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木管五重奏と金管五重奏の編成について
- 木管五重奏と金管五重奏の標準的な編成は、それぞれフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、2トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバです。
- ドイツでは、金管五重奏の編成は2トランペット、3トロンボーンが一般的です。
- 木管、金管五重奏を語る上で、特に有名な曲として挙げられるものはありませんが、さまざまな優れた曲が存在します。
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創始者は分かりませんが、木管五重奏はアントン・ライヒャ(Anton Rejcha)が今日のスタイルを確立させました。fl、ob、cl、fg、hrという編成を定着させ、常設の五重奏団を結成した最初の人物といわれます。それ以前に一般的だったハーモニームジークと呼ばれる管楽アンサンブルは人数や楽器が一定せず、作曲や楽譜出版を考えると「定型」があったほうが都合がよかったのでしょう。木管といいながらホルンが入っているのは、あとから「木管五重奏」という言葉で分類したからで、ライヒャはアンサンブルの美しさを優先してこの五つの楽器を選んだのだと考えられます。作品は20曲以上ありますが、どれも面白いと思います。 同時期のフランツ・ダンツィ(Franz Danzi)にも優れた作品があり、聴きやすさではライヒャ以上かと思います。 かれら以降の木管五重奏曲はほとんど同じ編成で、ピッコロやイングリッシュホルンが持ち替えで演奏されるていどでしょう。飛びぬけて有名な曲はありません。Wikiあたりで紹介されている範囲がよく演奏されます。 金管五重奏はアメリカ式とドイツ式があるのですか?初耳です。ダニエル・シュペール(Daniel Speer)という17世紀のトロンボーン奏者が2tp、3tbというソナタを書いていたと思いますが、一般的だったのでしょうか。こちらは木管五重奏に較べて曲が少なく、ライヒャに匹敵する作曲家もいなかったので、現在の編成が一般的になったのはほんの最近です。 有名な五重奏団のレコードを見ても編曲ものばかり。探せばルネサンス期に金管5本の曲(ガブリエリなど)が見つかりますが、使用楽器の数や種類に厳密な指定があったとは限らず、演奏時の都合でさまざまな編成で柔軟に演奏されたようです。 こちらも特に有名なものはなさそうです。ひと頃エーヴァルト(Viktor Ewald)が人気でしたが、今ではどうでしょう。ブルジョワ(Derek Bourgeois)にもいい曲がありますが、わたしはソーゲ(Henri Sauguet)の『黄金組曲(Golden Suite)』を面白がって聴いています。 参考になるかどうかわかりませんが、下記のサイトをご覧ください。
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大変詳しいご回答をありがとうございました。 私は、ピアノ専攻なのですが、 音楽史の授業で、木管五重奏と金管五重奏の編成について、プレゼンをしなくてはならず、 資料もなく途方に暮れていた所でしたので、大変参考になりました。 参考URLも、参考になりました。 Hector Berliozという作曲家は恥ずかしながら知りませんでしたが、 これから色々と調べていこうと思います。 本当に、ありがとうございました。