念すべきものでしょうネ。 そして、そういうレベルに達し、自分の理論構築ができるようになったときには、過去の業績は過去のものであると認識して、新たな問題点を見つけて解決することを目標とする。 その積み重ねによって、周囲がどのような判断を下すかということが、成功と成功でないことの違いであろうと考えます。 最後に専門バカでよい時代は過去のものであると考えます。周辺分野や場合によってはかけ離れた分野の知識も必要であると考えます。そうすると、ますます時間が足りないですよネ。 まだまだ修行中のkawakawaでした
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- shu5963
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私は、製品開発に従事する者ですが、研究者(学者的)なのか?技術者なのか?どっちにも属するような仕事をしています。 内容的に、tefutefuさんと同様の意見です。 理系大(大学院)を卒業し、純粋な研究者(学者)または技術者(開発研究を含む)に進むかで若干異なった考え方が必要ではないかと思います。 前者は、真理を探究するため「研究のために寝食忘れる」タイプで、場合により融通のきかない頑固者タイプ。後者は、前者と同様ですが、若干柔軟性が必要と思います。 企業の製品開発部門的な発想で申し訳ないですけど、私のような部署では、純粋な研究者は多く必要ありません。(全員がその必要がないという意味です。企業には、この様な人材も必要です。基礎実験などには非常に重要な人材です。) 製品開発には、得意先、開発期限、目標設定が複雑に関係しており、真理探究だけでは製品はできません。また、トラブル発生時の対応など柔軟な発想が必要であり、固定観念はタブーです。 どちらにしろ、研究部門に従事する人は、「柔軟な発想」「豊富な知識」「知識を組み合わせる知恵」「緊張感の持続力」「体力的な持続力」「豊かな表現力」「適度な懐疑心」が必要と思い、日々心掛けるようにしています。でも実際には、すべてをクリアできるような人材は非常に少ないと思います。 しかし、趣味(自分の興味があること)に対しては、誰でもその様になるのではないでしょうか? やっぱり、やることに対して興味を持ち、好きになる(努力をする)ことが重要と思います。 子供の頃からの能力と言うよりも、性格的な因子もあると思いますが、思想的に「どうして? なぜ?」と思う探求心、好奇心が必要と思います。大人になっても、そのように思うことは可能ですから、身近なことから考え直してみることで習得できるのではないかと思います。例えば、人の言うこと、考え方を全部そのまま信用せず、自分で確かめてみるなど・・・・。 生活態度との関係は何ともいえませんが、精神的な安定が満たされ、社会常識や仕事、成果に対して悪影響がないのであれば、プライベートは無視できると思います。精神的に安定することで、成果も上がるのではないでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 kawakawa氏の文書と共に参考にさせていただきます。
- tefutefu
- ベストアンサー率20% (2/10)
一応研究者ですが、耳にいたいですね。正直名ばかりかもしれません。なので、思っているけど実行できないことを。 まず、研究者はかくあるべしという考え方はおかしいと思います。大学院生で同棲(してませんでしたが)とかは個人の生活ですから業績に関係ないですよね。というか、研究者の場合、結果は研究業績なのですから態度は無関係だと思います。 では、必要な能力は、というと、着眼点の良さ、様々な分野から知識を引っ張ってこれる知識量と応用力、それをまとめあげる構成力と最後まで結論を持っていける持続力、結果をアピールするプレゼンの能力、と全部そろえば無敵でしょうね。 でも、これはその仕事を好きであることでクリアーできるのではないかと思います。使い尽くされた言葉でしょうが、それを持続することが難しいと思います。そしてこれはだれでも持てる才能だと思いますけどどうでしょう。 でも仕事持つとつらいんですよね、これは。 自信ないけど私はそう考えています。
お礼
回答ありがとうございました。 研究者は研究業績あってのものと私も思います。しかし、遊んでいてはダメなのではと思っています。 特に「必要な能力は、というと、着眼点の良さ、様々な分野から知識を引っ張ってこれる知識量と応用力、それをまとめあげる構成力と最後まで結論を持っていける持続力、結果をアピールするプレゼンの能力、と全部そろえば無敵でしょうね。」 の部分はまだまだ私は修行中です。
- ryuzin
- ベストアンサー率44% (255/570)
>成功する研究者に必要な能力 まずは応用力でしょう。あらゆる可能性を探していろいろ試してみれるだけの好奇心と結果予測が出来る事が研究者に求められると思いますから、一定の数式や法則に縛られるのではなく、それ以外の観かたも柔軟に取り入られる事が出来なければ成功する研究者になる事は難しいと思います。 >子どもの頃から身につけるべき能力 とりあえず、文章内容解読能力と応用力を身に付けて行く事が大事だと思います。SF漫画やSFを片っ端から読み漁って、その中で疑問に思った内容や科学的解釈等に対して、徹底的に調べて突っ込めるだけの知識を得、そして得た知識で留まるのではなく、そこからさらに進んで「自分なら、どうする、あるいはどうすればそれを再現したりそれを超えた物を作り出せるのか?また、それを作った結果がどうかるか?」といった風に考えをもてる様になれば研究者になれる近道になるかも知れません。
- Eivis
- ベストアンサー率29% (1122/3749)
必要な能力とは「天性の勘ってものも」でなくて、初めに「天性の勘・閃き」がないと無理でしょう。 その能力は後から所得する物ではなくて、潜在的に持っている能力で努力して得られる能力とは似て非なるものだと思います。 その「天性の勘・閃き」は、その後の研究で厚みを増すものであることはノーベル賞受賞者の研究が、20~30代前半には出来上がっていたのを見ても明らかです。 ただ全ての人間がそのような人間ではないので、「成功する研究者」という括りなら「切っ掛けを掴む能力」のある研究者が厚みのある研究を重ねれば、自分の努力でソコソコの評価は得られるでしょう。
お礼
回答ありがとうございました。 「20~30代前半に最も研究しないと行けない時期なのに、今の学生は遊んでいる者ばかり」と私の知り合いの教授は嘆いていました。私は30代ですが、それを聞いて下から入ってくる者が私に追いつけず、しかも、親ばかですが、私の子どもが追い抜くかもしれないと思い、陰で笑っております。 努力した時間こそ財産と思っています。
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お礼
またしても、的確な回答ありがとうございました。私も研究者としては未熟者、修行中の身ですので、ご意見を参考にさせて頂きます。実験・文献検索・文献を読む事・雑用と時間が足りません。実験に集中すると他がおろそかになったりとアンバランスの毎日です。語学力(私の場合、英語のみです)があれば、論文もスラスラと書くことも可能なのでしょうが、論文を書くのにも時間がかかってしまいます。 子育ての最中で、なるべく子どもの質問にはわかりやすく正確に答えているつもりですが、好奇心をどうやって延ばすか難しい問題だと思います。また、kawakawaさんの言うことに関連して、子どもの頃から勤勉さや持続力をいかに延ばすかが必要と思いました。 私も先輩の方々から、もっと研究しろ、勉強が足りないと怒られてここまできてしまいましたが、後輩は「遊びや怠け、これくらいでよいだろうという心」を持っており、ガミガミ言っても聞いてくれないでしょう。私の知り合いの大学教授の話では、下記の回答のkexeさんの様な考えの方々が普通の学生さんらしいので(kexeさん例に出してスミマセン)、なおさら私の言うことは通じないでしょう。kawakawaさんは今の学生さん達をどのように指導されているか興味があるところです。 とにかく、研究者は勤勉で、時間を有効に使えないといけないことを私は痛感しました。