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行政法『憲法が滅んでも、行政法は存続する』の意味について。

行政法について質問です。 『憲法が滅んでも、行政法は存続する』この命題について意味と皆様の当否を教えて頂ければ幸いです。どうか皆様よろしくお願いします。

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回答No.1

 私は,その命題を知らないので,正確なことはいえませんが・・・  まず,国家は,憲法がなくても存在します。明治政府も,明治憲法が定められるまでは,最高法規なしに存在していたわけです。  そこで,国家のあり方を考えてみると,まず,国家の組織があります。国権の最高機関が国王であれ議会であれ,その意思を体現するために,公務員により人的組織を作り,土地建物などの物的組織も整える必要があります。  これが統一して行われるためには,それなりの法概念や法技術が必要になります。そのようなものとして,行政組織法や公務員法が生まれてきます。これは行政法の一分野となります。  そして,国家があれば,国民との間に支配・被支配関係が生じます。ここでいう「支配」とは,封建的な意味ではなく,民主主義国家でも当然にあるものです。たとえば,国民は,国家によって国籍を与えられ,国家によって保護され,税金を課され,社会福祉などを受ける権利を取得します。  このような支配・被支配関係において,行政が国民にどのように命令し,国民がどのように国家に関わっていくかというルールが生じます。税金であれば,国家の命令で一方的に課されますし,運転免許は国家の審査によって一方的に与えられます。これらは契約とは違う法律行為になります。  これが行政行為法や行政実体法になります。  さらに,行政の透明性を維持するといった場合や,国民に行政に対する不服申立手段を与えるような場合にもルールが必要になります。  これが行政手続法や,行政争訟法といわれる分野になります。  このように,国家が存在し,国家と国民の関係において,行政といわれる営みが行われる以上は,そこに法規範が生じてきますが,これが行政法といわれる法分野を形成することになります。  これは,必ずしも憲法にその正当性の根拠を有するものではない法規範で,憲法が変わっても,行政法は変わらずに存続することがあります。  そういうことを言い表した命題といえるのではないでしょうか。

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