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組織の固定処理から包埋に移る際に
パラフィン処理をすると思うんですが、流動パラフィン(和光社製) で行えばよろしいのでしょうか? はじめて組織切片をつくるため色々な本を参考にしてはいるのですが、 パラフィンのことは特に何も書いていないので良くわからないので質問させていただきました。 回答宜しくお願いします。 なおプロトコルは東京大学ラボマニュアルー核内情報研究分野を参考にしています。
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パラフィンは60℃の恒温器であらかじめ溶かしておきます。恒温器は汚れますから、専用のものにします。サイズは組織の量にもよりますが、最低でも100mLビーカーが3つ以上入るサイズにしましょう。大きい方が開けたときの温度低下が少ないので良いです。温度が下がると瞬く間にパラフィンが硬化してしまいます。パラフィンの種類は組織用のもので、55℃位の低融点ものから60℃以上の高融点のものまであります。低融点のものは大きな組織に有効ですが、高融点のものは切片を切るとき硬めなので切りやすいです。汎用は58-60℃の融点のものでしょう。 5mm角以下の組織であれば、70,80,90,95,100%エタノールを1-3時間ずつ室温で浸漬していきます。組織によっては浸透しにくいものもありますので、これは経験になりますが、極端に長くならなければ大丈夫ですので、不安なら多めに浸漬すると良いでしょう。100%エタノールは3回ほど通し、完全に水分を除去します。その後キシレンを1-1.5時間、計3回移し、60℃のパラフィンに浸漬します。キシレンとパラフィンの間にXyl:para=1:1に浸漬するとパラフィンが浸透しにくい組織に有効です。この時に流動パラフィンを使うこともできますが、Xyl/paraで十分です(しなくても良いです)。60℃のまま、恒温器の中で30-60分ずつ計3回ビーカーの組織を移していきます。 包埋する際には、予め温めた包埋皿(ステンレス製のものがありますが、アルミホイルで型を作った方が安い)に60℃のパラフィンを注ぎ、組織を沈めます(切る方向が底面からになりますので方向性を確認して)。軍手をしないと熱いです。ピンセットはアルコールランプやガスバーナーで熱しながら組織を扱います。ホットプレート(低温60℃程度にできるもの)があると余裕ができるので楽です。自然に室温に放置しておけば固まります。台木などに熱したスパーテルで貼り付けてミクロトームで切ります。 とにかく、周辺がパラフィンで汚れますので、器具はパラフィン専用とし、実験台にも新聞紙を敷きましょう。もし汚れたらキシレンを浸み込ませたペーパータオルで拭きます(臭いので換気して)。
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- kudann2001
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こんにちは。白く濁るのは、脱水が出来ていないからです。下記に参考URLを記入しましたよ。 質問を拝見しましたが、kuririn311さんが調べながら独力で行うのは無理だと思われますので(例えば参考URLを探せない点とか、業者に聞く・外注に出す等の発想に至らない点とか)、早々に研修等を受けた方が良いですよ。 断っておきますが、別にイジワルや皮肉を言っているつもりではないです。質問の内容はとても基本的な所なので、今回解決したとしても、今後同じような事例が幾つも出てきますよ。 それでは合理的に作業を進むよう、がんばってくださいね。
お礼
回答ありがとうございました。 指導教授は外注すると外注先を論文に載せる際に面倒だからという理由であまり外注をしたくないようです。 学生が手をこまねいている間に熟練した業者さんなどに外注したほうが論文に載せるデータも早く集まる気がしますが、そこは要相談ですね。 ノックアウトマウスを作って解析するにしてもやはりちゃんとした指導担当が居ないのはおかしい気がしますが、それを教授の前ではいえないので大変ですが、残り数ヶ月頑張ろうと思います。
- otx
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あわてないで、もう一度一般的なプロトコール通りにやってみることを勧めします。 羊土社などの実験マニュアルなど、結構プロコトールは見つかるはずです。 そのような本のプロコトールには、パラフィンは何を使っているとか、 製品の情報も書いてあります。 ネットで見つけた分かりやすい方法を一応添付します。 http://akif2.tara.tsukuba.ac.jp/protocols/soshikiseppen_kato.html ここではキシレンを4℃と書いてありますが、私は室温で良いと思います。ここには、下の方に参考文献もあげてあります。 まずは落ち着いて羊土社などの実験マニュアルをよくみて、それ通りにやってみてはいかがでしょうか? 何を信じて良いか分からないという前に、落ち着いて1つのプロトコールをきちんと読んでみてください。
お礼
回答ありがとうございます。 実験技術に対してマウスに関する実験を行っている先輩であったり、技官さんがうちの大学にはいないので、4月から自分ひとりでやっていてリアルタイムPCRであったりPCRなどはプライマーの設計であったり、プローブの作製など自分でも出来、実際に解析できるのですが、やはり熟練した技術を必要とする切片作製であったりin situなどは自分ひとりでやるには限界があるなと感じていました。 教授は自力でやることが大事だ(外注ばかりしていたら技術力がつかないから役に立たない)と考えているらしく、外注しましょうというのも言いにくい(マウスを担当しているのは私1人だけなので)状況なので大変ですが、相談してみます。 ありがとうございました。
- grumpy_the_dwarf
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> 70%エタノールo/n処理したのち、キシレン処理を行なった 30%も水があったんじゃ脱水してません。究極の水分ゼロを目指さな いと、パラフィンは浸透していきませんよ。とりあえず本Bは捨て、 各ステップを何のために行うのかの意義を徹底的に叩き込んでくれ るような師匠もしくは資料を見つけないとね。 死ぬほど大雑把にいえば、neuroさんの回答でだいたいオッケーです が、この程度のことはどんな本にでも書いてあるはず。私がここに 書いても似たような分量のモノしか書けません。が、実際には固定 や脱水に使う容器の形状や100%エタノールの無水化や労働安全衛生 法上のリスクを冒してクロロホルムを使うメリットやパラフィンの 温度管理や冷却速度と粒状などなど突っ込みどころはたくさんあっ て、確実にクリアしないと良いプレパラートは出来ません。 ウチではそういう面倒な職人仕事は職人に任せようってことで、私 の部署が学内のどの研究室からでも包埋や薄切を請け負うシステム にしてます。動物からの試料採取や切り出しについても、雑にやっ てると呼び出してボロクソにいいながら指導します。 卒業研究で今頃の季節に組織標本の作り方なんて言ってたら大変っ ていうか間に合わないでしょう。もう一年頑張るつもりじゃないの なら、ウチみたいなところを見つけた方がいいですよ。教えたがり の技術者ならそこら中にいるはずです。研究者じゃ無理。
お礼
回答ありがとうございます。 私の現状を説明しますと ・マウスの飼育管理(飼育担当員が居ないので私が行ってます) ・ノックアウトする領域をCre-loxpシステムで挟み込んだマウスを作製中 ・コントロールとしてc57BL/6のE6.5, 7.5, 8.5, 9.5, 10.5の各時期における分化マーカーの発現量のリアルタイムPCRでの比較 ・コントロールとしてc57BL/6のE6.5, 7.5, 8.5, 9.5, 10.5の各時期における分化マーカーの発現量のin situ hybridization比較 ・コントロールとしてc57BL/6のE6.5, 7.5, 8.5, 9.5, 10.5の各時期における組織切片の作製~抗体をもちいた免疫染色 うえの5つを私以外やる人がいないのですべて私が行っています。 世話以外を除いて各テーマを1人ずつ担当するぐらいでも良い感じのテーマではないだろうかと思うんですが。。。 来年は私は残らないので、また一からスタートするような状況なので教授はどうするんだろうかと思いますが。。 とりあえず卒業まで頑張ろうと思います。 ありがとうございました。
- grumpy_the_dwarf
- ベストアンサー率48% (1628/3337)
流動パラフィンなんてとんでもない、ちゃんとパラフィンを使って 下さい。ついでに言うと、パラフィンの中でも特に「組織切片作製 用」や「病理組織包埋用」の記述のあるモノから選びましょう。一 級の板状パラフィンと比べて固めた時の粒子が粗大にならず、切り やすさが断然違います。私はHistoprep568を常用しています。 病理組織標本の作製はまだまだ職人の世界なので、本を読んでもウ マくは出来ません。所属する研究室にノウハウが無いなら、装備と 技術のあるところに修行の旅に出してもらう方が早いですよ。
お礼
早速の回答ありがとうございます。 私は卒業研究をしている4年性の者なんですけど、うちの研究室ではマウスの組織切片を作成した経験が有るヒトが居らず、 なおかつ指導担当がいないため、自分なりに調べて実験する事になっております。 つい最近も免疫染色の実験技術の指導を受けに行ったのですが、それ以前の技術(今回質問したことなど)を受けていないので、なんとも反応系で何が起きているのかは分かるんですが、それ以前の技術のキソが無いのでいざ一人で実験を行なう事になると何から始めれば良いのか、なんともどうすればいいのかがわからないと言う状況です。 このような状況ですと例えば組織染色で有名な大学教授がいたとしても、どのように指導を受けに行けば良いのか分からないのですがどうしたらいいでしょうか? またそれとは別に、70%エタノールo/n処理したのち、キシレン処理を行なったのですが、組織が白くなってしまいました。 これは脱水操作が上手くいっていないとある本Aにはかいてあったのですが、違う本Bでは、キシレン処理に入ってからも処理時間を長くして脱水を十分に行なえば良いとも書いてありました。 しかしAではキシレン処理を長くやり過ぎると組織が固くなり過ぎるという問題があるとも書かれていました。 何を信じるべきかが良く分からないで困っています。 回答者:grumpy_the_dwarfさまはどのようにおこなっているのでしょうか? お答え下さると有り難いです。 よろしくお願いします。
お礼
詳細な回答ありがとうございます。 うちの研究室の教授に聞いたところ、パラフィン切片でやるのは時間がかかるから凍結切片でやりなさいということになりました。 パラフィン切片やらなくていいのかよっ、切片作ろうとした努力はなんだったんだ!って感じですが。。。 うちの大学には病理切片を作製している技術官さんや学生が居ないためクライオスタットのような機器はあっても使える人がいない(以前は使っていた教授も居ましたが現在は退官されている)のも問題なんです。 外注したほうがいいのかもしれませんね。担当教授と話してみます。 なんにせよ回答ありがとうございました!